面白かったのは期待と満足のギャップ。実際に行ってみての満足度が期待を大きく割り込んだのは中国とフランスで、特に中国のギャップが目立つ。両方ともホテルとレストランの項目で満足度が低い。
確かにフランス(といっても私が知っているのはパリだけ)は、1万円くらい出してもエアコンもなければバスタブもなくてシャワーのみっていうホテルに泊まった。中国の宿にはもともと期待していないせいか、そんなにガッカリした記憶がない。私の場合、食べ物に関してはスイスとドイツのほうがガッカリだった(この調査でもドイツのレストランのガッカリ度は結構高い)。
一方、実際に行ってみたら予想よりもよかった国はカナダとフィリピンとなっている。興味深い。フィリピンはもともと期待値が極めて低いから「全く期待していなかったけれど悪くなかった」というところかな。カナダは普段アメリカの影に隠れて目だ立たないだけに「アメリカに似たところと思っていったら…」ということだろうか(あくまで想像)。オーストラリアはわずかに満足度が期待を下回っているがギャップはそれほどないから、これも優等生といえそうだ。
先日のエントリーとも重なる話題もある。過去3年で海外旅行に行っていない人のうち、「特に行きたい国はない」と答えた人の割合は20歳代の24.4%が一番大きく、70歳以上の20.5%、60歳代の23.4%をも上回っている。30代だと12.8%なのに。
海外旅行に行かなかった20歳代を男女別に見ると、余暇の過ごし方として海外旅行に時間を割きたいかどうかの質問に「とてもそう思う」と回答した男性は11.4%、女性は19.0%。まったくそう思わないが男性29.5%、女性14.3%となっている。
先日、朝日新聞の記事を紹介してから、「人口の構成比が変わってきているのだから、若者の海外旅行者が減っているといっても海外旅行に出かける人に占める割合で見るとそんなに変わっていないのではないか」という指摘のメールをいただいた。私は『なるほど、そうかもしれない、鋭いな〜』と思ったのだが、こういう統計をみると人口の構成比だけじゃなく「海外に行きたくない若者」が増えているような気がする。