2005年07月31日

ヨルダンからのメール

 ヨルダンの友人から久しぶりにメールが来た。簡単な近況報告のあと、英警察がブラジル人の男性を爆破テロの犯人と間違えて射殺した事件について長々と書いてあった。

 この人は(多分ヨルダンでは珍しく)アメリカのイラク攻撃にも「サダム政権を倒すことが最優先課題だから仕方ない」と一定の理解を示していたのだが、きょうのメールはこれまでとはずいぶん違った。本人が「ロンドンについて書いた部分は内容を公にしてもいい」というので、ちょっと紹介する。

 今回の事件について「日本でも大きく報道されているんだろうけど、ちょっと待ってくれといいたい。米英はイラクで何の罪も無い一般市民を一体何人殺したんだ? いつもは知らん顔なのに場所がロンドンだと大騒ぎするなんておかしいと思わないか?」、「英国の警察が『罪のない人を殺してしまったからこれから発砲しません』なんて言わずに『これからも疑わしきは撃つ』と言ったのはよかった。発砲をやめるなんて宣言していたら、『イラクでは何人殺しても問題ないけど、自分の国では問題にされるからやめときます』って言うのと同じだからね」とある。

 こんなことをいう人は今回の件で初めて見た。イスラム圏では一般的な意見なんだろうか。彼は1年ほど前は「教育レベルの低い連中は条件反射的に欧米を嫌うんだ」とかいってたのに。まるで人が変わったかのような印象だ。そう返事を書いた。本人からは「変わったつもりはない」と再度のメールが来た。

 「ロンドンは少しイラクに近づいたんだよ」と言われればそうかもしれない。でも、無実の人が警察に射殺されるのを当然だと受け止めるなんて私にはできない。イラクのことを知らなさすぎると言われたら否定のしようがないとはいえ、救われない気分になるメールだった。 
posted by らくだ at 00:18 | Comment(4) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
・・・わたしも橋田 信介さんや山本敏晴さんという方の著書を何冊か読んで、初めて現場の状況を知ったひとりなので偉そうなことは言えませんが、らくださんの言う通り「無実の人が警察に射殺されるのを当然だと受け止める」なんてできません。
イラクに限らず現場からの報道はほとんど米英中心なので、それ以外の国々が悪者だと判断してしまう人が多いと思います。報道メディアも伝えようとしないのはおかしいと思いつつも、自分に何が出来るのかもわかりません。
せいぜいこんなふうにコメントをつけることしか出来ないのですが、わたしたちが知るべき真実は多いのだし、テレビやラジオでももっと問題視してくれないかなあと思います。
Posted by おかめ at 2005年07月31日 16:49
 日本のメディアは安全性重視でほとんどの人がイラクから引き揚げちゃったし、いるにしても実際の取材は現地人スタッフがやっていると聞きました。欧米のメディアだって自由に取材して回っているわけじゃないだろうし、混乱が長期化して一般的な関心も低下してきているように感じます。

 イラクでは毎日のように自爆テロが起き、いちいち驚かなくなっているのも事実です。ヨルダン人の友人の言うことに100%同意はできないにしても、「あんたは100%間違っている」とも言い切れないのです。それでモヤモヤしています。
Posted by らくだ at 2005年07月31日 23:21
イラクの問題、ホントに難しいし、自爆テロは
もちろん、誤射されてなくなった方のことを
思うととても切なく、歯がゆい気持ちになります。
日本人にはあまり縁のない『宗教』がかかわって
いるから…。

ヨルダンのお友達の意見、わかるけどわかりたくない
というか、らくださんのように私もなんだかモヤモヤ
してますが、なんとなくコメント書いてしまいました。
Posted by まちゃ at 2005年08月02日 20:51
 日本から見る世界、ヨルダンから見る世界、どこがどう同じで違うところはどこなのか、つなぎ合わせて検証したい気分にかられます。
Posted by らくだ at 2005年08月04日 20:35
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/5492634
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。

×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。