この方はご主人を数カ月前に亡くしたそうだ。そして、私はそのご主人と10年ほど前にメールを交換したことがあったのだという。そう指摘されてよ〜く考えると、ホームページを作り始めた頃にそんなことがあったような気がする。あまりにも昔の話で記憶は鮮明ではない。メアドは何回か変わっている。当然ながら当時のメールは保存していない。
もう10年も前にメールを1、2往復しただけの人の遺族が私に連絡してきたのには理由がある。ご主人は入院中に常々「元気になって退院できたらバックパックを買って海外旅行に行きたい」と話していたそうだ。そしてつい最近遺品整理をしていたら、私のホームページとメールをプリントアウトしたものが見つかり、そこに亡くなったご主人が細かく感想をつづって(詳細は省略)「いつかはこんな旅をしたい」と書いていたそうだ。
驚いたのは当時とはメアドだけでなくホームページのURLも変わっているのに、奥さまが私を見つけ出してくれたことだ。旅の部分についてはホームページの内容はあまり変わっていないから、検索すれば見つけるのはそれほど難しくなかっただろう。でも、そこまでして連絡をくれる人はなかなかいないので、すごく感激した。同時に、そんな昔から私の文章を読んでくれていた人が念願だった旅に出ることなく亡くなってしまったことがすごく寂しかった。
すごく心に染みるメールでした。どうもありがとうございました。ご主人さまのご冥福をお祈りいたします。
こんなお話もあるもんなんですね。
検索エンジンが優秀だったことに感謝ですね。(^^)
らくださんのサイトの写真と文章は、自分もその場へ行ったような感覚を味わえます。
いつもコメントありがとうございます。
奥さまはどんな言葉で検索したのかな? その頃はまだ「らくだ」を名乗っていませんでした。旅した国名で検索したのかもしれません。
わたしもサイトを立ち上げて11年経ちましたが、
らくださんほどではないにしろ喜悲絡みはそこそこあります。
それについては「現実の生活と同じなんだから」と
思うようにしていますが、でもなかなかそうもいかないんですよね。
つい先日もネットで知り合い、その後お会いした人が亡くなりました。
かと思えばアイスランドでキャンプした時に
すぐ横でテントを張っていたブラジルの方から昨日、
「ブラジルおいで」のメールをもらったりして。
匿名性を持つネット社会ですが、やはり自分は性善説を捨てずにいこうと思います。ここ11年は何とかなったし。
ホームページを開設する人はボランティア精神がなくては
できないと思っています。
みんな、憧れ、勇気づけられ、力を出せるのです。
このメールの方も、病床でその日を夢見て勇気づけられていたのです。目には見えないけれど、今頃はバックパッカーデビューしていらっしゃることでしょう。
らくださん、辛いことも多いと思いますが
こうして、らくださんのホームページで力を貰っている人が沢山いることをお忘れなく・・・
そうですね。荼毘にふす時って旅装束だから、この方は今ごろ世界を自由に旅していることでしょう。
正直言って、最近ホームページにも飽きてきたなぁと感じていました。雑務が増えて更新時間がなかなか取れない上、「不思議ちゃん」の相手をするのに疲れたというのが正直なところです。
規模を縮小するか、SNSみたいなメンバー限定公開サイトにするかな、とも考えています。海外の情報は春先に立ち上げたメーリングリストで交換できるのだから、いっそサイトを閉鎖して英語の世界に逃げようか−−などと考えることもあります。
そんなところに上記のメールをいただき、乾いたスポンジが水を吸い込むように心に染みました。お互いが相手に感謝できるメールのやりとりっていいですね。