2004年03月08日

あまりにも無責任な会長の自殺

 きょうは珍しくマスコミの味方をしちゃう。鳥インフルエンザの拡散で悪名をとどろかせている浅田農産の会長夫妻が自殺した。ブログ界のきょうの論調(なんていうものがあるかどうかは別として)をみていると、浅田農産に同情的な人が雨後のタケノコのように増えてきたように感じる。これらの人が主に批判しているのはマスコミだ。

 でも、ちょっと思い出してみましょう。山口と大分の鳥インフルエンザの際、マスコミは感染した鳥の出所を全く非難しなかった。その必要がなかったからだ。今回は通報が遅れたというだけじゃない。自殺した浅田肇会長は日本養鶏協会の副会長と兵庫県養鶏会協会会長を務めていた人物(日本養鶏協会は1日付で副会長の解任を通知、兵庫県養鶏協会は不明)。3日付のインターネット版京都新聞には浅田会長について次のような1節がある。
1月には東京で開かれた鳥インフルエンザ問題の講習会にも出席。兵庫県内の養鶏業者にも早期通報や行政への協力を呼び掛けていた。

死人にムチ打つつもりは毛頭ないし痛ましい事件だとは思うが、会長は業界を率先して早期通報を呼びかけていたにもかかわらず、実際には行動が伴っていなかった。これまでの報道に特に問題はないように思うんだけど私ってヘンですか?

 テレビ報道によると、会長はきょうから社員のリストラ計画に着手する予定だったとか。記者会見でもロクに質問に答えず「同じ質問が続くから」と会見を一方的に打ち切るなど真相の説明もしなかった。そのうえ今後の問題処理を全て8時20分眉の息子(社長)に託して自殺するなんて、経営者として責任感がなさすぎるよ。 会社の先行きは真っ暗だと思うけど、だからこそ家族が一体となって助け合うべきだったのに。危機管理とマスコミ対応能力が全くなさそうな社長にすべて委ねるなんて、あまりにも残酷だ。

 いかん、なんだかあの社長がかわいそうになってきたぜ。
posted by らくだ at 18:16 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(1) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年03月05日

不謹慎だったかしら?

 坂口厚生労働大臣が「牛だの鶏だのモウ、ケッコウ」と発言したことについて抗議が相次いだそうで、閣議後会見で陳謝した。

 このニュース、テレビでみていないから、問題発言の前後にどんな発言があったのか知らない。でも、どこかで最初に読んだとき「ウマイ!」って思ったのは不謹慎だったかしら? あの顔でこんなジョークが飛び出すとは。年金改革の才能は大きな疑問符つきだけど、笑いのセンスはヘタなお笑い芸人よりも上だと思う。少なくとも「そうはいかんざき」よりもずっとイイよ。

 個人的には、コイズミの「将軍様」発言の方がずっとヤバイような気がする。
posted by らくだ at 22:35 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年03月02日

8時20分眉のオッサン

 例の鳥インフルエンザ問題で毎日テレビに出てくる浅田農産の社長、顔だけみているとなかなかユニークだ。ほとんどの場合、眉間にシワをよせているからか眉毛が8時20分を指している。これで緊張が解けたら9時15分になるのだろうか? ついつい眉毛に注意が向いてしまう私だ。

 でも、全体的にはひどいオッサンだと思う。悪かったというような言葉は口をついて出てくるけど、ちっとも心がこもっていない。なんだかいまだに他人事のような感じ。京都府の職員の人は大変。事務職の人まで駆り出されて鶏を袋に詰め、生きているのは炭酸ガスで殺しているとか(京都新聞)。公務員だから府民のために働くのは当然とはいえ気の毒だ。鶏肉を食べる気がなくなった人もいるのでは。

 ペットで飼っているチャボが8羽(だったかな)死んだだけで鳥インフルエンザを疑った素人もいるのに、商売として鶏に接していて千、万の単位でバタバタ死んでいても鳥インフルエンザを疑わなかったというのはちょっと信じられない。社長はこのまま8時20分の眉毛をキープするしかなさそうだ。
posted by らくだ at 23:23 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(2) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年02月27日

麻原死刑判決にはしゃぐマスコミ

 ニュースがつまらん。オウムの麻原彰晃が死刑判決を言い渡されたから特別体勢。しかし、そんなに大ニュースかね? いまさら「えっ!」ってびっくりした人いるはずないと思うけど。

 なぜそんなに大々的なニュースになるかっていうと、死刑判決に間違いないって分かっているから、マスコミ各社は自信を持って準備できたからだ。事件被害者やその家族のコメントをもらったり、コメントをもらう予約をしたり、これまでの事件の歩みをまとめたり。それを一気に吐き出せて気持ちいいかもしれないけど、当然の判決と受けとめているこちらはかなりの温度差を感じている。

 私にいわせれば、京都の鳥インフルエンザのニュースの方がインパクトがあったな。だって20日ごろからバタバタと死に始めていたのに届けていなかったんでしょ。匿名の届け出でようやく分かったというのだから悪質だ。そういえば大分でペットのチャボが死んだ家にも嫌がらせの電話があったとか。その内容も「届けるなんて余計なことをしやがって」というのだからあきれた。隠したってヤバくなるだけなのにね。

 もし「らくだ新聞」があったら、麻原のニュースは社会面トップで5段ぐらいの扱いどまり。京都の鳥インフルエンザがトップニュースだ。
posted by らくだ at 23:00 | ホノルル ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年02月24日

2800万円は誰のもの?

 古紙から2800万円が見つかった事件、なんだかフクザツになってきた。草加市の資源ゴミ置き場から民間業者が勝手に持って行った古紙の中から見つかったそうで、同市は業者を窃盗容疑で告訴することを検討しているという(時事通信のニュース)。なんだかねぇ。ちょっとえげつないと思うのは私だけ?

 何カ月前にテレビで見たことはある。自治体で資源ゴミを回収する前に業者が来て持って行ってしまって問題だという話。ゴミ置き場に置いてある物の所有権は自治体にあるという原則論は理解できる。

 でも、ちょっと待ってよ。草加市は知らないけど、私の住んでいる自治体はゴミを選別して回収しているよ。決められた物を決められた日に決められた方法で出さないと持っていかない。今回の紙幣が我が自治体のごみ置き場にあったらどうだろう? ビニール袋に入っていたというし、回収されなくても不思議はないんだけど。案外「このゴミは回収できません」とシールが貼られたまま野ざらしになっていたかもしれない。

 このまま市側の言い分が通ったら、何かを拾っても正直に警察に届ける人が減りそう。そんなご時世なのかな。業者は黙っていればよかったと反省しているのだろうか。

 ちょっと気になることがある。テレビで見た第1発見者は外国人労働者みたいだった。彼の懐には1円も入らないのかな? 告訴の対象が回収業者(60歳)となっているけど、どうみてもあの人はもっと若い。テレビに出るぐらいだからちゃんと労働ビザとか持っているんだろうな。他人事ながらそんなことが気になってしまう。もし不法就労だったら、あっというまに通報されてしまいそうだ。ついつい想像が飛躍してしまう私。なんか世知辛い。
posted by らくだ at 23:02 | ホノルル ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年02月18日

プライド優先のカネボウ

 カネボウってちょっとわがままなんじゃないかなぁ? 化粧品部門の花王への譲渡を白紙撤回した理由は労組の反対が主因みたいに伝えられているけど、失業者があふれているこのご時世に労組の言い分を飲むなんて、本当なんだろうか。

 労組にしたって、いわば格下の花王に飲み込まれればリストラの嵐が吹くって危機感から反対したんだろうけど、その前に無能な経営者の退陣を主張するとか、コストのかかる陸上競技部の廃部を求めるとか、そんなことはやったんだろうか。

 ダイエーなんて、経営が傾いたかなり早い段階で陸上部を廃止したように記憶している。カネボウは男子マラソン国内最高記録を保有する高岡選手を擁するだけに、プライド先行で廃部できないのかな。しかし、陸上部なんて債務超過の企業が持つもんじゃないよね。いまさら陸上部の広告効果なんてないと思う。さっさとコストカットすべきだ。

 おまけに産業再生機構に支援を要請したとのこと。17日付の日経新聞には「再建がうまく行かず債権売買に伴い損失が出れば国民負担となる」と出ている。ようするに、花王がカネボウの化粧品部門を買収していれば失敗しても花王の損で済んだものが、今度は国民全体にツケが回ってくることになる。あたしゃそんなのゴメンだ。産業再生機構にしたら、大型案件を手掛ければハクがつくとかで歓迎しているのかな。一国民としては苦々しい限りなのに。

 化粧品ビジネスってイメージが大切だと思うけど、これから大丈夫なんだろうか。次のTVコマーシャルにどのタレントが出るのか楽しみだ。
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2004年02月16日

トカゲのシッポを切ったアイスター

 テレビなどの報道によると、ハンセン病元患者の宿泊拒否をきっかけにいろいろな話題を振り撒いてきた化粧品会社のアイスターが、傘下のアイレディース宮殿黒川温泉ホテルを廃業することを決めた。

 この会社、非を認めたかと思えば「責任は熊本県にある」と逆ギレするなど、態度をクルクル変えて当事者を翻弄してきた。いいかげんこっちも飽きていたところ。廃業の事実は今のところホームページ上には掲載されていない。

 このホームページには最近まである個人の住所や電話番号などの情報がさらされていたけど、そちらは削除されたようだ。というのも、同社に抗議を寄せた学生と秘書室長のやりとりが一部恣意的にメディアで使われたと激怒した同社、双方の交わしたメールの内容を公式ホームページに乗せていたから。メールを書いた学生だって、まさか自分の住所や電話番号まで掲載されるなんて思っていなかっただろうに。人権なんて言葉が通用する会社じゃない。理解の範囲を大きく超えている。

 14日に書いたイーバンクもそうだけど、なんだか珍妙な会社が増えているのかねぇ。舞台となったアイレディース宮殿は黒川温泉の旅館組合からも除名処分を受けているし、たぶん客も減っているんだろうな。いくら人気の黒川温泉でもなかなか難しい立場だったはず。

 アイレディース宮殿の廃業は、アイスターにとってはトカゲのシッポ切りみたいなもんじゃなかろうか。痛い目をみるのはアイレディース宮殿の従業員だけ。アイスター社長は「廃業は最大限の謝罪を示すため」(ヤフーの毎日新聞ニュース)とか言っているけどね。これまでの例からして、また急に態度を変えるのではないかと、ついつい期待してしまう私でした。
posted by らくだ at 21:13 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年02月14日

いまどき珍しい会社があったもんだ

 株式の15%を保有する筆頭株主との提携を解消するなんて、理論的には可能だろうけど、企業的なしがらみとかが足かせになって到底不可能だとばかり思っていた。それをやっちゃったのがイーバンク銀行。お堅いイメージのある銀行業界でも新興だという勢いのよさなんだろうか。

 アメリカ企業だと、株式の保有比率がせいぜい5%程度の年金基金でも大きな顔をして経営に口を出すのが普通だ。株主利益を追求するアメリカ式経営に日本企業もだんだんそれに近づいているのだとばかり思っていたので、このニュースを理解するまでに恐ろしく時間がかかった。ライブドア社長のブログを読んで、ようやく理解できた。アメリカ企業の経営者らがこのニュースを知ったら、さぞかしたまげるに違いない。

 ライブドアは10日、イーバンク社長がライブドア取締役の留守電に残したメッセージについて明らかにしている(ライブドアの公式プレスリリースがみられないのでこちら参照)。これはライブドアのIDがないと聞けないんだけどスゴイよ。「お前の会社ぶっつぶしてあげるよ」とか言っている。これのせいで、あれ、どっちが株主だったかな、と訳がわからなくなって事態を飲み込むまで2日かかった。筆頭株主の役員に「ぶっつぶしてあげるよ」って言えるなんて、恐ろしいほど気骨のある社長に違いない。会ってみたい。

 そうかと思ったら、イーバンクは12日、「音声ファイルについては、外部の専門機関により偽造の可能性が極めて高いとの判定がでております」と反論(プレスリリース)。でも、「事実無根」など頭から否定する言葉がないので、いかんせん説得力がない。笑えたのは、主な株主のページだ。筆頭株主のはずのライブドアの名前がどこにもないじゃない! やることが徹底しているな。ここまできたら、とことん白黒つけてもらいたいもんだ。

 かなり前、M&A専門の会計士に聞いたところでは、株式を3割保有すれば「子会社」と表記して差し支えないそう。いっそのことライブドアはTOB(株式公開買い付け)で15%買い増してイーバンクを子会社にしてはどうかな? それとも、こんな会社にかかわってもしょうがないってことで撤退するんだろうか。

 こういうニュースって絶対に某公共放送とかじゃやってくれないんだよな。どっかのテレビか新聞で大々的にやってくれないかな。日経新聞がお上品に触れる程度かな。 

【追記】ライブドアとイーバンクは8カ月余りたった10月22日に和解、双方の告訴や訴訟を取り下げることで合意した。
posted by らくだ at 18:32 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(2) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2004年02月11日

「受験生&パトカー騒ぎ」のその後

 入試に遅れそうになった受験生をパトカーで送ったという話に「賛否両論」が寄せられているそうだ。と思ったらヤフーニュースの画面が「反響相次ぐ」に差し替えられている。賛成論が86%だそうだ。京都府警には450通を超すメールが届いているそうだ。

 このニュース最初に聞いたときの感想は「ふ〜ん」以外のなにものでもなかった。ニュース価値をまったく感じなかったから。一方に困っている受験生がいて、一方に緊急の任務がない警官がいれば、警官は市民の味方(ということになっているの)だから、そのぐらいしたっていいはず。友人や近所の人の間で「○○ちゃんはパトカーに送ってもらって入試に間に合ったんだって。よかったね」という話で終わればいい。何も全国的に報道することもなかろうに。よほどニュースが薄くて季節物のネタが不足していたんだろう。

 あらためて第1報(最初のリンク)を読むと、記者は決して美談として伝えているのではなくて、警察に対して批判的な視点で書いている。というのも最後に『「警察として妥当な判断だった」と話している。』という警察側の弁解を入れているから。叩く相手の言い分を一番最後に入れて両論併記にするのはマスコミの常套手段だ。

 というわけで、私は強いていえば賛成派だ。マスコミの態度が気に食わないからね。それに「こんな前例をつくったら、ほかにもパトカーを頼る人が出てくる」なんて騒いで抗議のメールを送るなんて、ちょっとギスギスしすぎじゃないかなぁとも思う。できることなら、こういう話があったときに「あら、良かったね」で終わるような社会に住んでいたいもんだ。

 でも、自分がライバルの受験生かその親だったら「警察はけしからん!」と騒いでいるんだろうな。う〜む、ブログにしたら、書きやすくてついつい指が動いてしまう。
posted by らくだ at 22:38 | Comment(2) | TrackBack(1) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

救助費用は自己負担に!

 先日、関西学院大学のワンゲル部14人に費やした1億何千万円(金額はTVで言ってた)の救助費用は、やっぱり税金から出るんだって。民間会社のヘリを飛ばさない限り、いまのところは地方自治体の負担になるそうだ。ちょっと納得できない。

 今回は全員無事に救助されてよかったけど、結局のところ登山はレジャーのひとつだし遭難は自己責任。福井県民に非があるわけじゃないのに税金が救助に使われるってのは、県民としては納得いかないんじゃないのかな。別に今回だけの話じゃないけどさ。ただでさえ地方財政は苦しいっていうのに。私が住民だったら、無謀なよそ者に自分の税金を使われるのなんてイヤだね。観光収入によるメリットと、救助費用負担のデメリットを比べたら、一般住民にはどちらが大きいんだろう? 

 タダで救助してもらえるということが分かっているからか、最近は大した経験もないのに上級者向きのコースを選んで救助を要請するような登山者も多いと聞く。記者会見した学生は「予想以上に天候が悪化したのが原因」というようなことを言っていたけど、冬山に登るからには「天候悪化にも対応できる」計画と能力が必要だ。

 救助は有料化すべきなんじゃないだろうか。そうすれば天気が悪化したときに無理をしないで引き返すとか、1日長く山小屋に滞在するとかいう冷静な判断をする人も出てくるだろう。損保が登山保険を大々的に売り出せば、加入する人もいるんじゃないかな。

 長野県は救助ヘリを有料化する方向で検討に入ったそうだ。一時の人気はどこへやらで最近は迷走を続ける康夫ちゃん(田中知事)だけど、この点だけは評価してあげたい。

 誤解があるといけないのでちょっと付け加えさせてもらうと、救助された関西学院大の学生たちは十分反省しているようだったし、テレビでみた限りでは記者会見の受け答えには好感が持てた。
posted by らくだ at 00:02 | 東京 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする
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