2006年08月09日

「地球温暖化に万歳」

 と言って(書いて)いるのは、もちろん私じゃない。米National Review Onlineの編集者James S. Robbins氏のコラムで、ここ数日というもの、米ブログ界の一部でちょっとした話題になっている。

 2段落目を抄訳するとこんな感じ。「地球温暖化は素晴らしい。(略)地球温暖化が起きているのなら、私は「ブラボー」と言おう。地球のほとんどの地域にすむ人たちは、より暖かくより湿潤な気候に文句があるはずもない。エイリアンが(地球を)見ていたら、人間が地球を意図的に住みやすくしているとみなすだろう」。あまりにも新鮮で、彼自身がエイリアンみたいに思えてくる。「さすがアメリカ人」で一言で片付けるにはもったいない。

 コラムを読み進んでいくと、彼の主張はだいたいこんな感じ(といっても、面倒くさくなってしまって半分くらいまでしか読んでいない)。

(1)カナダの人口の大部分は米国との国境部分に分布しているが、地球温暖化で居住に適した地域が広がり、耕作地も増える。

(2)海水面の上昇がうんうんされているが、私がこれまでに読んだほとんど見通しによると、変化はせいぜい3フィート(約90センチ)だ。水面の上昇はゆるやかなので、オランダのように堤防を築いて町を守ることが可能だ。

(3)ツバルが水没しそうだといわれているが、ツバルの海水面は平均すると1977年からほとんど変化がない(グラフ)。

(4)氷山が溶けて海水が増えれば、クジラの住空間が増える(これ、いかにもアメリカ人というか西洋人というかの考えそうなことだ)。

 ツバルの海水面が過去30年ほどほとんど変わっていないというのは初耳だ。ここ数年、洪水の映像をよく見るようになったと記憶しているのだが。グラフは2000年までのデータしかないから、その後急速に上昇しているということなのかな? それともこの人が正しかったり…。
タグ:温暖化 環境
posted by らくだ at 22:57 | Comment(2) | TrackBack(1) | 話題 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、ひろたと申します。
話題となっているこの記事、こちらで初めて知りました。
早速読んでみましたけど、うーん、新鮮ですねえ。
新鮮すぎだけど・・・。
自分の最近の出来事とあわせて思うところあったので、トラックバックさせていただきますね。
Posted by ひろた at 2006年08月16日 02:27
>より暖かくより湿潤な気候

アマゾンですか?


その他についても突っ込んでみます。
嫌な人は読まんといてください。

(1)について
農耕地が増える面で環境に置いてのメリットはまったくありません。
農薬散布による土地の汚染、水の汚染等々。

(2)について
そしてその結果砂浜はほとんどなくなります。

(3)について
(2)と比較し矛盾が生じてますね。
局所的に、海面が上昇しないとは驚きです。
それともツバルは浮島とでもいいたいのですか?

(4)について
氷山が完全に溶けても大して海面は上昇しないはず。海水の温度上昇による体積膨張により水面が上昇する。
鯨が増えすぎれば、生態系も崩れます。
海面温度の上昇が、カトリーナ級のハリケーンを起こす要因であるという事もお忘れなく。


結論
ブラボーなのはこの方のポジティブ思考をもてあましている脳みそのみです。
私もこれだけ現実逃避できれば、鬱にならずにすみますね。

なんだか愚痴になってしまい失礼しました。
Posted by 天馬 at 2006年08月17日 12:15
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