2005年05月29日

引っ込んじゃった旧日本兵

 フィリピンのミンダナオ島にいる旧日本兵少なくとも2人が帰国を希望しているというニュース、本人の登場をいまかいまかと待っているうちに、どんどん情報がしぼんで行く。最初は「2人は軍法会議を恐れている」なんてもっともらしい話だったのにさ。

 今朝の毎日新聞によると、あまりの騒ぎに反政府武装勢力が「通行料」を当初の5倍の2500万円相当まで引き上げたとかいう仲介役の話があった。フィリピン紙インクワイアラーは、この毎日の報道を引用しながら「通行料」ではなくて「ransom(身代金)」という言葉を使っている。言葉から受ける印象はまったく違う。どうなんているんだ? 夜のNHKニュースではこの仲介役との連絡が取れなくなっていると言っていたら事態は動きようもない。

  確認される前に騒ぎすぎちゃったみたいだ。大騒ぎしていたマスコミも一転して「でっちあげの可能性と地元紙」、「生存情報にあいまいな点」(共同通信)、「これまで日本人の生存情報は聞いたことがない。情報に対する対価を目当てに武装勢力が情報を流している可能性もある」(毎日新聞)などとトーンが変わった。退路の確保に手を尽くしているといった感じだ。最初にスクープしたという産経新聞も、ホームページを見る限りすっかりおとなしくなっている。

 しかし、名前まで特定されているのに全くのガセネタなんてことがあるのかな? あたしゃまだ可能性を信じている。名前が出ている2人は80代だというから、日本に帰国するにしても今がラストチャンスだろう。ここは時間がかかっても徹底的に調べてもらいたいもんだ。

【追記】5月30日になって旧日本兵の情報は現段階では確認できないと判断され、日本大使館の担当者はマニラに戻った。一時は2人どころか40人ぐらいいるとも報じられていたのにねぇ。
posted by らくだ at 21:45 | 東京 ☁ | Comment(5) | TrackBack(1) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
マスコミって昔からこうだったんでしょうか。十代のころ(10年ほど前)はマスコミってある程度は信頼できるものだと思っていたんですが。僕が若すぎたのかな。マスコミってなんか「キモチワルイ」と思う今日この頃。僕にはわからない苦労も色々とあるんだろうけど…。
Posted by メシ時のヒマ話 at 2005年05月30日 12:10
 う〜ん、私も昔はもうちょっと信頼していましたね。最近はテレビはすべてワイドショー化、新聞はゴシップ紙化しているような。視聴率や勾配部数を意識して大衆迎合型になっているような気がします。
Posted by らくだ at 2005年05月30日 21:20
 マスコミ、確かに信頼できない面もありますね。でも、逆にマスコミが伝えてくれる情報を見聞きすることによって、私たちは毎日世界で何が起こっているかを知ることができます。
 結局、私たち見聞きする側が、マスコミに踊らされないで真実と嘘を見抜くことができるように、日頃から注意して情報を見聞きするしかないんでしょうね。
 幼い頃は、私もマスコミを結構信頼していました。けれども、「以前の自分は平和ボケしていたんだ」と今では思っています。
Posted by ハググ at 2005年05月31日 04:00
すみません、私のコメント中の「勾配部数」を「購買部数」に訂正いたします。

>ハググさん、
マスコミ・ウォッチという点では、インターネットが登場してからずいぶん環境が変わりましたね。
Posted by らくだ at 2005年05月31日 23:07
マスコミは、おもしろおかしくかき立てるのが商売ですからね。

なので、大きな事件があった時は、第一報や映像はマスコミから取り入れ、概要がわかったら、あとは色々なWebサイトをまわって情報収集するようにしています。

テレビ番組だと第一報からちょっとしたら、だんだんネタがなくなってきて、専門家なる固執した考えの人が出てきて、良くわからない方向に向かいますしね。
Posted by あみ at 2005年06月03日 23:41
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ガセネタ? 旧日本兵騒動のなぜ?
Excerpt: 誰も日本人が会っていないということでコメントを避けて来ましたフィリピンのミンダナオ島で旧日本兵が帰国を希望しているという報道ですが、ここに来てガセネタではないかという話になって来ました。 朝日新..
Weblog: 社長の本音日記
Tracked: 2005-05-31 10:25