まったく趣味に合わない買い物をしちゃった。ユニクロからSAVE JAPAN!の名目で
10種類のTシャツが売りだされていて、その中で選んだのはレディー・ガガのTシャツ。前面がこのように黒地に白い文字で日本語がいろいろと書かれている。彼女の白いバーキンに日本のファンが寄せ書きしてくれたのを利用したそうだ(写真で斜めになっている白いのはSAVE JAPAN!のタグでTシャツの模様ではありません)。
正直言って着たくないって点では全10種類の中でカール・ラガーフェルドのと双璧でトップを並走ってとこだ。それにもかかわらず買ってしまったのは、記者会見の模様をテレビで見て、そのあまりの格好よさというかアニキっぷりにメチャ惚れしたからだ。
レディガガが震災後にいち早くリストバンドを作ってファンを対象に売ることで日本のために大金を集めてくれたことは以前から知っていたけれど、それでもいつも奇抜な格好をしている“キワモノ歌手”という認識しかなかった。
会見の様子を見ると、彼女が日本を心から愛しているのがビンビン伝わってきた。日本のために自分にできることを考えて実践してくれているのは本当にありがたい。自分の力をあそこまで他人のために使えるってすごいことだ。さすがオプラ・ウィンフリーを押さえて「世界で最も影響力のあるセレブ」に選ばれただけある。まだ若いのに人格者だなぁと驚くとともに感動した。あそこまで行けば「売名」なんて誰も言わない。
「日本の大部分は今では一般的にとっても安全」と言い、日本への渡航を呼びかけてくれていて、それにつられたのかルース駐日大使も「日本は安全」と言ってくれているのには、ちょっとたじろいだ。
自分も10日ほど前、海外の人たちに「日本に来て!」と呼びかけようと思ってメッセージを書いたのだが、「日本は安全」と断言する自信はなかった。そりゃ1週間や10日の旅行で影響が出るとは思わないけれど、日本人は対外的には加害者の立場。それなのに「安全だから来てね」とは書けない。「震災の影響が残っている地域以外は通常の状態に戻っているから日本に来てね」という表現にした。だから、「日本は安全」と言って自ら日本へ乗り込み10日も滞在してくれるレディー・ガガには感謝している。
そんなわけで、着たくない柄ではあるのだけど、『10種類の中で一番売れ行きが悪かったらアニキに恥をかかせてしまう』と思い、このTシャツを選んだってワケ。でも、あとになってからこのTシャツは世界中のユニクロで売っているってことに気づいた。海外の人たちってこういう漢字の模様が好きそうだから私ごときが心配する必要はなかった。ちょっと早まってしまった。ちなみに柄だけで選んでいたら、アルベール・エルバスの控えめな模様を選んでいたと思う。