しかしなんで今さらこんなこと変えるんだろう? 小売業では変更に伴うコストも手間もバカにならないだろうに。財務省の説明によると、
「総額表示」が実施されることにより、消費者は、いくら支払えばその商品やサービスが購入できるか、値札や広告を見ただけで簡単に分かるようになりますし、価格の比較も容易になります。これにより、これまで価格表示によって生じていた煩わしさが解消され、消費税に対する国民の理解を深めていただくことにつながると考えます。だって。逆じゃないの? 消費税に対する理解が深まることなんて絶対にないと思うけど。
だって、(1)200円と表示されている品物を買い、210円を払いました(2)210円と表示されている品物を買い210円払いました−のうち、どちらが消費税を理解しやすいかといえば、たとえ「ゆとり教育」を受けている小学生だって(1)を選ぶと思うんだけどなぁ。財務省ってどんな人たちの集団なの?
要するに、これは消費税をいくら払っているかの感覚を鈍らせる目くらましの技で、消費税引き上げの地ならしをしているとしか考えられない。内税なら7%だろうと10%だろうと、ドンと来い!って感じかな。89年の消費税導入の時にはそこまで頭が回らなかったんだろうね。
コイズミ君も「任期中の消費税引き上げはない」なんて言っているけど、任期が終わったら「あとは野となれ山となれ」ってことでしょ。いつなんどきも他人事って顔なんだよね。悲しいぜ!
表示変更作業で小売店には余計な経費がかかるしね。
ひょっとして、カネを市中に回すのが目的??
テレビでみると、「分かりやすくていい」と支持する人もいる一方、小売業者の中には「値上げのようにみえて、消費が冷え込むのでは」と心配する声もあるようですね。
私は長期的には「増税」、目先は「値上げにみえる」と、悪いことばかり目に付いてしまいます。
らぴさんご指摘のようにマネーサプライの伸びが加速するなど少しでもプラス面の話があればいいのですが。
デパートなどでも税込価格だけ表示している売り場と本体価格、税込価格の両方を表示している売り場があったりして、いまだに慣れません。
これまでの経験からいうと、ひとつだけいいことがあります。以前、近所のモロッコ料理屋で食事して店を出てから会計がおかしいことに気付いたんです。店に戻って説明を求めたところ、つきだしが各300円には納得したものの、消費税が160円になるので十の位を四捨五入して200円になるという。
「えっ、消費税って100円未満は四捨五入なの?」
「みなさまにそう支払ってもらっています」
「それならそう払うから、食事代と消費税の内訳を別にして領収書を書いてください。あとで税務署に問い合わせたいので」
「…。こちらの勘違いでした。お代はおっしゃる通りで結構です。忙しくてボケているのかもしれません」
少なくともこの店で不愉快な思いをすることはなくなりそうです。といっても2度と行かないんだけど。