お気に入りの映画のほか、2回出場したNYCマラソンのそれぞれのゴールシーンが写っているビデオ、サイパンやフィリピンのダイビング旅行の際に友人が撮ってくれたビデオなどプライベートなものも入っている。これまでの自分の人生がわずか2枚のディスクに納まってしまったようにも感じる。ちょっとさびしい。
不謹慎な例えかもしれないが、正直な話『自分もそのうちコンパクトに骨壷に納まっちゃうんだものな〜』なんて思った。なんか弱気になっている?私なのだ。
ここまで書いてトルストイの民話を思い出した。日没までに歩いた範囲の土地を自分のものにできるという話に乗った人が欲張って歩き回り過ぎて死んでしまう。最終的に人間に必要な土地は自分を埋葬するスペースだけだ、という話だ。
そうしてみると、自分は余計なものを持ち過ぎている。ふと思い立って2つあるスーツケースの大きい方を捨てることにした。もともと海外転勤//帰任の際に使っただけで、今後あんな大型スーツケースを利用する機会があるとは思えない。旅行はいまだに夫婦そろってバックパック担いで出かける。スーツケースを茶箱代わりにして季節はずれの物をしまっていたのだが、洋服だってそんなにたくさん持っているわけじゃなし、小型のスーツケースだけで十分なのだ。
粗大ゴミの収集を申し込んだだけで気分的に少しスッキリした。さて、次は何を捨てようか。