2010年11月13日

映画「トロッコ」

torocco.jpg 芥川龍之介の「トロッコ」が原作だが台湾が舞台。原作を大幅に換骨奪胎したオリジナルな作品として鑑賞した。

 台湾人の夫と日本で暮らしていた日本人女性が夫の死後に息子2人を連れて夫の実家を訪ねる話で、義父は戦中派。日本人になりたくてもなれなかった現実、日本軍に2年間従軍したものの軍人としての恩給が受け取れない場面など出てくる。私がほんの少しのぞいた世界だ。『そうそう、こんなことある』などと頷く場面もあった。

 主人公と義父が互いに相手を思いやり「ここにとどまって一緒に暮す」「日本に帰りなさい」と会話する場面にやさしさがにじみ出ていてよかった。川口浩史監督(脚本も)が台湾の人たちに魅了されたのが伝わってきた。映像もキレイだし、音楽(川井郁子のバイオリン)もいい。

 義父が「日本人は礼節を尊び…」と日本人を理想化する発言をする場面は我が身を振り返ると胸が痛かった。先日、春子ばあちゃんとその家族に結果としてとんでもなく失礼なことをしてしまい、どうしようもなく恥ずかしい思いをいまだに抱えている。

 映画全体的にはトロッコと家族、日台の歴史的経緯といろんな要素を詰め込みすぎな印象はあった。また、戦中派のお姑さんは日本語があまりうまくないのも気になった。たぶん、日本語を話せない役者さんが台本を覚えたのだろう。『本物の戦中派の日本語力はね、こんなもんじゃないよ』って、先日会ったばかりの陳さんを思い出した。

 台湾の田舎が好きな人にお勧め。私は日本家屋の佇まいを見ているだけで癒された。しかし、台湾に興味がない人がみたら、散漫でつかみどころがないかもしれない。映画館はガラガラで数人の入りだった。東京での上映は渋谷のシネマ・アンジェリカで11月20日まで上映中。

参考:映画トロッコ公式サイト
    
タグ:台湾 映画
posted by らくだ at 21:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・芸能など | 更新情報をチェックする
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