2011年12月02日

武雄市長の決断

 震災ガレキを受け入れる意向を表明していた佐賀県武雄市の樋渡啓祐市長が一転して受け入れを断念したというニュースには驚いた(12月1日付西日本新聞夕刊)。

 残念なのは受け入れるのをやめたという事実よりも断念した理由だ。「安全性について市民を納得させられない」というのならまだ理解できるのだが、実際にはガレキを受け入れたら「苦しみをお前たち職員に与えてやる」、「武雄市が、市民が等しく楽しみにしているいろんなイベントをことごとく妨害する」などの脅迫が理由だという(詳しくは12月1日付のブログ武雄市長物語「震災瓦礫受け入れ提案の見送りについて」を参照)。もっと過激な文言もあったのかもしれないが、脅迫に屈する形になったのは他人事ながらとても悔しい。市長のブログにも悔しさがにじみ出ている。

 さらに残念なのは、武雄市の公式ホームページをfacebookページに移行するなどfacebook市長として知られる市長のfacebookのウォールだ。一昨日あたりに閲覧した際にはこの問題についてコメント欄で熱い議論が交わされていて、友人登録していなくても自由に読むことができた。賛成派・反対派を問わずに『鋭いなぁ』と唸る書き込みも多かった。

 それが今ではすべての投稿が閲覧できなくなってしまいウォールは空っぽ。原則として実名登録のfacebookでもダメだったか…。武雄市の公式サイトにも関連情報は見当たらない。それほどまでに強力な脅迫だったら、警察に被害届を出してもいいのではないだろうか。

 翻って東京の場合、いつの間にかガレキを受け入れることになっていて、「被災地からガレキを受け入れました」という事実の報道で初めて知った。石原知事嫌いの私でも、この件に関しては「よし!」と嬉しく思った。武雄市の話など読むと、たぶん都庁にも反対意見はたくさん届いているに違いない。あの知事ならたとえ脅迫があってもビクともしないだろう。その点は心強い。
    
posted by らくだ at 21:08 | Comment(6) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする
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