2011年09月15日

野田ソーリの言う「新聞広告」とは?

 昨日の衆議院本会議で自民党の古川禎久議員による代表質問(海外からの震災に対する支援の台湾関連部分)に対し、野田ソーリは次のように答弁した。
台湾においても、支援に対する謝意を盛り込んだ菅前総理のメッセージを馬英九総統をはじめとする台湾当局者に伝達したほか、ホームページや新聞広告を通じて謝意をこれまでも表明をしてきております。
 これを聞いてエッ…て絶句するというよりも、正直に書くと「キーッ」って瞬間的に逆上して「ちゃぶ台いくつでも持ってきな! 片っ端からひっくり返してやるぜ!」ってな思いだった。

 だいたい、台湾の人たちの真心に対して政府が真心で応えずに新聞広告を出さなかったから、それを恥ずかしいと思った一般市民があんなに集まったことで新聞広告を出せたっていうのに、なんで政府の人間が自分の手柄みたいな顔をしているんだろう? 

 もちろん、私だって台湾関係のニュースをくまなくチェックしているわけじゃない。冷静になってみれば日本政府が私の知らないうちに感謝広告を出したのかも知れないとは思う。でも、ここで言及されている「新聞広告」が、私も参加した「謝謝台湾計画」を指しているのだとしたらこの発言は許しがたいし、この野田ってオッサンの言うことは金輪際信用しないっ!

 台湾部分の答弁の動画はブログ「台湾人妻との生活&台湾情報」で視聴可能。

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2011年07月05日

復興相辞任と「1984年」

 きのうの続き。松本復興相が辞任した。「菅さんが辞めるなら私も辞めます」なんて駆け引きもなかった様子で予想よりもずっとあっさりしていた。それでも発言はやはり個性的。「相変わらず嫌いな与野党」とか「一番お世話になったのは妻と子供たち」とか。もともと味方があまりいない寂しい人なんだろうか。

 辞任会見の一部をちらっとテレビで見たりネットで読んだりしただけの印象だと、本人は『マズイことを言った』とは思っていても、自分の発言が結果として大騒ぎになってしまったからというだけで、どうみても自分の発言内容を真摯に反省しているとは思えなかった。

 こういう人って徹底的に昭和の感覚を引きずっているんだろうな。数十年前と変わらない感覚でお山の大将を気取っている。でもね、平成に入ってからすでに二十数年がたって、世の中はずいぶん変わった。

 2ちゃんねるやブログ、mixi、ツイッター、facebookなんてものが登場したのは最近の話だ。この中で最古参の2ちゃんねるが10年ちょっと前だったかな。オンラインの人のつながりが強まった結果はいいことばかりかっていうと、そうでもない。数知れぬ見知らぬ人たちが自分の言動を見張っているかもしれないという怖さもはらむ。

 ごく普通の人だって何かイタイことをすれば上記サイトで祭りが起き、本名や勤務先といった個人情報まで突き止められて晒される。職場にまで通報されて仕事に支障が出たり、解雇されたりした例も何件か見てきた。昭和時代に比べたら「監視社会」的な傾向はずっと強まっていると思う。

 しかし、祭りにならないようにってビクビクしながら行動するのも窮屈でバカらしい。ふとオーウェルの「1984年」を思い出した。あれは当局がモニターで市民を監視していたんだっけ。ずいぶん前に読んだ本だし、手元にないので正確には思い出せないのだが、あの作品は「監視社会」という意味では現在を予言していたような気がしてきた。
    
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2011年07月04日

自爆演技かと思ったらガチ

 買いかぶりすぎたみたいだ。松本復興相の話。昨日の岩手・宮城県知事と会談した際の言動について、真正面から受け止めてけしからん!という話になっていたけれど、おめでたくできている私は最初「すべて計算した上で覚悟を決めて自爆演技しているのだろう」と勘ぐって、朝方の段階ではなかなかの役者だな〜と、ある意味で評価していた。

 だって、政治家って人気商売じゃない。テレビカメラが回っているところで県知事との握手を拒否したり、ぞんざいな命令口調で話したり、「自分より先に応接室に入って待ってろ」と命令した挙句に「最後の部分はオフレコです。絶対書いたらその社は終わりだから」なんてイタすぎることを、正気の人間が次々に言うはずない(と思った)。

 もともと菅おろしに熱心な人だから、復興相に就任したのをこれ幸いと自分の立場を利用して菅おろしの新たな作戦を実行しているにちがいないと解釈した。菅さんが10月訪中とかいう話も出てきて長持ちしそうなので、あせってきたのかなぁと思った。

 それなのに、復興相が謝罪したということを夜になってから知ってビックリだ。「私は九州の人間ですけん、ちょっと語気が荒かったりして」とか「私はちょっとB型で短絡的なところがあって」とか、あまりにも情けない言い訳をしていて哀れだった。まさかガチであの言動をしているとは思わなかったよ。いるんだね、こういう突き抜けちゃった人が、民主党には…(民主党にも?)。

 被災地の人を傷つけたならおわびするということだけど、勝手に「知恵を出さないやつは助けない」などと言うなんて何様のつもり? 被災者だけでなく全国民を愚弄していると思うし、支援の手を差し伸べてくれている世界中の人たちに対しても恥ずかしい。さらに九州の人とB型の人間を新たに侮辱したってことが分かっているのかな(怒)。

 私もB型だけど、この人ほど無神経じゃない自信はある。それによそのオフィスを訪問した際は、応接室で待っていても何ら苦痛じゃない。たとえ相手が年下だとしても、アポの時間より前から応接室で待ってもらうなんて考えられない。

 これだけ傲慢な人間がいるなんて、民主党も逆の意味で人材の層が厚いんだなぁ。あきれているんだか感心しているんだか分からなくなってきた。確信しているのは、被災地復興のためにも日本のためにも辞めてもらったほうがいいってことだ。
      
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2011年06月07日

永田町のスゴロク遊び

 どうもここ数年、永田町では上がりのないエンドレス・スゴロクが流行っているみたい。ペテン・スゴロクと言ったほうがいいだろうか。
1.新首相が就任
  政権発足時は「前の首相はひどかった。やめてくれて本当によかった。新しい首相は前任者と違って頼もしい」と祝賀ムード。期待感を集めて支持率も高い。マスコミも好意的。

2.ご祝儀ムードが終わる  
  あれ、そんなにたいしたこと(人じゃ)なかったかな? ちょっと期待しすぎたかもしれないと冷静になってくる。

3.こんなはずじゃ…
  公約破りに閣僚の失言などボロボロ出てくる。トラブル時にリーダーシップを発揮できず、野党の追求にも反撃できない。支持率は右肩下がり。

4.加速度的転落
  閣僚だけじゃなく自らの失言も槍玉にあげられる。まったくいいところなし。与党内にも不安・不満の声がジワジワと増える。報道では「辞任」の声が出始める。

5.しがみつき
  報道によると問題は「辞めるか否か」ではなく「いつ辞めるか」。しかし、本人は少なくとも表向きは「任期を全うする」と強気。

6.末期症状
  後任人事の新聞辞令がボコボコ出る。側近の発言内容も辞任前提。「もう後任は誰でもいい。少なくとも今よりマシ」という声も出る。

7.辞任
  ようやく本人も逃げ切れないと断念。辞任を表明し、後継者が決まる。

8.振り出しへ戻る
 ちょっと変則的な人もいた。例えば福田サンには「しがみつき」は見られなかったから4から7に一気に3コマ進んだ感じだったし、今の菅さんは「1回休み」の代わりに「辞任を前提に続投」という、文字にすると何が何だか分からない展開が間に入っている。で、いまレベル6の段階。

 「菅はけしからん」て興奮している人たちは、いったい誰なら満足なのだろう? スゴロクみたいに「菅以外なら誰でもいい」ってことかもしれないが、誰がなっても大して変わらないんじゃ…。そして、スゴロクの繰り返しになりそうな気がする。そこまで日本の政治を信じられない自分が情けないけれど、楽観的になれる材料が全然見当たらない。

 いっそのこと首相になりたいという人を福島第一原発に送り込み、作業で一番役に立った人に次期首相になってもらったらどうだろう。でも、それじゃ現場の作業の邪魔になっちゃうか…。それなら避難している被災者のために避難区域に入って便利屋さんみたいなことをしてもらったらどうだろう。つい、そんな馬鹿げたことを半分真面目に考えてしまう。
        
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2011年01月14日

内閣改造

 わずか1年前に「民主党が日本経済を破壊する」なんてタイトルの本を出した与謝野センセが経済財政相に起用された。本人は昨日だか一昨日だか「陰ながら…」なんて言っていたが、表舞台の中心じゃない。「民主党が破壊した(しつつある?)経済を再生しようと意気込むセンセはさぞかし気分がいいだろう。

 同じようなメンツでぐるぐると主要ポストを回している中、党外から起用するのは異例の抜擢といえるんだろうけれど、あまりにも「異例」すぎて私のパソコンはついていけず、「いれい」と入力したら「慰霊」と出てきた。笑えた。

 与謝野サンが72歳、官房副長官の藤井サンが78歳というのも高齢化を通り越して先祖がえりって感じだ。私と誕生日が同じ江田さんだってもうすぐ70歳だ。ただでさえ若者が職にあぶれているといるのだから、もうちょっと若手を起用して国民に夢を持たせてくれてもよさそうなもんだが。民主党には人材がいないと言われればハイ、その通り。この政権、一体いつまでもつんだろう。

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2010年06月02日

鳩山サンの功績

 寝不足の朦朧とした頭で起床し、まず最初にしたことといえば『あぁ、鳩山サンはまだ辞任していないんだな』という確認。しかし、それから数時間後には辞任のニュースが流れてきた。親指を立てて余裕を見せていたのは最後の虚勢だったのか。

 鳩山政権が残したものを考えてみる。子供のいない我が家には子ども手当は関係ない。何がどう変わったかといえば、自民党政権時代から何も変わっていないように思う。テレビで事業仕訳の様子を見たことくらいかな。辞め方も最近の総理と大して変わらない。

 と、ここまで書いて一つ思い出した。私にとって鳩山サンの最大の功績はloopyという英語の意味を教えてくれたことだった。この俗語はワシントンポストが鳩山サンを表現するのに使うまで知らなかった。英語のボキャブラリーが鳩山サンのおかげで増えた。この単語は一生忘れずに済みそうだ。アメリカ人の友人は「ループは輪っかのこと。アメリカでも日本でもクルクルパーは同じ。頭の中で回っているんだよ!」と教えてくれた。

 各種報道によると次期総理の最有力候補は菅サン。最近やや影が薄かったのが幸いした様子だ。でも、菅サンじゃ全然「新生民主党」のアピールというよりも「旧態依然」と感じてしまう。ま、期待もなければ失望もないか。
      
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2010年05月05日

最低未満の総理大臣

 連休最終日。東京周辺に限れば、今年のGWはいつにないほど好天に恵まれた。とはいえ普段と大して変わらない日々を送っている私、行動半径は自宅から半径10キロ程度。私の周辺はそろそろ仕事復帰モードとみえ、昼前に仕事の電話が一本入ってきたのをきっかけに関連のメールが何通も舞い込み、完全にGW明けといった感じになってしまった。

 テレビをつけると、どこのチャンネルも普天間問題を取り上げていた。「最低でも県外移設」なんて豪語していた勢いはキレイさっぱりと無くなり、もともとウツロな目がさらに泳いでいた。おまけにこの段階まできて初めて海兵隊の存在意義に気付いたかのような無神経な発言をしている。

 「あんたは一年生議員じゃなくて、一国の総理大臣でしょ!」って言いたい。私がこう感じるのだから、県外移設を信じて民主党に投票した沖縄県民の皆さんの心中は察するに余りある。これでは結局、辺野古案に戻る(多少の修正はあるにしても)ことを認めたわけでしょ? 一体これまでの数カ月何してきたんだか。

 この人の言うことには全く期待しちゃいけないのだな、と実感した瞬間だった。とはいえ「じゃあ今までは期待していましたか?」と聞かれたらそれも微妙なところ。最初から様子見していて、ここにきてどうしようもなくダメだってことが分かったってところ。

 この分じゃ今のところは「5月末決着」なんていっても、下旬になったら「5月末というのは2011年の5月末のことです」なんて言い出しかねない。民主党の傷をできるだけ浅く抑えるためにも早めに辞めた方がよさそうな気がする。

 どうせなら小沢・鳩山のダブル辞任を。トップ2人が退いたら、随分と雰囲気は変わるだろう。しかし、そういう好ましい展開になったらなったで後継者不足が心配だ。
    
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2010年04月02日

代理投票の不思議

 参院本会議で自民の若林サンが青木サンの投票ボタンを代理で押していたとして辞任した。民主が混迷しているこの時期に自民が反攻に出るどころかこんなボロを出すというのが政界のお粗末さを露呈していて笑っちゃうしかない。

 不思議なことがある。若林サンは青木サンからの依頼は受けておらず、自分で投票したという。それが本当だとして、青木サンの意中を想像して投票したということなのだろうか。同じ自民だから同じ意見のはずと言ってしまえばそれまでだが、勝手に想像したということなら怖すぎる。すぐに戻ってくると思ったから押したという理由も理解できない。すぐに戻ってくれば、結果として頭数がそろうからバレないと思っていたのだろうか。

 青木サンの反応も理解できない。報道によると「驚いた。本人から電話があって初めて知った」という極めて冷静な対応。もちろん代理投票を依頼した事実はないとしている。冷静なのはマスコミ向けの態度かもしれないが、私だったら「勝手にそんなことをされて非常に迷惑しているし、怒っている」という態度を明らかにすると思う。怒りのかけらも感じられないなんてどうも腑に落ちない。

 結局のところ、既に政界引退を表明していた若林さんがトカゲの尻尾切り的に辞任することで一件落着を狙っているように感じてしまうのだが、勘ぐりすぎだろうか。
     
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2010年03月20日

言葉の重さ

 政治家の発言を聞いていて「自分で言うなよ」と突っ込みたくなることがある。重さが感じられない。

 鳩山サン(首相)にしたって平野さん(官房長官)にしたって、米当局者に向かって「トラストミー(私を信じて)」なんて言うのが恐ろしく胡散臭い。私のこれまでの経験から言えば、信用できる人は自分からそんなことを言わない。黙って行動して結果で示す。信頼関係が十分にできていない相手から「信じろ」なんて言われたって無理な話だ。

 そうかと思えば、別の鳩山サン(元自民)は「鳩山邦夫という坂本龍馬が…」と幕末のヒーロー(もしくはNHK大河ドラマの主人公)気取り。もし本当に坂本龍馬の器に値する人物がいたら、絶対に自称しないって。

 この人、かんぽの宿をめぐる郵政公社との一連の騒動以降、どうも自分はヒーローだと思い込んでいるのではないだろうか。正直いって痛々しい。まぁ民主党がガタガタしているこの時期に醜態をさらしてくれて、民主党にとっては嬉しい限りだろう。

 その民主党で、私にしてみれば極めてまっとうなことを言っているように思える生方サンが、幹部の逆鱗に触れて党副幹事長を解任されるとかされたとか。民主党のエライ人たちって自分で自分の首を絞めているってことが分かっているのだろうか。

 結局自民もダメ民主もダメってことだけはよく分かった。今度の参院選挙はどうすればいいのやら。
    
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2010年01月19日

ミスター自民党

 昨年の選挙で民主党が圧勝した際、「不思議なほど感動がない」と書いた理由が分かってきた。本来なら感じると同時に理由も分かっていなくちゃいけないのだろうが、トロい私のことだからしょうがない。

 自民党政権がようやく終わるってことに感慨はあった。しかし、新政権の実質的なリーダーは、古い自民党体質をもっとも引きずっている人物。私が子供の頃から自民党に対して抱いているイメージを一番体現している政治家は今なお小沢サンなのだ。民主党の実質的なリーダーが「ミスター自民党」というのもヘンな話だけれど…。古賀さんはじめほかにも「ミスター自民党」と称される人はいるけれど、小沢サンに比べるとどうしても小粒にみえちゃう。

 鳩山サンにしても小沢サンにしても、億単位の金銭スキャンダルは庶民感覚からあまりにもかけ離れていて別世界の話のようだ。早くまともな感覚を持ったリーダーが出てきて本物の「チェンジ」を果たしてもらいたいものだけれど、有権者の間にも「政治家はカネに汚い人、清廉潔白な政治家なんていない」という諦めに似た認識ができているようにも思う。

 自民党政権が続いていたらJALの破たんはもっと先送りされていただろうし、政権交代した意味はそれなりにあったと思うべきだろうか。
    
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2009年11月23日

2位じゃダメ

 読売に菅さんの発言として「スパコン関連予算の凍結を見直す」と出ているのを見て、スパコンなんてものと全く無縁の世界を生きているオバサンの私でさえ、なぜか『あぁよかった』と安堵した。しかし、続報を見ると、行政刷新相の仙谷さんが「見直しには慎重に対応」と言っているそうで、どうなるか分からない。

 事業仕分けについては丹念にフォローしているわけじゃなく、テレビなどで断片的に伝えられるのを見ているだけ。それでもR&Dへの風当たりは随分厳しいなぁ、これからの5年、10年で日本の競争力がガクンと落ちちゃうんじゃないかな〜と心配になっていた。

 確かにR&Dは緊急性を主張するには向かない分野であり、あのような場面で素人相手に必要性を説明するのは大変むずかしいだろう。蓮舫が「世界一になる理由は何があるんでしょうか? 2位じゃダメなんでしょうか?」と言った場面、テレビに向かって「2位じゃダメなんです!」と真面目に返事をしてしまった。

 だってこれ、金メダルを目指している人の育成費を減らそうと本人に向かって「金メダルを取る理由は何があるんでしょうか? 銀メダルではダメなんですか?」って言うのと同じなんじゃ? しかし、そんなことを言い出す相手にどう説明しろっていうんだろう。とてもとても「話せばわかる」なんて相手じゃなさそうだ。

 仕分け会議は一般的には高く評価されているそうで、産経FNN合同調査だと支持率9割弱! 確かにムダの洗い出しは必要。でも、あのやり方は、たとえてみれば、水戸黄門の最後の5分を繰り返し見ているよう。どうも一方的だし、パフォーマンスがかって見えてしまう。何もなかった従来よりもマシと思うべきかもしれないが、手放しで喜べないものを感じる。
    
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2009年10月17日

どんなウルトラC?

 来年度予算の概算要求が90兆円台半ばから後半になるとの報道が出そろった。う〜む。なんだかすごい水準だ。今年度については税収が見込みを大きく下回ることから国債を増発するそうだ。そりゃま、当然といえば当然なんだけど、ワケが分からないのは、朝日新聞に出ていた野田佳彦財務副大臣の会見内容
 野田副大臣は概算要求発表の記者会見で、09年度税収について、見積もりより6兆円少ない40兆円以下に落ち込む可能性を指摘。「税収の落ち込み見合いの公債増発はやむを得ない」と述べた。10年度も税収が低迷する可能性が高いが、新規国債発行額については「(現時点で09年度に予定する)44兆円を下回るとの方針を堅持する」とし、抑制に努める姿勢を示した。
 今年度の国債発行が50兆円の大台に乗せようかっていうのに、来年度の発行が44兆円を下回るなんてあり得るんだろうか? こんな無責任なこと言っていて大丈夫? 発言に責任とってくれるんですか? 無駄遣いの削減とか埋蔵金の活用とかいうレベルの話じゃないと思うのだが…。あるいは何かウルトラCレベルの隠し玉を持っているのだろうか?

 理想を語るだけなら簡単。実現には先立つものが必要。人気取りのバラマキをすればツケは国民に回される。上記の記事を読んで『マスコミはまだまだ新政権に好意的なんだな』と感じた。年内いっぱいくらい蜜月状態が続いて、年明け頃には掌を返すように(麻生さんの漢字読み間違えに飛びつくような感じで)政権批判が始まって支持率も右肩下がり、かな。
 
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2009年09月16日

高齢内閣

 総選挙当日よりも「政権交代」を実感できた。しかし、新閣僚の平均年齢が60歳を超えるとは予想していなかった。フレッシュな顔ぶれになるもんだとばかり思っていたのに。なんかこう「ドラマチックに変わった!」という感動はなかったな。

 はっきりいってどんな人なのか知らない人が多い。なので適任かどうかの意見もない。意外感といえば亀井サンぐらいかな。郵政やるのは理解できても金融担当ってちょっと畑違いなんじゃ?と思った。長妻サンは年金やらずして何をやる?ってのが一般的な認識だろうし妥当な人事。前原さんの国交相就任も『そっか、鉄ちゃんだし…』と納得した。

 鳩山サンは記者会見で「脱官僚依存」と明言していた。閣僚の顔ぶれをみると『あまり変わり映えしないんじゃ…』という不安感もあるのだが、ようやくここまで来たのだから変革に期待するしかない。きのうよりも良い未来へ。
posted by らくだ at 23:46 | Comment(6) | TrackBack(0) | 国内政治 | 更新情報をチェックする

2009年09月01日

生かさず殺さず

 選挙結果を受けて群馬県に建設される八ッ場ダムの問題がクローズアップされている。民主党のマニュフェスト通りに建設は中止されるんだろうか? 川原湯温泉に何回か足を運んでいる私にしては複雑な胸中だ。

 もともと大型公共事業には否定的な私、八ッ場ダムを建設する物理的な必要性はないという話をどこかで読んだこともあって、八ッ場ダム問題についてほとんど知らないなりに建設には反対の立場だった。住みなれた土地を追われる川原湯温泉の人たちも当然反対なんだろうと思っていた。

 ところが、現地でたまたま会って話をした高齢者の方はまったく違っていた。いわく「50年以上も前から建設計画が持ち上がっていて、自分自身だって反対運動にも参加した。しかし、それをすべて乗り越えた上でダムを建設して自分たちが移転することに合意したんだから、それがすべて。いまさら反対なんて言っているのは都会に住んでいる部外者だけ」と言われ、自分の単純思考を恥じた。

 その方は、覚悟ができたからには早く新天地での生活を始めたいのに、一向に計画が進まないことにいらだっていた。ポツリと漏れた「自分たちは何をしたわけでもないのに、何十年も生かさず殺さずの状態に置かれている」という言葉にギクリとした。

 川原湯温泉観光協会の公式サイトにも8月31日の項に「僕たちは、新しく街を造る事を国と約束しダム建設に泣く泣く合意した。それを、政党が変わったからと言っていきなり中止と言うのは許される事ではない」「58年間かけた『すごろく』でもう少しで上がる処まで来て振り出しになるなんて受け入れられない」という部分があり、ずっしりとした重みを感じる。

 何年も前に耳にした「生かさず殺さず」の期間が、民主党の勝利によってさらに長くなってしまうなんてあんまりだ。結局のところ、政権交代で翻弄され、一番の負担を強いられるのは弱者だ。
 
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2009年08月30日

感動なき政権交代

 朝方投票に行った。いつもと違ったのは記入台がいっぱいで順番待ちしなくてはならなかったこと。カップルで来ていた若い男性が「週末にこんな早起きしたのは10年ぶりだ」と言っているのを小耳にはさみ、やはり今回の選挙は違うのだと実感した。

 それなのに、いざ開票が始まると不思議なほど感動がない。やっと政権交代が実現するっていうのに、テレビで開票速報を見ていても、どことなく白けている私だ。結局のところ、4年前の郵政選挙と役者が変わっただけで同じようなことが起きているんじゃないかっていう気がしている。

 選挙結果をみると、当選して欲しい人が当選したっていうよりも、え、この人どこの誰?というのが多い。自分が知らないだけ? 一方、落選してほしい欲しいと思っていた人が多数落ちたってことで喜ぶべきなんだろうか。個人的には小泉ジュニアの当選はやや意外だったな。

 民放の特番にヒガシコクバル知事が出演して、したり顔で解説していたのには苦笑させられた。あの人の出馬が取りざたされたのは随分前のように感じる。テレビが大衆迎合型の選挙速報をやっているのもシラケの一因かもしれない。
posted by らくだ at 23:16 | Comment(3) | TrackBack(0) | 国内政治 | 更新情報をチェックする