「もの出す人々」からみたアジア考現学というサブタイトルがまたいい。「もの食う人々」がいれば、当然「もの出す人々」になるわけだ。カバーしているのは中国、サハリン、インドネシア、ネパール、インド、イラン、タイ、韓国。このうち私はサハリンとイラン以外の国には行っているし、タイ北部でトレッキングをしているとき豚の鼻でお尻をつっつかれた経験もあるので、「そうそう」と思いながら一気に読んでしまった。
私のようなトイレ好きにはもちろん、アジア好きにもお勧め。旅心をくすぐられる一冊。
私が海外旅行先で好んで写真を撮るのは(1)市場(2)トイレ(3)中央銀行。何の脈絡もないけど、単に興味がある。写真は中国・ウルムチの移動トイレ。車体に流動公厠と書いてある(クリックすると少し大きな画像を見られます)。町中にはたくさん公衆トイレがあるのに、なんでこんなものが必要なのかまったく理解できない。子供のころ利用した移動図書館を思い出して写真をバシャバシャ撮っていたら、入口のおじさんに怒られた。
インド留学中はちゃんと洋式トイレのある家でホームステイしていたし、外出にはトイレットペーパーを持ち歩いていた。それでも不測の事態は起きるもの。イザとなれば左手と水で洗い流す事もできる私だ。駅のトイレに入ったら4畳半ぐらいのスペースにただ石の床があるだけで、その床のあちこちにブツが落ちて?いたこともある。
南米ボリビアでは長距離バスに乗ったら途中の休憩所にトイレがなく、「外でやって」と言われた。地元民のインディヘナ(インディオ)のおばちゃんたちは何重にもなったスカートをはいているので、平気であちこちにしゃがんでいる。足元に水溜りが広がって行く以外には違和感ない眺めだ。結局、困り果てた私を見かねたおばちゃん数人が私の回りに壁を作ってくれたので助かった。
先進的なところでは、オーストリアのウィーンで行ったトイレが面白くて何枚も写真を撮った。水を流すと便座がクルクルと回るの。付け根のところに洗剤を含ませた布みたいなのがついていて、便座が回ってそこを通ると拭く仕組みになっている。何回も水を流して観察していたので、個室を出たら行列ができていた。ひょっとして、並んでいたみなさん、『この人ったら何回も流さないと去って行かないようなモノを出したのかしら?』と思ったかもしれない。
【訂正】表題を「東方検便録」から「東方見便録」に訂正します。どうもすみません。(6月19日)
脳みその構造はらくださんは天、婆は地の差はあれど
らくださんに何やら同じ臭いを感じていただけに・・・♪
早速、この本探しに行かにゃ〜♪
ある調査によると、1人の人間が1年にトイレに通う回数は2500回にも上り、この数字は人生の3年分に相当するそうです。また、女性は男性の3倍の時間を要するという調査もあります。
トイレはもっと大きく注目されるべきと思います。でも私は決してトイレ評論家ではありませんが。
この本、イラストも効果的に使われていてお勧めですよ。ちょっとついていけない部分もありますが、すさまじい執念を感じました。
>ダンディーさん、
この本が3年前に出ていたのに知らなかったなんて不覚でした。ご紹介いただかなかったら、この本の存在にはきっと一生気付かなかったでしょう。どうもありがとうございました。
私は比較的トイレが近いので、人生の5年分ぐらいをトイレですごすのかもしれません。初めての国に行くときは、その国の言葉で「こんにちは」「ありがとう」「トイレはどこですか?」を必ず覚えてから行くようにしています。
学生時代トイレに縁があるサークル(創設者が有名なトイレ博士だった)に属していた関係からトイレ本集めているのですが、私もこの本の存在に気が付きませんでした。らくださんいつもながらありがとうございます!
時々見させていただいています。宜しく!
大人の会話?久しく・・・大変 心地好いです。
アジアでは、トイレは蚊に刺されるので、探検パスです。
移動トイレ! 凄い物があるので驚きました。 事故がおきたら大変!
以前、よく計算をしたものです。 毎食後洗うお皿の数、今日は出先で食べたランチの咀嚼数・・・数えていたら舌を噛んだ。
人生で3年から5年を過ごす部屋・・・これは計算した事がなかった。 んんん 考えなければ。
旅行に行くときは各観光地の見所などはガイドブックでいくらでも情報を仕入れられるので、かえって「日本と違うトイレ」に感動して旅情を感じてしまう私です。
演芸場の観客さん、
たびたびご訪問ありがとうございます。この調子で身の回りの出来事から国際政治経済まで、気まぐれかつ気ままに書いています。たまに覗いていただけると光栄です。
ちなみに移動トイレは利用者を乗せて移動することはないみたいです。人通りの多そうなところに駐車して営業し、また移動しては営業するようでした。何日か滞在している間にあちこちで同じ移動トイレを見かけました。
うるさく思われた方もいるでしょうね、す
みませんです。
単行本が出たとき買いました。
斉藤さんはシェルパ斉藤といってアウトドア
では有名なライターのようですね。
「シェルパ斉藤のワンバーナー簡単クッキング」
(エイ文庫)はご飯や弁当のことを頭にいつも
いれている私には楽しい本でした。特に天かす丼
(おつまみイカフライも入りそれが良い味出す)
は週に一回弁当につくります。
私も本を買って著者プロフィールをみてから「あ、この斉藤さんて雑誌のビーパルなんかに書いているシェルパ斉藤っていう人だ!」と気付いた次第です。本を書くのに本名と使い分けているのですね。
田舎の本屋だからって、遅いぞー!
早速、会社で昼食を摂りながら読み始めた。
読み進んでいくうちに、素敵なうんちくに魅了されて著者は?と見ると、シェルパ斉藤さんじゃん!
わたしゃ、彼んちのニホちゃんのファンでした♪
いっぽ、にほ、散歩!が好きでねぇ♪
行きあたりばっ旅とは、ちょっと違う味のある文章が良いですなぁ♪
イラストも根性が入った体験者だからこそ、旬子さんも逞しい♪
ビーパル投稿掲載常連の弟の分も注文しよう
らくださん、ありがとう♪
届きましたか。旅心をくすぐられる本ですよね。それにしても、「検便」ではなくて「見便」でした。大変失礼しました。ご指摘ありがとうございます。タイトル間違えていたら本の紹介になりませんね。これから訂正します。
シェルパ斉藤さんも、もしかしてどっちにしようか一瞬悩まなかったのかなぁ?
それにしても内容にも増して、秀逸なタイトルですなぁ♪
この本は「東方検便録」「東方見便録」どちらでもなかなかいいと思いますが、「検便」だと生々しいってんで「見便」にしたんでしょうか。