前々から囁かれていた話ではあるけれど、米書店チェーン2位のボーダーズが倒産したというニュースは悲しかった。アメリカのあちこちの空港に店舗があるので、日本までの長いフライトの前に本を探すことも多かった。
といっても、実際に買うかどうかは別の話。去年、シンガポールに旅行してボーダーズを見つけたときは嬉しくて2時間ぐらい店内をウロウロしたけれど何も買わず、年末にメキシコからの帰途、ヒューストンの空港で見つけたときも店内のノンフィクションの棚をくまなく観察しただけに終わった。最後にお金を使ったのは2年前の夏のNYラガーディア空港で、その時に買ったペーパーバックはまだ読み終わっていない…。
ボーダーズはシンプル&モダンな感じが好きだった。業界1位のバーンズ&ノーブル(B&N)は重厚でごちゃごちゃした感じ。かつて私の住まいの近くにあったのはB&Nだったけれど、ヒマな休日にはわざわざ地下鉄に乗ってWTC近くのボーダーズまで出かけていた。
私がアメリカに住んでいた90年代後半は、ボーダーズやB&Nが急速に店舗を増やす一方で、個人・小規模経営の書店がバタバタとつぶれていった時期に当たる。その後、アマゾンなどECが台頭して事態は一変、経営が傾いて電子書籍にとどめを刺されたというところだろうか。
ボーダーズは1000億円以上の赤字を抱え、米国内670店舗の3割を閉店するという。空港内の支店はなるべく多く残るといいのだけど。経営再建の道は険しそうだ。
日本の大型書店も同じボーダーズのような道をたどるのだろうか。年末に日本最大の売場面積を誇る書店が大阪にオープンしたこと(1月2日の「MARUZEN & ジュンク堂書店梅田店」を参照)からすれば、まだ個人経営の小規模店が駆逐されつつある段階といえるのかな。それでも、昨年あたりから「自炊」「他炊」なんていう新語を目にするようになり(意味を知らない人はwikiをみてね)、まったく新しい時代に入ってきたという実感はある。
エジプトやチュニジアでの長期政権の崩壊。そこでは“フェイスブック”などのツールを駆使して言論統制の壁を破った、と言われていますよね。
ホント、新しい時代ですね。
レスが遅くなってすみません。確定申告の時期でドタバタしております。
中東の動きをテレビで見て、私もそろそろfacebook始めようかなと思いつつ、なかなか踏みきれません。やはり実名登録は怖いです。時代に取り残されていきそうです。