2010年02月18日

東京の銭湯廃業と函館市の新しい動き

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 温泉情報を紹介するブログをやめて1年余りたつっていうのに、いまだに情報を送ってくださる人がいる。感謝感激だ。今日は鹿児島県薩摩川内市にある「湖畔リゾートホテルいむた」が3月30日と4月30日に入浴料を30円にするという情報をいただいた。それとは別件で2週間ほど前に「大田区の鵜の木温泉が2月21日で廃業します」というメールをいただき、ようやく時間ができたので出かけてきた。
 
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 入口と脱衣所には廃業を知らせるあいさつ文が貼り出されている。受付にいた女性は「雇われの身なので今後についての詳細は知らないが、多分取り壊されるのではないかと思う」と話してくれた。約60年の歴史がある銭湯で50年も働き続けてきたというのだから、寂しさもひとしおだろう。脱衣所でのご婦人方の話題も「来週からどこのお風呂に行くか」に集中していた。

 燃料の高騰が一段落したことで銭湯の廃業も一服するのかと思っていたのだが、経営者の高齢化と後継者不足や新興温浴施設との競合は慢性的な問題。何も変わっていない(といってもこの「鵜の木天然温泉」の廃業理由は把握していない)。

 銭湯と新興の大型温浴施設の競合といった点では最近、気になる記事を見かけた。2月6日付の毎日新聞(リンク切れの場合はこちらのウェブ魚拓を参照)で、函館市が温浴施設を対象に実施している上下水道料金の減免について、新年度から施設面積に上限を設けて適用するというニュースだ。施設面積が340平方メートル以下の施設なら従来通り下水道料金が95%、上水道料金が47%が割り引かれるが、340平方メートルを超える上下水道とともに満額の100%を支払わなくてはならない。

 ただ、340平方メートルを超える既存の15施設については従来通りの減免が適用されるとのこと。4月以降に新規開業する大型施設の負担が跳ね上がることから、事実上のスーパー銭湯締め出しと受け止められている。

 確かに、大型の温浴施設は日常生活において衛生上の理由から必要というわけではなく明らかに娯楽目的の施設だ。上下水道料の減免措置が日常生活に欠かせない風呂を提供しているという理由である以上、函館市の方針変換は理解できる。しかし、この動きがほかの地方自治体に広がったら温浴業界にとっては大打撃だろうな。今後の動きに要注目だ。
        
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2010年02月02日

厳密さに欠ける温泉用語

 今日(2月2日)付の大分合同新聞に別府市で「豊かな温泉資源を未来に継承する別府地域懇談会」が開かれたとの記事が掲載されていた(リンク切れの場合はこちらのウェブ魚拓を参照)。この中で目をひいたのは以下の部分。
意見交換会では、温泉の利用量を表す「湧出(ゆうしゅつ)量」と「採取量」の言葉の使い分けについて「もっと一般の理解を深めた方がよい」と参加者が提言。由佐(悠紀・京都大学)名誉教授は「ポンプでくみ上げているものも含めて湧出という言葉を充てるのはどうか。大分県だけでも言葉を厳密に区別してみては」と同調した。
 大分県だけでなくぜひとも全国的に厳密にしてもらい、温泉法を改正していただきたいと思う。実をいうと数年前からずっと気になっていた。国語だの文法だのにはまったく弱い私だが、「湧出する/湧出した」という動詞は自発的な動作を表す自動詞ではないだろうかと。つまり掘削して汲み上げている温泉を「湧出している」と表現するのにとても抵抗を覚えるようになった。以前運営していた温泉関連のブログでは途中から表現を変えたのだが、気付いた人はたぶん一人もいないだろう。
(変更前)○○県××市◇◇町で進められていた温泉掘削工事で、地下1200メートルから34度の温泉が湧出した。

(変更後)○○県××市◇◇町で進められていた温泉掘削工事が成功し、地下1200メートルで34度の温泉を掘り当てた。
 新聞報道などでは一般的に変更前の表記になっている。各社とも温泉担当記者なんていないだろうから、そんなこと考えもしないだろう。私も報道の表記に倣っていたのだが、段々と疑問が湧いてきて、ささやかながら自分なりの抵抗を示してきたつもりだ。

 そもそも日本語の表記には厳密さが欠けている。上記の文例で示したような掘削泉だったら英語圏では私の知る限りhot springとは表記しない。spring(泉)とは自然に湧き出ているものを指すからだ。上記例のように掘削して汲み上げている温泉だったらgeothermal water(地熱水)と表現して区別する。例えば昨年の夏に訪問したアイスランドのブルーラグーンは日本では温泉として知られているが、公式サイトにはhot springという言葉は一切出てこない。説明に用いられているのはgeothermal seawater(地熱海水)という言葉だ。

 日本で使われる「泉源」という言葉も、温泉ならfountainheadと表現する一方、掘削泉ならboreholeと使う言葉が違う。日本は世界に名だたる温泉大国のはずなのに、このあたりがあまりにも曖昧すぎる。

 ここ1年英語での活動を増やした結果、私の危機感は強まる一方だ。というのも日本の温泉を訪ねたけれど、予想していたのと違った(要するに満足できなかった)という人から何回かメールを受け取ったからだ。あるアメリカ人の男性は、他の旅行者が温泉に行くというので喜んでついていったが、「期待したようなジャパン・スピリットを感じる場所ではなく、アミューズメントパークもしくは大勢で作業をしている工場みたいに感じた」と印象を書き送ってきた。彼が訪ねたのはいわゆる最近の温泉施設だ。日本の心どころか温泉らしさだって感じられなかったはずだ。

 何年か前まで私は「温泉は日本が海外に誇れる天然/観光資源」だと思っていたが、最近は自信がなくなってきた。先のアメリカ人の男性に「あなたの入ったのは1000m以上の深さからポンプアップしているgeothermal waterだが、日本では自然湧出泉も地熱水も同じように温泉と認められている」と説明したら、大変驚いた様子で「そんなトリックがあったのか。次回はぜひgeothermal waterではない本物のonsenに入りたいのでその際は情報よろしく」と返事の返事が来た。

 「どうせ海外の温泉なんて水着で入るのだから日本の温泉よりも全然レベルが低い」とか「オンセンとホットスプリングはまったく別物なの」などと自信に満ち溢れた「鎖国脳」の持ち主もいらっしゃる。しかし、「日本は世界一の温泉大国」なんてお山の大将を気取っているうちに、海外の人たちから「なんだ、日本は地中深く掘削して汲み上げた地熱水でもオンセンと称することができるんだ。いい加減な国なんだね。日本のオンセンも大したことないね」なんて言われるようになるんじゃないかと、それが心配でならない。

 日本の温泉をダメにしていくのは、温泉でひと山当てて儲けようと企む人やザル法を放置する人だけじゃない。「温泉」という名前がついていれば質を問わずに飛びつく私のような人たちにも責任の一端があるように感じている。
   
posted by らくだ at 23:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2010年01月25日

温泉旅館のインバウンド対応はお粗末だ

 旅行新聞新社のまとめた「プロの選ぶ日本のホテル・旅館100選」が先日発表された。上位10位までの結果は以下の通りなのだが、これら日本を代表する温泉旅館のインバウンド客への対応を調べてみたら(といってもネット上の対応だけだが)かなり手抜き状態だった。

 これじゃ観光庁がいくらインバウンド客1000万人の獲得を目標に掲げても、掛け声倒れになることを確信。かなりガッカリした。
 1位 加賀屋(石川県和倉温泉)×
 2位 稲取銀水荘 (静岡県稲取温泉)×
 3位 日本の宿古窯 (山形県かみのやま温泉)×
 4位 白玉の湯泉慶・華鳳 (新潟県月岡温泉)×
 5位 草津白根観光ホテル櫻井 (群馬県草津温泉)×
 6位 ホテル秀水園 (鹿児島県指宿温泉)×
 7位 水明館 (岐阜県下呂温泉)○
 8位 指宿白水館 (鹿児島県指宿温泉)◎
 9位 あかん遊久の里鶴雅 (北海道阿寒湖温泉)◎
10位 萬国屋 (山形県あつみ温泉)×

末尾の○×評価はらくだによる。
 バツ印を付けたところは英語のサイトが見つからなかったところ。なんと1位から6位まで上位が全滅状態だ。あるいは英語のページを設けているにもかかわらず、公式サイトからのリンクが見つけにくいところにあるのかもしれない。そこまで丹念に探していない。

 1位の加賀屋なんて海外でも知られているし、今年中に台湾で温泉旅館をオープンさせる予定だっていうのに、外国語対応していないというのが不思議だ。サイトの右上にはGLOBALというリンクらしき部分があるのだが、リンクされていない。たとえ一時的にリンク切れになっているにしてもお粗末でガッカリだ。

 英語だけでなく中国語でも対応しているのは指宿白水館とあかん遊久の里鶴雅の2軒だけ。指宿白水館は韓国語にも対応している。場所柄、韓国からの客が多いのだろうか。全国的にはそのうち英語よりも中国語のサイトの方がニーズを集めるような気もする。

 高評価の温泉は外国語のサイトなど作らなくても国内客だけで予約がいっぱいになるのかもしれないが、5年後、10年後を考えて今から動いておいたほうがいいのでは? “YOKOSO JAPAN”と言っているだけじゃ人は集まらない。
   
posted by らくだ at 22:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2010年01月16日

1日半後の惨事

konohana.jpg 別府で大火があったことを知ったのは半日以上たってから。まさか自分が歩き回った1日半後に27棟が全焼する火事があの一帯で起きるなんて夢にも思っていなかった。写真は在りし日の此花温泉(2008年1月撮影)。

 12日の日中に別府をうろうろしながら、『この1本東側の道に此花温泉があったはず。寄って行こうかな?』と一瞬迷った。結局は寄らずに通り過ぎてしまったけれど、報道を見る限りでは私の歩いていたところも火の海になってしまったみたいだ。死亡された方や依然として行方不明の方もいるし、この寒波の中で被災者が55人もいると知って愕然としている。

 別府は湯も人も大好きなところ。道端で見かけた人に共同浴場への道を尋ねたらなぜか立ち話になり、さらに家に招かれてお茶とお菓子をごちそうになったこともある。そんなお世話になっている人たちに何ができるだろうと別府市の公式サイトを見ても現段階では義援金金の受付などしていない様子。何回でもまた別府に出向くことが私にできる最大のお見舞いみたいだ。

 とりあえず自分にできることは、今回の旅でお世話になった人たちで住所の分かる人にお礼状を送ることなので、これからハガキを書こう。
   
posted by らくだ at 10:24 | Comment(8) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2009年12月22日

2つの再生温泉

 思わぬところで思わぬ事が結びついていることがある。1000キロ以上も離れた札幌と大阪で今月オープンした温浴施設の関連性を知っている人はそんなに多くないかもしれない。両施設のこれまでの経緯をたどっていくと10年以上も前の都銀破たんにたどり着き、その都銀破たんをめぐる裁判で最近になってようやく最高裁の判断が下ったことまで関連づけて知っている人はほとんどいないだろう。

 札幌の施設は9日にオープンした「ていね温泉ほのか」。6月にいきなり閉館した「ワンディ・スパていねの湯」の経営が変わって再生した。大阪の施設は今日(22日)オープンした「天然温泉りんくうの湯」。今年2月から9月までのわずか半年余りで閉館した「寿楽の湯」の再生だ。

 といっても両者に共通するのはともに再生施設ということだけじゃない。大阪の「寿楽の湯」は当初、「ワンディ・スパ」として開業するはずだった。ワンディ・スパは経営が悪化して大阪の事業を続けられなくなり昨年初めに撤退。今年4月には第三者から破産手続きの開始を申し立てられ、6月15日の破産手続き開始とともに既存店「ワンディ・スパていね店」の営業を停止していた。

 この6月までの経緯はこのブログでも6月16日付の「2度目の破産」に書いた。その後の展開は密かにウォッチするにとどめていたが、ここにきて記録を残しておこうと思い直した。というのも、温泉関連情報を紹介するブログをやめてからそろそろ1年になろうというのに、未だに情報を送ってくださる方がいるからだ(ブロガー冥利につきるじゃありませんか…)。

 新たな動きがあったのは先月のこと。ワンディ・スパの親会社で美容院経営のモーリスフランク・ジャパンが11月9日に民事再生手続を申し立てた。主因はもちろんワンディ・スパの破たんだ。このモーリスフランク・ジャパンの前身はソフィア中村。10年以上も前に破たんした北海道拓殖銀行が乱脈融資した貸付先がソフィアグループだ。

 モーリスフランク・ジャパンの中村楊一社長は北海道拓殖銀行の破たんに関して旧商法の特別背任罪容疑で実刑判決を受けて最高裁に上告していた。11月12日付の新聞で「11日までに最高裁が上告を棄却し、実刑判決が確定した」という記事を見てビックリ。報道では正確なタイミングが分からないものの、民事再生手続きの申し立てと社長の実刑確定は何らかの関係があるのだろうと納得できた(ただ、複数の方の情報によると先週末の段階では中村楊一氏はいまだ収監されていないもよう)。

 前述した6月半ばの当ブログで「中村一族はどうも温浴事業には向いていないように思えるのだが、3度目の挑戦はあるのだろうか?」と書いたが、この半年でその可能性が小さくなったことは間違いない。

 2つの再生施設はもちろんワンディ・スパともモーリスフランクとも関係ない。がんばって長期にわたる営業を続けてほしいものだが、大阪に限って言えば12月1日には近隣のイオン日根野に「滝の湯別館」がオープン、競争は激しくなりそうだ。寿楽の湯の時よりも入浴料を大幅に引き下げており、経営環境は厳しいだろう。
         
タグ:大阪
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2009年12月18日

災害時広報の問題点

 伊豆で震度5弱の地震がわずか半日の間に2回も起きた。不幸中の幸いは負傷者が7人とそれほど多くないこと。もともと地震の多い地域だけに物理的・精神的な構えができているのだろうか。(とはいえ、被害に遭われた皆さまにはお見舞い申し上げます)

 温泉にも多少の被害が出ている。TBSテレビは「旅館の露天風呂に亀裂が入ったり、温泉の給湯管が壊れたりと、年末のかき入れ時を前に観光業者は頭を悩ませています」と伝えている。また産経ニュースでは「伊東マンダリン岡本ホテルでは外壁や玄関口の天井が崩れる被害があった」と伝えた。

 TBSが伝えた被害のある旅館はどこだか分からないし、伊東マンダリン岡本ホテルの公式サイトをみても被害状況も書いていないし、その後修復して営業しているのか、まだならいつ再開見通しかなど一切掲載されていない。支配人ブログも最後に更新されたのは11月13日だ。

 伊東観光協会の公式サイトを見てみた。「地震の影響によりご迷惑をおかけしましたが、JR伊東線及び伊豆急行は、現在通常運行しております」と出ている。要するに都合のいい情報だけはちゃんと掲載されているのに、温泉にどのような被害があったのかなかったのかは分からない。伊東温泉旅館ホテル協同組合の公式サイトは更新された形跡すらない(すべて12月18日夜現在の確認)。

 要するに、全体的に「被害などマイナス情報は載せませんから、調べたかったら自分で調べてください」って姿勢だ。そりゃ、露天風呂に亀裂が入れば利用できないだろうし、そういう情報を公にするのは格好悪いことは分かる。

 でも、誰のためのウェブサイトかを考えたら、できるかぎり詳細な情報を掲載するとともに逐一更新するのはマイナスどころか評価につながるはず。どうして消費者視点ではなく身内視点でウェブサイトを運営するのか理解できない。

 似たような災害で多くの温泉地が同じことをしてきた。都合の悪い情報を出さず、「ほとんどの旅館・ホテルに被害はありません」などとあいまいな表現をしておいて、あとになってから「風評被害で迷惑している」なんて騒ぎになるのがいつものことだ。キッチリと情報を開示しない自分たちにも原因があるってことが分かっていないのが歯がゆい。

 例えば2005年秋に箱根で台風のために温泉供給が停止した際、137カ所の施設で温泉が利用できなくなったと伝えられたが、その内訳は一切公表されなかった。ちょうど箱根に行こうとしていたのだが、観光協会のサイトをみても分からないので電話したら、個別の営業情報は出していないとのことだった。いちいち電話して営業しているかどうか確認するのも面倒だったので箱根に行くことをやめた。

 あとになってから、137カ所の大半が別荘、保養所、個人宅などだったことを知った次第。どの旅館・ホテルが営業/休業しているかを開示してくれていれば多分箱根に行っていただろう。

 その後も台風や地震の被害は各地で何回かあったけれど、情報公開はほとんど進んでいないように思える。私が認識している中で唯一の例外は石川県の輪島・和倉温泉で、2007年の能登半島地震の際に旅館・ホテルの営業/再開情報が個別にウェブで公開されていて更新も頻繁だった。これを手本に業界全体が災害時広報を見直してくれるのかと淡い期待を抱いたのだが甘かったみたいだ。
    
    
posted by らくだ at 22:08 | Comment(3) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2009年10月18日

露天風呂で紅葉狩り

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 露天風呂で紅葉狩りをしたのは意外にも初めての経験だった。カラフルな山とぬるめのお湯の組み合わせで長時間のんびり。贅沢な1日をすごしてきた。さてここはどこでしょう?

 帰ってきたら日本好きの外国人から質問メールが届いていた。「ハママツチョウとハママツは似ているし同じ漢字も使っている。それなのに、なぜあんなに離れているんだ?」。そんなこと尋ねられても、私も知りません…。英語での活動を増やしたせいか、最近この手の質問メールが増えて対応しきれない。
  
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2009年07月22日

安全ではない貴重品ロッカー

 旅館内部の人間が盗撮して逮捕されたと思ったら、日帰り温泉の貴重品用ロッカーに入れておいた貴重品が盗まれた−−。もう何を信用していいのやらって感じだ。

 MBSの憤懣本舗(この番組に私の別ブログが数秒映ったことがあり、懐かしい思い出になっている)によると、有馬温泉の「金の湯」でフロント前にある貴重品用のロッカーから家族3人分の財布、携帯電話、車のキーが盗まれた。といっても被害者には何の落ち度もない。ロッカーのカギはちゃんと身につけていたという。えっ、そんなことがあるの?とにわかには信じられなかった。

 警察の推理によると、私の予想をはるかに超える手の込んだ犯罪だった。まず、犯人が貴重品ロッカーを利用してカギを持ち出し、合鍵を作ってからカギを元通りにしておく。そして獲物(被害者)が当該ロッカーを使うのを待ち構え、貴重品を入れたところをみはからって合鍵で中の物を全部持ち出すっていう筋書きだ。

 さらに驚いたのは、金の湯では1カ月前に同じような被害があって全部のカギを取り替えたばかりだったという。同じようにして合鍵を作られてしまったら犯罪は防げないっていうのに、認識が甘いとしか思えない。

 犯人は盗難車を運転していて事故を起こしてつかまったそうだ。それでもこの被害者の車のキーや免許証は見つかっていないという。怖い。

 貴重品ロッカーといえばフロント前にあることことが多いし、それでなくても人の目につきやすいところにある。脱衣所のロッカーが不安だから貴重品ロッカーに預けるっていうのに、こんな犯罪が起きていたなんて全然知らなかった。

 そのうち貴重品用防水袋ができて「貴重品は肌身離さずお風呂の中までお持ちください」と言われる日が来るかもしれない。私も湯めぐりに出かける際は、なるべくクレジットカード等を持たずに最低限のキャッシュ持参で出かけるようにしよう。どうぞ皆さんご注意を。
  
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2009年07月18日

書けそうで書けないメール

 山梨県甲府市の湯村温泉に湯村ホテルというホテルがある。今年の1月、雑誌の特典を利用して無料で入浴させていただき、その印象を個人サイトにつづっていたら、このホテルの方から何日か前にメールが送られてきて驚いた。

 件名は「ご紹介ありがとうございます」だし、本文の書き出しも「紹介ありがとうございます」「とてもうれしいです」「感謝、感謝です」と書き連ねてある。そのうえで「1カ所誤記がありましたので…」と、私が他の施設の電話番号をが記載していることを指摘していた。私はいつも既存の入浴記を使いまわして上書きしているので、恥ずかしながら電話番号のところを更新し忘れていた。

 このメールには、私が疑問に思って書いていた源泉温度についても最近上昇しているとの丁寧な説明が書いてあった。本当に驚いたし恐縮してしまった。

 というのも、私は湯村ホテルをほめちぎったつもりはなく、自分の入浴記を読み返してみても、露天風呂について「これだけ小さな風呂なんだから、わざわざ電気風呂にしなくてもいいのに」なんて書いてある(その施設のいいところだけを書く提灯記事は商業的な出版物やサイトに任せればいいと思っているので、いつも感じたことをできるだけ素直に書いているつもりだ)。

 私がホテル側だったら『雑誌の特典で無料入浴しておいて勝手なことを書いた揚句、電話番号まで間違っている…』と、どちらかといえば不愉快に思ったんじゃないかな。その上で『個人が匿名でやっているサイトなんて相手にしなくてよし!』とスルーしていたにちがいない。

 そんなわけでメール一通でこのホテルのファンになってしまった。サイトを訂正するとともにお詫びとお礼のメールを送ったところ、返事の返事が来た。それによると、このホテルに関するブログ記事や口コミなども見つけたらお礼のメールやレスをしているとのこと。つまり、私が電話番号を誤記していなくても、目にとまったらメールを送ってくれたということになる。地道な広報活動には頭が下がる思いだ。

 同じことをしている施設を他に知らない。似たようなことをやっている施設はあったと思う(ただし印象が薄くて覚えていない)。その場合は「ご紹介ありがとうございます」と、誰に出すメールも同じ文面を使いまわしていることがありありとうかがえた。それじゃ、気持ちは伝わらない。匿名サイトの主催者に一通ずつ心のこもったメールを送れる人がどれだけいるだろうか?

 例えば相互リンク依頼のメール。リンクなんてものは好き勝手に張ったり切ったりすればいいと思っているので、サイトには「相互リンクは受け付けておりません」と書いてある。にもかかわらず、毎週のように「相互リンクのお願い」というメールが届く。

 不思議なのはどの人から届くメールも文面がほぼ一緒だってこと。「素敵なホームページですね」とか書いてあって「よろしかったら相互リンクをお願いします」として、相手のサイトの紹介文例まで書いてある。

 ちょっと待ってよ、と言いたい。私は自分のお気に入りのサイトを自分の言葉で紹介したい。押しつけがましいのは苦手だ。こんなメールもらったってちっとも嬉しくない。私のサイトを閲覧していないのは明らかだ。どこかに「相互リンクの依頼の仕方」なんていうマニュアルでもあるのだろうか?

 仮に「あなたのホームページを見ました。○○が楽しかったです」とか具体的な感想が書いてあって「リンクさせていただきました」って書いてあれば印象はまったく違ったものになり、『それじゃ、こちらからもリンクするか…』って気にもなるのに。

 こうしてみると、メール一通書くのって簡単そうに思えるけれど、なかなか奥が深い。たかがメール、されどメールだ。
 
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2009年07月09日

身近な危機・盗撮

 群馬県の万座温泉にある旅館「豊国館」で、経営者の次男が女性用の脱衣所を盗撮して逮捕されたという10日ほど前のニュース(読売新聞)はすご〜くショックだったし悲しかった。

 盗撮のニュースは頻繁に流れているとはいえ(1)自分が行ったことがあり、しかもお気に入りのところ(2)街中から離れているし、盗撮とは無縁そうな地味な旅館(3)施設関係者による犯行−−という点で、私にとっては他の盗撮報道よりもずっしりとこたえた。今まで他人事のように感じていた盗撮だが、今回初めて身近な犯罪に感じた。

 最近この旅館を利用した女性が今どんな気分かを想像すると、やりきれない(私の訪問は数年前だから大丈夫と断言できるわけでもないが)。背中あたりに何かとりついているような気持ち悪さを感じるのは、盗撮の事実だけじゃなく、その画像がどこかで公開されているかもしれないという不安があるからだ。

 今回の犯行は客の女性が換気口内に仕掛けられたカメラを見つけて発覚したそうだ。しかし、少し前にTVで見たところによると、最近の盗撮カメラの中には直径1センチ程度の物だってある。こんなの使われたらまず分からない。犯人が客の1人だったら不審な動きをしてバレることがあるかもしれないが、誰もいないときに施設の人がそんな超小型カメラを仕掛けていたらまず発覚しないだろう。

 そう考えてみると、危ないのは温浴施設だけじゃない。商店や飲食店、駅など公共施設だってトイレがある。いってみればデンジャーゾーンだらけだ。

 昔は盗撮なんていう犯罪を犯す人はいないという漠然とした信頼感みたいなものがあった。これを性善説というのだろうか? それがそんな目的でやってくる卑劣な人もいるってことが分かってきて、今度は内部関係者がそんな犯行に手を染めていることが分かった。今回の事件は旅館に限らずいろいろな業界の「中の人」に対する不信感に結びつくのではないだろうか。

 盗撮に対抗する手段がないってのが悔しい。究極の対策は「引きこもり」だ。あまりにも非現実的すぎる。普通に生活しながら被害を完全に防ぐ方法なんて思いつかない。もし被害に遭ったとしたら、個人的には犯人が「こんなおばさんの画像イラネ」と削除してくれることを願うしかない。こんな消極的なことしか思いつかないのが情けない。
 
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2009年07月06日

バカにつける薬(怒)

 大阪市に(株)XXXXXXXという会社がある。今のところは最後の情け心で記事中には会社名を明記しないでおく。関心のある人はリンク先をご覧あれ。何が本業なのか分からない。温浴関係の業務もやっているらしく“今までなかった温泉施設様専用の企画会社”を自称している。しかし、私にとってみれば、迷惑メール送信業者以外の何者でもない。しかもすごく悪質な。

 最初に迷惑メールを送りつけてきたのは昨年の9月1日。件名は「温泉・宿泊施設様へご案内」で、内容は「施設の改良、イベント、集客、広告など様々なお手伝いをさせていただきます」という話。最後に「このメールは、過去に弊社へお問合せがあったまたはご案内メールをいただいた、その他Webサイトの掲載情報を元にメールを配信しております。今後ご不要な祭は、件名に“不要”とご記載の上ご返信お願いいたします」と書いてあった。もちろん、それまでに私からこの会社にコンタクトしたことはない。

 このメールが送られてきたのが、もう一つのブログで使っていたメールアドレスなら納得もできる。温泉関連のニュースを流していたから、業界関係者に間違われることも多かったし。しかし、届いたのはこのブログとホームページで使っているメールアドレスあて。ということは、ヤフーの「温泉カテゴリ」に登録されているサイトからメールアドレスを拾ったとかそんなところだと思われる。個人の趣味サイトの主宰者にこんなメールを送りつけてくる段階で顧客のターゲティングが全くできておらず、無能ぶりを露呈している。

 私は末尾に書かれた通り、件名に「不要」と書いた上で、件名に「未承諾広告」と書かずに不特定多数にこのようなメールを送信するのは特定電子メール法違反だということを指摘して返信した。向こうの希望通りに不要と書いたのだから、ここからのメールは2度と来ないと思っていた。そうしたら1カ月半近くたってまた来ちゃった。件名はこうなっていた。
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2009年07月01日

共倒れ

 6月16日の「2度目の破産」の続報。札幌のワンディ・スパと関係の深かった静岡県の建設会社・桐山も18億円余りの負債を抱えて倒産、民事再生法の適用を申請していた(大型倒産速報)。

 こうなることは1年以上前からなんとなく予想がついていた(参照記事)。ワンディ・スパが経営危機に陥って北海道三笠市と大阪府泉佐野市で建設中のプロジェクトから撤退した際、三笠市のプロジェクトを引き継いだのが施工会社だった桐山だった。ワンデイ・スパ三笠店になるはずだった温浴施設は「三笠温泉太古の湯」という名前で昨年6月にオープンした(昨日の段階では営業中で当面営業を継続するとのこと)。

 桐山にしてみれば「去るも地獄残るも地獄」でババを引くしかなかったってところだろうか。3億5000万円余りのお金をつぎ込んで助成した三笠市の方が「ババ抜き感」が強いかも。しかし、いまどき「温泉でまちおこし」なんてことを考えるのは10年ほど感覚が狂っているのだから当然の結果とも思える。

 太古の湯はワンディ・スパの当初の計画から入場者数の見通しを下方修正した結果入浴料を高めに設定せざるを得ず、大人1575円になった。要するに入浴料は需要じゃなくてコストを基にして決められた。札幌の中心部でもない限り1500円超は高すぎる。素人が見たってこんな水準じゃ客は入らないだろうって自信を持って断言できる。

 しかし、温浴業界ではこんなのは日常茶飯事だ。これまで「施設を作れば客が来る」売り手市場が続いていたため、消費者視点で物を考えられない人があまりにも多い。3年あまり業界を覗いて感じたのは、目が$マーク(日本だから¥マークか?)の強欲な人たちが、カネと土地を持っている人たちを口車に乗せて高級感のある施設をあちこちに造っているってことだった。

 高級な施設を造れば、当然ながら投資回収のため高い入浴料を設定しなくてはならない。消費者からみれば常識外れとしか思えない入浴料でオープンして数カ月で料金引き下げるところは多いし、開業後数カ月から1年で閉店したところだって何軒もある。

 そりゃね、業界にしてみれば高級施設を造れば儲かるんだろう。しかし、中には何も知らない人をたぶらかして借金させて豪華な施設を造り、ふたを開けてみれば高い入浴料が嫌われて閑古鳥。経営が行き詰まると金融機関が手のひらを返したように貸しはがしに動いたなんていうのもあった。

 ケチな一消費者としては、首都圏の温浴施設で最高1000−1200円、東京中心部なら1500円くらいまでが妥当水準。地方都市とか郊外だったら700−800円くらいがいいところなんじゃないだろうか。いくら高級感でアピールしても、たかがお風呂に1500円じゃリピーターにはなれない。

 温浴業界ってどうして現実的な感覚の人がいないんだろう? 不思議でしょうがないし、消費者がバカにされているようにも感じる。
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2009年06月16日

2度目の破産

 温泉関係のことはなるべくこのブログには書くのをやめようと思っていたのにまた書いてしまう。ちょっと特別なニュースがあった。かねてより注目していた札幌のスーパー銭湯「ワンディ・スパ」が破産した(6月16日付北海道新聞)。経営がかなりヤバイ状態にあることは昨年の初めから知っていた(参考)から、個人的には『予想よりも長持ちしたなぁ』という印象だ。

 札幌地裁が破産手続きの開始を決定した今日(6月16日)、いきなり営業を打ち切ったそうで、閉館を知らずに訪れた入浴客もいたとか(札幌テレビ放送)。6月16日夜の段階で公式サイトにはなんの告知もない。知らない人がいてもおかしくない。回数券などは利用できなくなる見込みだという。

 私の知る限り、温浴業界ってのはこういう回数券の不良債権化がかなりある。回数券を「有効期限なし」とうたって大幅安売りしておいて、前触れもなく閉館したところもあった。業界団体もないに等しいから消費者を救済する制度もない。回数券を持っている施設がいきなり閉館したら泣き寝入りするしかない。かなりいい加減な業界といえるんじゃないだろうか。

 その中でもワンディ・スパの破たんは感慨深い。ワンディ・スパ社長の父親は北海道拓殖銀行の破たんの一因ともなったソフィアグループの創設者。美容室の「ソフィア中村」といえば聞いたことがある人もいるのではないだろうか。

 旧拓銀から巨額の融資を受けて温浴事業に参入、1988年に「札幌テルメ」を開業するが経営はうまくいかず、旧拓銀から追加融資を受けて大型ホテルを開業しテコ入れをはかったが経営は苦しくなる一方。札幌テルメは98年に自己破産して営業停止した(現在では山梨の洋菓子メーカー、シャトレーゼ傘下でガトーキングダム・サッポロの「スパ&リゾート フェアリー・フォンテーヌ」として営業している)。

 そのソフィアグループが2000年3月に設立したのがワンディ・スパだ。しかし、運営施設は3、4年ほど前には札幌市内に少なくとも3カ所はあったと記憶しているのだが、現在は1カ所のみ。北海道の三笠市と大阪のりんくうタウンへの進出計画も、工事半ばで資金難のため撤退。これまでの経緯をみると、このグループというか中村一族はどうも温浴事業には向いていないように思えるのだが、3度目の挑戦はあるのだろうか?
posted by らくだ at 22:54 | Comment(3) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2009年06月09日

ワニ招きの記事

 日曜日に地下鉄の中で週刊ポストの中吊り広告に目がいった。「白人ヌーディスト 群馬の名湯『混浴露天風呂に集結中』」ってやつ。すぐに水上近くにある宝川温泉のことで、先日のトリップアドバイザーの調査(4月2日付の当ブログ記事「外国人注目の日本の観光スポット」を参照)がネタモトになっているって察しがついた。

 見出しだけで大げさな記事だってことは分かっていたけれど、書店でさらっと立ち読み(私も物好きだ…)をしてビックリ仰天した。掲載されているのは海外のどこかのヌーディトビーチらしき写真。しかも、記事内容を読むと週刊ポストの記者は2時間粘ってもお目当ての白人女性は見られなかったという、なんともお粗末な内容。

 どこが「集結」なんだい! こんな記事を書く方も載せる方も恥ずかしくないのかなぁとあきれ返った。トリップアドバイザーの調査を基にして、こんなテキトーな記事を仕上げられるのも才能のひとつなんだろうか。 

 こんな記事が出ると、興味本位で宝川温泉を訪ねる人が絶対に増えるはず。これから宝川温泉に集結するのは「白人」ではなくて「ワニ」だと思う。

(注)混浴風呂で女性を待ち構えて長時間粘る人のことを昨年あたりから「ワニ」とか「ワニ男」とか呼ぶようになった。水辺に潜んで獲物を待ち構えるイメージから? 瞬きせずに女性をガン見するので、ワニを見分けるのは簡単。
posted by らくだ at 18:26 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2009年05月16日

【写真】新しい北京、古い北京−温泉・風呂編

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 小湯山はSARSが流行ったときに専門病院が作られてたことで有名になったが、古くから知られている温泉地でもある。中でも有名なのはこの九華山荘。あたり一面全部温泉。もちろん水着が必要だ。

 入浴料は一番安いコースで151元(2200円)もする。日本だったら絶対に使わない金額だ。しかも同じ路線バスに乗っていたちりちりパーマにヨレヨレの紙袋を持ったおばさん(どうみても富裕層に見えなかった)が来ていたりする。なんだかよくわからない。さすが中国だけあって敷地は広く、この自家用モノレールで1周するのに10分余りかかった。モノレールは無料。

 もっと高い温泉にも行ったし、温泉関連のハードカバーの本も買ったし、旅行中に誕生日を迎えた夫に全聚徳の北京ダックをごちそうしたし、かなり散財したことにあとで気付いた。

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 同じ小湯山にあるこの小湯山村浴池はぐっと庶民的。それでも貸切風呂が1時間で30元(450円)というのは高いと思った。ちゃんと料金表が掲示されており、ぼられているわけじゃない。最初に50元払い、退出時に20元の返金があった。

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 北京の胡同を歩いていてたまたま見つけた「大衆浴場」。要するに銭湯だ。入浴料は8元(120円)。地下鉄が一律2元(30元)だから、この程度なら私の許容範囲内かな。サウナは無料。真ん中の6元は何だろう? 午前8時から午後11時まで営業。どんなところか入ってみたかったのだがタオルなどを持ち歩いていなかったし、時間もなかったので諦めた。
posted by らくだ at 23:21 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする