十年ほど前、リーマンとメリルの人に別々の場で「日本の金融機関て全般的に経営が危ないんでしょ?」みたいなことを言われたことがある。私は肯定するしかなかった。それがこんなことになるとは想像もしていなかった。そういえば当時は原油相場もバレル当たり8ドル台だったと思う。なんだか歴史の生き証人になった気分だ。
リーマンは今年の3−5月期決算で上場来初の赤字を計上してからここまでがものすごく早かったな。わずか3カ月。個人的に知っている人だけに限れば地味というか実直というか派手さのない会社で、お気に入りのエコノミストがいて各種レポート類はかなり信頼していた。
メリルには知り合いも何人かいる。そのまま全員が身売り先に移れるとも思えない。そのうち別会社のメールアドレスから連絡が来るのだろうか。かつてよく使った「米証券最大手メリルリンチ」という言葉が今は懐かしい。