2007年11月29日

メディアに礼を言った父親

 ここんとこ過剰ともいえる報道が続いていた坂出の3人殺害事件、メディアというか少なくともテレビ局各社は当初、父親の山下清さんが犯人ではないかと疑っていたように感じた。カメラを向けられて質問攻めにあった山下さんがキレ気味になったところは、秋田で2人を殺害した鈴香被告を彷彿とさせるものがあった。

 テレビを見た私がおぼろげながらそう感じたのだから、当の本人はもっと強くメディアの意図を感じて憤っていたんじゃないだろうか。確かに絵になる人ではあったけれど、あそこまで逐一報道する必要があったのか疑問だ。

 その山下さん、3人の遺体を確認したあとの記者会見で「報道の皆さんありがとうございました」と深々と頭を下げていて、最初は耳を疑った。何回も録画が流れたので本当なんだと確認、すごい人だなぁと思ったし、悲しみが倍増した。もし私だったら暗に犯人扱いされたことへの恨み辛みが出てくるだけで、お礼なんて絶対に言えない。
posted by らくだ at 22:13 | Comment(3) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私もまったく同感です。
お父さんは本当に立派な方です。なかなかできることじゃありません。
今は、被害者のおばあちゃんを悪者にしているような報道が多いのが気になります。
Posted by 翠 at 2007年11月30日 19:40
どうも、ご無沙汰しております。入院されていたようで、お体のほうは大丈夫でしょうか?

 メディアの姿勢は「事実を淡々と伝える立場」から「ワイドショー型」あるいは「(小泉政権ではないけれど)劇場型」に移行が終わった感がします。本来は中立的立場に居なければいけないのに、ささいなことを大げさに伝え、被害者・加害者の区別なくすべてを剥ぎ取り、白日の下にしてしまう。そして、嵐のように去ってしまう。果たしてその跡に何が残るのだろうか?出勤前のテレビを見ながら、いつもそう思います。
Posted by ふれでりくす at 2007年12月02日 16:44
>翠さん
 山下さんが報道関係者にお礼をいったとき、その場にいた報道関係者はどう感じたのだろう?と思います。よほど鈍感な人じゃなかったらギクリとしたのではないでしょうか。

>ふれでりくすさん
 本当にね、話題を膨らませられるネタに飛びついて、新しいのに飛び移って…という風潮がどんどんひどくなっていくようですね。

 今回の話、借金とか姉妹の関係とか、まるで見てきたかのようなことをテレビの人が言っているのを聞いて怖くなりました。

 最近ではメディアの関心は「女帝」に移っているようですが、問題の本質からズレていっているような気がしてなりません。この傾向がこのまま続くと、物事の上辺だけしか見ないで判断する人間が増えていきそうで怖いです。
Posted by らくだ at 2007年12月02日 23:41
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