2009年07月09日

身近な危機・盗撮

 群馬県の万座温泉にある旅館「豊国館」で、経営者の次男が女性用の脱衣所を盗撮して逮捕されたという10日ほど前のニュース(読売新聞)はすご〜くショックだったし悲しかった。

 盗撮のニュースは頻繁に流れているとはいえ(1)自分が行ったことがあり、しかもお気に入りのところ(2)街中から離れているし、盗撮とは無縁そうな地味な旅館(3)施設関係者による犯行−−という点で、私にとっては他の盗撮報道よりもずっしりとこたえた。今まで他人事のように感じていた盗撮だが、今回初めて身近な犯罪に感じた。

 最近この旅館を利用した女性が今どんな気分かを想像すると、やりきれない(私の訪問は数年前だから大丈夫と断言できるわけでもないが)。背中あたりに何かとりついているような気持ち悪さを感じるのは、盗撮の事実だけじゃなく、その画像がどこかで公開されているかもしれないという不安があるからだ。

 今回の犯行は客の女性が換気口内に仕掛けられたカメラを見つけて発覚したそうだ。しかし、少し前にTVで見たところによると、最近の盗撮カメラの中には直径1センチ程度の物だってある。こんなの使われたらまず分からない。犯人が客の1人だったら不審な動きをしてバレることがあるかもしれないが、誰もいないときに施設の人がそんな超小型カメラを仕掛けていたらまず発覚しないだろう。

 そう考えてみると、危ないのは温浴施設だけじゃない。商店や飲食店、駅など公共施設だってトイレがある。いってみればデンジャーゾーンだらけだ。

 昔は盗撮なんていう犯罪を犯す人はいないという漠然とした信頼感みたいなものがあった。これを性善説というのだろうか? それがそんな目的でやってくる卑劣な人もいるってことが分かってきて、今度は内部関係者がそんな犯行に手を染めていることが分かった。今回の事件は旅館に限らずいろいろな業界の「中の人」に対する不信感に結びつくのではないだろうか。

 盗撮に対抗する手段がないってのが悔しい。究極の対策は「引きこもり」だ。あまりにも非現実的すぎる。普通に生活しながら被害を完全に防ぐ方法なんて思いつかない。もし被害に遭ったとしたら、個人的には犯人が「こんなおばさんの画像イラネ」と削除してくれることを願うしかない。こんな消極的なことしか思いつかないのが情けない。
 
posted by らくだ at 23:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする
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