2007年6月の爆発死傷事故からもうすぐ3年になる。シエスパ本館は何も変わらないままだった。バリケードは真っ白だったので交換したばかりかも。
裏手に回る。爆発した別棟も事故直後とそれほど変わっていない様子。献花台にはキレイなアレンジメントとミネラルウォーターが置いてあった。ちょっと肌寒くなってきた時間帯、私は温かい缶入り紅茶を供えて犠牲者の冥福をお祈りしてきた。
変化もある。確か住宅だったはずの左隣はコインパーキングになっていた。
帰宅してから大成建設のシニアエンジニア(51)と開業時の運営会社ユニマット不動産の取締役(47)が業務上過失致死傷の罪できょう在宅起訴されたことを知った。
人を癒すはずの温泉が管理者次第で人の命を奪うこともあると知らしめたこの事件をきっかけに、温泉に対する私の思いはずいぶん変わったと思う。最近では新規開業のスーパー銭湯や都市部のスパ施設などにはほとんど行かなくなった。興味もない。私にとって温泉は「遠くにありて思うもの」であり「母なる大地の恵み」である(「母なる大地の恵み」というのは文字通り大自然の贈り物であり、母なる大地を千何百メートルも掘削してポンプアップしている地下水のことではない)。
3人のご冥福をあらためてお祈りするとともに、ご遺族の方にお見舞い申し上げます。