きょうは私のネット上での誕生日だ。「らくだ」を名乗って自分の居場所を作ってからきょうで6年。いろいろあったけれど、やっと小学生レベルになれたのかな。
この1年も何人かの素晴らしい人たちと知り合いになることができた。多分ネットで活動していなかったら永遠に存在を知らなかったであろう人たちばかり。メールをもらって知り合った人もいれば、ウェブ上で公開された文章を読んでこちらからメールを送った人もいる。
掲示板とかブログだけじゃなくmixi、twitter(ともに数日でやめた)と試した結果、結局はメールに回帰している。もともと私が広く浅くのつきあいをするよりも、一対一でじっくり話をするのが好きなタチだからかもしれない。もちろん即レスを求めることも求められることもない。良い距離感を保ってポツポツと五月雨的にメールを交換するのが自分にはちょうどいい。
もちろん、ネットで活動していると不要なトラブルに巻き込まれることおある。この1年間「損害賠償しろ」だのと訳の分からないメールもたくさん来た。私の対策は単純明快。「ネガティブパワーを回りに及ぼす人からはできるだけ遠ざかる」。
そういえば、ブログのコメント欄を閉じてからしばらくたつ。コメントがないブログって味気なくてつまらないといえばつまらないけれど、管理はすごくラクだ。試験的にコメント欄を閉じたところ、再開のタイミングがつかめなくなっちゃった。
■米金融危機(その2)
直前のエントリーで「アメリカが公的資金投入といっても、さすがにもう驚かない」と書いた翌朝、米下院で金融安定化法案が否決されたと知ってたまげた。共和・民主指導部の根回しで合意するものと思っていた。
ここにきて久しぶりにbail outとかmoral hazardとかいう言葉を聞き、アメリカの金融界はいつの間にか日本の10年遅れで走っていたのか…という気になっていたのだが、やはり日米は全然違った。
日本で公的資金導入が本会議で否決、しかも自民党から多数の造反議員が出るなんて、たとえ自民党がぶっ壊れてもあり得ない。ある意味ですごく羨ましく思えた。
要するにアメリカではウォール街でbail me out のプラカードを持って抗議活動をしていた人みたいに、声を出せば届く(こともある)ってことだ。決定権を持つ議員たちが政府と大企業ではなく一般市民の方に向いているってのがすごく新鮮に思え、「あぁ、こういうのが議会制民主主義っていうのか」と単純に感心した(その気持ちはアメリカが選挙を控えているという事情を踏まえても変わらない)。
翻って日本は自分が何か言っても何も変わんないよな〜という諦めみたいなものが充満していて、せいぜい個人のブログにグダグダと不満を書く程度。何か声を上げる少数の人は「プロ市民」と言われてキワモノ扱いだ。それに不良債権問題が一番深刻だった時期に議員のセンセたちは「今、金融機関をつぶしたら日本がそれこそ大変なことになりますよ」とか深刻な顔をしてみせて、一般市民よりも大企業をあからさまに優先していた。
10年も前のことなのに、足元のアメリカの危機とその対応をみて、今になってモヤモヤした気分がわき上がっている。