2011年09月11日

話題の鉢呂会見

 鉢呂経産相があっさりと辞めていた。「死の町」と「放射能をつけてやる」が致命傷になったそうだ。確かに不適切な発言だとは思うし、愛する我が家を離れて暮らさざるをを得ない人々にとっては無神経きわまりないと受け止められるだろう。

 それでも私個人は、この2つの発言だけだったら辞任の必要はなかったと思う。「死」という言葉を使ったのはまずい。でも、実際に福島第一原発周辺の様子をテレビで見たら「ゴーストタウン」と言ってもおかしくないと思う。「ゴーストタウン」と「死の町」じゃ、そんなに違わないと思うけれど。「放射能をつけてやる」にいたっては小学生レベルの情けなさ。

 いつもなら暴言があっても一応しがみつきの姿勢をみせるのに、今回は発覚から辞任までの期間がやけに短かったな。自民党の河野太郎が9月11日付のブログで「無念の経産相、辞任」として書いている内容が、なぜかしっくりくる。与党民主党議員の中にもこんなことを書いている人はいるのだろうか?

 鉢呂辞任会見は↓で見られる。


「国民の皆さん、福島の皆さんに深くお詫びします」とのことだけど、別に私個人はお詫びはいいから、福島の人たちにちゃんと詫びて欲しいってだけ。この動画をみると、問題になった鉢呂発言よりも7った分30秒くらいのところで表れる「説明しろって言ってんだよ!!」という記者からの質問?恫喝?のほうがずっと不快だった。自分の欲しい答えが返ってこないからって、あの口のきき方はないだろう。公の場での発言で国民に不快感を与えたという点では、この記者も辞めるべきでは?
    
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2011年03月23日

わずかな表現の違いが買い占めを呼ぶ

 きょうも買い物の話から。近所のスーパーに夕方に寄った。牛乳もパンも棚は空っぽなのはいつもの通りだから驚きもしない。しかし、なんかいつもと様子が違ったのよね。棚に並べる商品を載せたカートがやってきたら、それまで談笑していたご婦人方が急に振り向き、カートに載っている段ボールの数々に視線が突き刺さった。大げさじゃなく殺気を感じた。

 どうも彼女たちの目指す商品はカートには載っていなかったらしい。落胆している様子がありありと分かった。そこは飲み物を売るコーナー。彼女たちは牛乳を待っているに違いない思ったのだが、牛乳がないのはいつものこと。いまさら何でそんなにガッカリしているのだろうと不思議だった。彼女たちが買いたかったのは牛乳ではなくミネラルウォーターなのだと理解したのは、帰宅してニュースを見てからだ。

 アナウンサーは興奮気味に「東京の浄水場から乳児に飲ませる基準を上回る放射性ヨウ素が検出された」と伝えていた。飲んではいけないのは乳児だけで大人は基準内だと分かって安心したのも束の間、そのままテレビを見ていると、専門家などがでてきて、さらに細かい話になった。

 話を聞けば聞くほど分からなくなった。だって、ダメなのは乳児だけで、幼児から老人までは大丈夫なんでしょ。それなのに「長期にわたって摂らなければ…」という感じの表現が繰り返される。あのさ〜、乳児は自分でニュースを見て行動するわけじゃないんだから、「長期にわたって与えなければ」とか「長期に渡って摂取させなければ」と表現すべきなんじゃないの? 

 ニュースを聞いていると、いかにも対象地域の住民全体が対象の様子なので、だんだんと「こりゃ大人も危ない」という気分になってくる。これじゃオバサンたち(自分のことを棚にあげてスミマセン…)が殺気立つのも当然だ。そのくせ「買い占めはやめましょう」だなんて呼びかける偽善者ぶりが鼻につく。煽っているのは誰なんだよ!(怒)

 本当に対象は乳児だけなんだったら、もっと表現を考えてもらいたい。「白い煙が上がった」「今日は黒い煙が…」なんて原発から出る煙の色なんてどうでもいいからさ、ね、お願い!!
    
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2010年11月12日

TVとYou Tube

 どうもよく分からない。You Tubeにテレビ番組(の一部)がアップされると、著作権の侵害ということですぐに削除される。話題にならなければ放置状態みたいだけど、どこかで話題になって見たいと思うものはまず削除されている。

 それなのに尖閣ビデオに関しては各テレビ局が「You Tubeより」とテロップ入りで繰り返し繰り返し映像を流している。テレビからYou Tubeへのアップはダメだけど、You Tubeの画像はテレビで自由に使っていいという決まりになっているのだろうか。それともあの映像に限定して自由に使っていいという特別な取り決めがあるのか。不思議でならない。

 それにあのビデオが国家の機密情報?だかなんだかとにかく外に出してはいけないものだったら、テレビ局だってあんなにガンガン流さないと思うのだが。あれだけ繰り返しているのだから、政府から「機密情報を公共の電波に乗せるな」とお達しもないみたいだ。

 このところの騒ぎを見ていると、どうも重要なのは映像の内容よりも流出の経緯みたい。それも私にはよく分からない。注目されているのはどこのネットカフェからアップされたかなど国内のちまちました情報が中心で、これじゃあ日本は周辺国から与し易しとみなされても仕方ないな〜と思った。
     
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2010年06月13日

USTREAM頼み

 テレビは何やってんだよむかっ(怒り) 今日はニュースのたびに「はやぶさが帰還する」って現地から中継していたくせに、いざ地球に戻ってくる肝心の時間帯に生中継をしないって…。テレビ局の人と私のニュース価値判断には大きな違いがありそうだ。

 しかたなくUSTREAMで生中継を見ることにした。同じことを考えている人が多いらしく、音声が途切れてほとんど聞こえないし画面も動きがないので、何が起きているのか解らない。しかし、途切れ途切れに聞こえてくる「キター」の声で目を凝らすと、それらしきものがはっきりと見えた。単なる明るい点なのだが、ほんの1秒程度画面に現れた。あれに違いない。

 お帰り〜。7年余りの長旅だったね。ちなみにはやぶさが旅だった7年前の5月9日に私が何をしていたか調べてみたら、今とほとんど変わらず、仕事先に電話してスケジュールを調整し青森への湯めぐりに(今はなき「ふたりの北東北パス」利用で)出かける準備をしていた。自分にまったく成長が見られないのにガッカリした。

 話を戻すと、この有様じゃテレビ局の存在価値は縮小する一方だ。今日の対戦カードだったらワールドカップサッカーよりも、はやぶさの方が数字を取れたと思う。
      
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2009年10月30日

守られるべきはどっち?

 ここ数日というもの、結婚詐欺女の殺人容疑が大きく報道されている。怖いな〜と思うのは、伝えられている女の手口だけじゃない。詐欺女の実名や顔写真は伏せられている一方で、被害者の男性たちは顔写真も実名も繰り返し晒されていることだ。死人に口なしじゃなくてプライバシーも名誉もなし?

 8月に殺されたとされる男性なんて、自分のブログに「婚前旅行に行きます」とか「相手の家族と会います」と書いていたとかで、テレビではそのブログの画像まで映していた。本人が実名でやっていたならともかく、ハンドルを使って運営していたブログだとしたら、こんな風に晒すのは問題なんじゃ? 他人事ながらものすごく抵抗感がある。

 仮に自分が被害者の立場だったとして、死んでしまえばそれまでだから、誰がこのブログを興味本位に取り上げようと基本的に構わない。でも、あんな風に取り上げられたら、残された自分の家族が第三者からいろいろ言われて迷惑を被るかもしれない。それを考えると背筋が寒くなる。

 メディアの人たちは被害者の遺族の了解を得た上で、ブログの内容を報道しているのだろうか? 仮に了解を得たとして、大きく伝えられた今でも遺族は納得しているのだろうか? 一般的なブロガーの皆さんはどうですか? 抵抗ありませんか? イヤだな〜と思う私はこのブログに「私の死後、このブログを勝手に利用することを禁止します」とでも書いておけばいいのだろうか。

 私にはどうも詐欺女のプライバシーや人権ばかりが尊重されて、被害者のがおろそかにされているように感じられてならない。しかも、詐欺女は殺人についてはまだ立証されていないけれど、ネット詐欺で執行猶予中なのに結婚詐欺をやったわけでしょ。なんで名前と写真を出せないのかなぁ。不思議でしょうがない。

 週刊新潮には詐欺女の名前や最近のものと思しき写真が掲載され、被害者の名前がAさんになっていた。納得できる報道姿勢だ。私の人権意識が週刊新潮並みになってしまったってことは、やっぱり私に問題あり?
       
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2009年09月17日

メディアリンチ

 テレビをつけたら酒井法子が保釈された、記者会見をした、入院したと大騒ぎになっていて、いい加減ウンザリした。こんなに逐一報道しなくちゃいけない大ニュースじゃないでしょ、どう考えても。しかも、もう何週間もず〜っと騒ぎが続いている。いい加減にしてよ。

 そりゃ、覚せい剤の所持と使用は犯罪だ。だけど、彼女のせいで危害を加えられた人とか損害を被った人がどれだけいるんだろう? 所属事務所とかレコード会社とか、仕事のつながりがある人たちとか身近な人を別にすれば、ほとんど何も被害はないはず。

 それなのに、なんかこう「さぁ、みんなで悪人を裁きましょう!」モードになっているのが気味悪い。相手(のりピー)は100%悪くてまったく反論できない立場。それをいいことに『今のうちに叩けるだけ叩いちゃお!』なんていう雰囲気を感じる。

 執行猶予がつくことが確実な犯罪で、ここまでバカ騒ぎすんなよ! これじゃ「犯罪報道」を隠れ蓑にした「メディアによる弱いものイジメ」だ。私は別にのりピーのファンでもなく、彼女が廃人になっても一向に構わないけれど、こんなメディアリンチは非常に不愉快だ。
 
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2009年02月16日

もう一つの恥さらし

 G7での中川昭一財務・金融担当相の醜態が話題をさらっている。テレビで会見の映像を見た時は最初に思い浮かんだのが脳梗塞か何か。その後「緊急入院」などという話が伝わってきていないことを考えるとやはり泥酔していたとしか思えない。時差ボケであそこまでひどくなった人を見たことがないが、日頃の激務と麻生内閣の支持率低下といった心労に時差ボケが加わるとあそこまで行くのだろうか?

 ここまで書いたところで、本人が原因は風邪薬だと釈明していることを知った。しかも会見前にはお酒を飲んでいないものの、終わったあとでは飲んだと言っているのにはたまげた。風邪薬でろれつがまわらない状態になっているにもかかわらず、お酒を飲んだなんて正気の沙汰とは思えない。

 たぶんネットの世界では中川さんを「日本の恥」として非難する書き込みが乱れ飛んでいることと思う。確かにありゃ恥ずかしいよね。でも、テレビで会見を見た範囲では、質問している記者連中が中川財務相の様子には一切に触れず、まるで何事もないかのようにG7について質問しているのもかなり恥ずかしかった。

 相手は「共同宣言みたいなものが出ました」なんて言ってるし、政策金利の水準さえ間違っている。いや、その前にあの様子を見たらG7や政策金利なんて言葉を知らない小学生だって大多数は『このオッサン、マジでヤバイ』って感じると思う。 

 記者連中はさすがに「酔っ払っていますか?」とは聞けなくても「体調を崩されたんですか?」「大丈夫ですか?」くらいの質問があってもいいはず。その場面が一切出てこなくて何事もないかのように質疑が進んでいた。そんなことをすると恨みをかって後々の取材に響くかも、なんてことでおとなしくしていたんだとしたら情けない。

 会見後の早い時間帯に流れたと思われる記事には、中川氏の様子に関する記述はない。
【ローマ14日共同】中川昭一財務相兼金融担当相は14日、先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)閉幕後に記者会見し「2009年度予算案と、08年度第2次補正予算の関連法案を成立させることが最大の景気対策だ」と述べ、国会審議への野党の協力を求めた。

 財務相は、G7などの場で米国から追加対策の策定を要請されなかったことも明らかにした。

 日銀の白川方明総裁は、今後の金融政策について「前回の金融政策決定会合以降のデータを踏まえ検討する。現時点では何も決まったものはない」と述べた。
 このあと外国の報道で会見の様子が報じられたあと、TVそして活字媒体が“異変”に飛びついた。このメディアのやり方には誠意が感じられない。

 米ABCニュースによる「日本の財務相がG7会合で居眠り」という記事(英語の原文)は「15時間のフライトによる時差ボケはつらいだろう。しかし、IMFが今年2.5%のマイナス成長を予測し、トヨタや日産といった最大手の自動車メーカーが万単位で人員削減をしているといった事実は、彼を起こしておくのに十分なはずだ」「中川氏はガイトナー米財務相との会談中はかろうじて目を覚ましていられた」と手厳しい。しかも署名記事だ。

  中川氏は動画と名前が世界中に流れてしまい、世界中の笑い物になった。一方、会見に出席していたメディアの連中は名前や顔も流れることがなく批判にさらされることもない。こうしてみると、中川氏がちょっとかわいそうにも思えてくる。日本のメディアが記者会見で単刀直入に質問し、批判的な記事を署名入りで書く日はやってくるのだろうか?
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2008年12月17日

「男の隠れ家」の末路

 雑誌「男の隠れ家」などを出版していた(株)あいであらいふがつぶれた(帝国データバンクの倒産速報)。「頭で儲ける時代」なんて雑誌を出しながら、24億6000万円もの負債を抱えてつぶれたってんだから皮肉な話だ。

 しかし、細々と雑誌を出しているような零細出版社の負債が25億円近くにも達するんだろうか。それとも裏に何かあるんだろうか。訳の分からない話ではある。しかも、上記リンク先の倒産速報には「『男の隠れ家』が販売部数を伸ばした2007年9月期には年売上高約6億3000万円を計上していた」と、まるでつい最近まで売り上げが好調だったかのような記載がある。ますます分からない。

 昔からこのブログを読んでいる人だったら、あるいは覚えているかもしれない。私が以前、「男の隠れ家」にひどい目に遭ったことを。ある特集ページに協力したら、掲載誌を送ってこないのはもちろん、貸した資料や紙焼きの写真も返却してくれない。取材を受けたのは編集部の人じゃなくてフリーライターの人からで、彼女にメールや電話で資料などの返却をお願いしたら着信拒否に遭った。

 仕方なく編集部に相談したものの「もう郵便で返送したと言っているから数日中に届く」とか「郵送したのだが、そちらの住所を間違えて書いて送り主のライターに返送されてしまった」とか「ライターが離婚して引っ越した。円満離婚ではないから前の家に写真を取りに帰れない」とか、問い合わせるたびにいろいろな言い訳を言ってきた。夫がブチ切れて電話で怒鳴り込んだら、小出しにしながら全て戻ってきた。全部で数カ月かかったっけ。

 そんなことがあったので、「男の隠れ家」の発行元が倒産したと聞いても、『あぁ、やっぱりね。いい加減なところだもんね』としか思えなかった。ただ、最後に対応してくれた編集長(今も同じ人かどうかは不明)は、少なくとも私にはまともな人に思えた。あの人の無事を祈りたい。

 つぶれて欲しい出版社というか、つぶれるべき悪徳出版社はほかにもある。ネットリテラシーの欠片もない腐った人間のいる出版社はつぶれるしかないと思う。あと何年かすれば、実現するような気がしてきた。

【追記】男の隠れ家は新たな版元により、2009年5月末発売号で復活した。書店で見つけてビックリ(2009年6月2日追記)

【過去の関連記事】「男の隠れ家」が来た! (2005年4月14日)
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2008年09月27日

硬派転向のテレビに期待

 テレビ関連でごく最近気になるニュースがあった。ゴールデンタイム(午後7時から10時)の視聴率でNHKが上半期にトップになるんだとか(朝日新聞)。記事によると「ニュース7」と「篤姫」と「北京五輪」効果だという。

 それと同時に、10月の番組改編でTBSとテレビ朝日がドキュメンタリーをゴールデンタイムにもってくるというニュースが流れた(産経新聞)。これ結構嬉しい。というのもクイズや大食いなどのバラエティ番組と、他人攻撃のお笑い(といえるのか?)、中継アナウンサーが興奮して騒ぐだけのスポーツ中継にはもううんざりしていた。おバカブームに対しては言葉も見つからない。

 これまで「日本のテレビを最初に見たときすごくショックだった」という外国人に何人か会ったことがある。「最先端の技術の国でどんなアカデミックな放送が見れるのかと期待していたのに、テレビをつけたら野菜の着ぐるみ姿の人が飛んだりはねたりしていて目を疑った」といわれて肩身の狭い思いをしたこともあったっけ。

 今年行ったインドネシアの温泉で、食堂の従業員が客そっちのけで「風雲たけし城」を食い入るように見ていたのも、なんだかちょっと恥ずかしかった。

 そんなわけで10月からのテレビがちょっと楽しみだ。視聴率が大コケして1クールで軟派回帰なんてことにならず、日テレ、フジも硬派路線に突き進むといいのに。スポンサー企業の皆さんもよろしく。
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2007年12月09日

大食い番組

 土曜日の午後7時すぎ、テレビをつけたら「大食い番組」もしくは「早食い番組」をやっていた。大食いチャンピオンの男性対芸人30人で30種類の肉料理の早食い対決をするという内容らしかった。

 世界各国の肉料理には興味があったのだが、ほんの少ししか見なかった。というのも食べ方が汚らしいし、無理やり飲み込んでいるし、夕食前に見て食欲をそそるような内容ではなかったから。

 つい最近のニュースを思い出した。吉野家の「テラ豚丼」騒ぎで吉野家に「食べ物を粗末にするのはけしからん!」と抗議が殺到したとか。私はこの「大食い番組」のほうが気になった。

 吉野家の件、私は問題になった動画を見ていない。読売新聞だったかに大きく記事が出ていて、なんでこんなに話題になるんだろうって不思議に思ったくらいだ。もちろん誉められた行為じゃないとはいえ、抗議が殺到したというのもピンとこなかった。吉野家の社内問題としか思えなかったのは鈍感だから?

 でも、きょうの番組は公共の電波を使ってゴールデンタイムに放送するには全く不適切な内容だと感じてしまった。テレビ局には吉野家ほどの苦情は寄せられないのだろうか? 不思議でしょうがない。
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2007年06月19日

温泉爆発報道

 東京の真ん中で痛ましい死亡事故が起きた。シエスパ(別館)の爆発だ。温泉絡みということもあり、一部始終とはいかないものの夕方からずっとニュースを見ていた。事実とは異なる断定的な報道がすごく気になった。

 私が事故に気づいたときには「ボイラーが爆発した」と断定している報道がほとんどだった。消極的な報道でも「ボイラーが爆発したとみられる」という表現で、とにかくボイラー主犯説だった。

 確かに近所の人(居住者か勤務者か定かではない)は「あの建物の中にボイラーがあった」と発言していた。記事中に「近所の人の話によると建物の地下にはボイラーがあった」と書くのは格好悪い。だけど、施設側に確認もしないで「地下1階にあるボイラーが爆発した」と断定的に書ける神経が理解できない。

 テレビを見ていたら、施設側の記者会見でボイラーがほかの建物にあるっていう場面が出てきた。つじつまが合わなくてもニュースキャスター連中は全然動じない。私は「えっ、話が全然違うじゃない」って目をパチクリ。最終的に正しい報道になれば、途中経過はどうてもいいってもんじゃないと思う。
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2007年06月07日

ゴルフとマナー

 私はゴルフのことを全くといっていいほど知らない。その私でも耳に入ってくるのが最近の「ハニカミ王子」フィーバーだ。

 今やっている大会にギャラリーが多数押し寄せているそうで、マナーが問題とされている。私みたいにゴルフのことを全く知らない人が多いのだろう。カメラの持ち込みは禁止、携帯の使用も禁止なのに、そんなのはお構いなく写真を撮ったり、石川君本人に触ったりする人がいるそうだ。

 メディアは「マナーをわきまえない人が多い」と他人事のように伝えているのだが、そもそも発端は「ハニカミ王子」なんていうあだ名をつけて大騒ぎを始めたメディアにある。

 ギャラリーのマナーをとやかく言う前に、自分たちのマナーも考えて欲しい。上位の選手のことはほとんど何も伝えず、毎日石川君のことばかり。たとえ途中経過とはいえ、上位の選手にもっと敬意を払うべきだ。ここ数日の報道をみていると、スポーツ報道というよりも若手アイドルの追っかけ。ほかの人はただの添え物みたいな扱いだ。

 こんなの本人にとっても他のプレーヤーにとっても良いこととは思えない。アマチュアの高校生スポーツ選手を芸能人アイドル扱いするのを禁止できないものだろうか。
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2006年10月17日

不思議なライブドア公判報道

 ライブドア・ホリエモン関連の公判で熊谷元取締役の証言について、矛盾しているとしか思えない2種類の報道を見つけた。不思議でしょうがない。大元の記事がすぐに削除されてしまうかもしれないので、問題部分を引用する。

まずは従来型グループ。NHK「堀江元社長は不正を認識」という見出しで、本文には以下の記述がある。
熊谷元取締役は「決算に不審な点があると会計士から指摘されたときに、架空の取り引きではないと見せかける資料を手配し、堀江元社長にも報告した。堀江元社長からは少し苦しそうな表情で『熊ちゃん、頑張ってよ』と言われたので、架空取引の結果を売り上げに計上していたことはある程度理解していたと思う」と話し、堀江元社長が不正を認識していたと証言しました。
 同じくAグループに属するのは毎日新聞で、見出しは「ライブドア公判:熊谷被告、堀江前社長『粉飾認識』と証言」となっていて、記事はこう(一部改行位置を編集している)。
前社長に「架空性が指摘されてますが、私が何とかします」と伝えると、堀江前社長は「熊ちゃん頑張って」と答えたという。熊谷被告は「頑張ってというのは『ここは乗り切れ』という意味。堀江さんは架空性を理解していたはずだ」と述べた。
 一方、転向グループとでもいえばいいだろうか。きょうの公判で熊谷被告が一転して供述を翻してホリエモンに有利な証言をしたとの報道しているところもある。共同通信の見出しは「前社長に『架空認識ない』 LD粉飾決算で熊谷被告」だ。
熊谷被告は「わたしも架空(利益の計上)と思っていなかった。堀江さんも思ってなかったと思う」と述べた。また捜査段階では「期末まであと1カ月しかなく、堀江被告も架空利益と分かっていたと思う」と供述していたことについて「言いすぎた面がある」と証言した。
 TBSはすでにwebから記事が削除されてしまったけど、こうなっていた。
検察側の証人として出廷した熊谷被告は、堀江被告が報告を聞くと少し悩んだような顔をして「やりきるしかないね」と発言したと証言。しかし、「私は当時、実体のある取引だと思っていて、堀江被告も架空にはならないと思っていたのでは」と話し、検察側の立証と一部反する証言をしました。
 購読している日経本紙(ウェブでは記事が発見できなかった)の主見出しは「堀江被告 当初認識ない」
(熊谷被告は)堀江被告の発言の趣旨は「実体の伴う取引で、架空にはならないと思っていたのではないか」と指摘。(中略)「少なくとも期ずれ(売上高の前倒し形状)の認識はあったと思う」としたが、弁護側の質問に対し「堀江被告には、架空という言葉では説明していない」と述べた。


 同じ場所で公判を傍聴していても、記者によってこれだけ目の付けどころというか解釈が異なることもあるんだね。通常の場合はどれか一種類の報道しか目にしない。そして頭からそれを信じてしまいがち。きょうはたまたま2種類見かけたので気になって調べてみたんだけど、よくあるんだろうか。
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2006年07月21日

ワシントンポストだけじゃない笑える失敗

 米ワシントンポストが20日付のレバノン関連の記事(登録していないと開けないかも。その場合は2段落目にあるWonketteを参照してください)で、レバノンからの退避に関する米国内の問い合わせ先を誤記していた。

 記事の上にある訂正によると、正しい番号は888-407-4747だそう。Wonketteで知ったのだが、間違って800-407-4747と掲載されてしまったそうだ。888も800も日本の0120に相当するフリーダイアルだから、まあ考えられる失敗ではある。

 ここからが問題。このWonketteが間違った番号に電話したところ、“Feeling horny? Try these red hot lines from National. Live hot fun at just 69 cents per minute.”と言われたそうだ。すごくお上品に意訳すると、「エッチな気分なの? 1分たった69セントで…」といったところ。要するにアダルト電話サービス(正しい日本語表現が分からない)だったのだ。

 800も888も同じようなものだから、ほかにも間違えているところはあるんじゃないかと探してみたら、ABC系列のサイトにも2004年12月のインド洋大津波関連のニュース記事に、国務省の電話番号としてこの1-800-407-4747が載っていた。

 おもしろいのは米国務省自身が作っている各国にある米大使館関連のページ。1-800-407-4747 でググるとカンボジア・プノンペンにある米国大使館のページが引っかかってくるし、キャッシュをみると、ちゃんと"travelers may obtain up-to-date information on security conditions by calling 1-800-407-4747 toll-free in the U.S."(旅行者は最新の安全状況に関する情報を米国内で通話無料の1-800-407-4747 に電話すれば得られる)と書いてある。ところが、少し前に訂正したらしく、最新のページはしっかりと1-888-407-4747 に訂正されているところが笑えた。国務省がアダルト電話の番号を掲載して宣伝しちゃいかんよ。
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2006年05月03日

メディアと政府の信頼度比較調査

 英BBCとロイター、米シンクタンクのメディアセンターが世界の10カ国で1万人余りを対象に実施した共同調査により、メディアと政府を比較するとメディアを信頼する人のほうが多いことが分かった。9カ国平均で政府を信頼するとの回答は52%、メディアは61%だったという。

 調査対象に日本が入っていないのが残念。傾向はハッキリしていて、米英独といった従来からの先進国では、政府の信頼度がメディアを上回っている。韓国はともに45%で拮抗。最近BRICSとか言ってもてはやされているブラジル、ロシア、インドや、インドネシア、ナイジェリアはメディア支持が過半数だ。しかもナイジェリアは政府支持が34%、メディア支持が88%と差がついた。

 4年前の前回調査に比べると、ドイツ(49%から43%に低下)以外の各国でメディアの信頼度は上昇している。主なところではナイジェリアは66%から83%、アメリカ52%から59%、英国29%から47%に上昇した。

 政府とメディアの信頼度を比較するなんてことはこれまで考えたこともなかった。実際のところどうなんだといわれれば、「どっちもどっちだなぁ」と返答に困ってしまう。メディアと答えたいけれど……というところ。ひとつだけハッキリしているのは、自分の中では4年前に比べてメディアの信頼度が低下しているってことだ。

 調査にもどると、上記9カ国にエジプトを加えた10カ国の調査で「最も信頼している情報源」は国営テレビ、全国紙・ブロック紙、地方紙の順になった。一番信頼されていないのがブログ、ネットのニュースサイト、国際紙の順。ブログについては、「最も大切な情報源」との回答が10カ国平均でわずか3%なのに対し、韓国は18%と突出しているのが目に付いた。

 調査結果の詳細はBBC/Reuters/Media Center Poll: Trasut in the Media(PDFファイル)にある。
posted by らくだ at 22:39 | Comment(2) | TrackBack(0) | メディア | 更新情報をチェックする