震災後初めて東北に向かった。震災前後の違いは一目瞭然。何気なく外をみていると、福島県に入ってから鮮やかなブルーが次から次へと目に入ってくる。瓦のはがれ落ちた屋根を修理せず、ブルーシートで応急処置を施したままの家が今なおたくさん残っているからだ。
見た数は数十軒レベルではとても済まない。例えば十数軒の集落があると、少なくともそのうち1、2軒は屋根の一部をブルーシートで覆い、シートが飛ばないよう重しを載せているって感じなのだ。福島県中通りの南部だから、目に見える被害はそれほど大きくないと思っていた。
震災から半年近くたった。梅雨はとっくに終わり台風シーズンが来ている。資材やマンパワーが足りないとは聞いていたけれど、こんなにたくさんの家が被害を半年もそのままにせざるを得ないとは…。私だったら悪徳業者が言葉巧みに近づいてきたら引っかかってしまうかもしれない。
何日か前、福島県は「被害が想定よりも小さかった」として90億円もの義援金を返還したというニュースを読んだ。なんかもったいない話だ。