私が断片的に覚えている最近の報道は、(1)福島第一原発から20km圏内が警戒区域に指定されて立ち入り禁止になった、(2)福島県内の一部の公園に「利用は1日1時間までにしてください」と看板が立った、(3)その昔夫が通っていた学校を含め、郡山市の一部の小学校で校庭の表土が取り除かれた−−と、不安になる材料ばかりが記憶に残っている。
それなのに、不安だと言いにくい雰囲気をどことなく感じている。東京の人間が使う電気を作っていたのだから…とか、原発の近くに住んでいる人はもっと大変なのだから…と言われればその通りなんだけど、この漠然とした不安を「風評被害」に結び付けられるのは違和感がある。
原発関連の問題は断片的に伝えられるとはいえ、全体的な風潮として「被災地は大変で観光客が来ないと復興もできないのだから、放射能に対する不安や文句は口にしてはいけない。それが風評被害につながるのだから」というような重苦しい空気を感じるのが、放射能そのものよりも不気味だ。
自分のモヤモヤ感というか、のどに小骨が引っかかっているような気持ちをうまく説明できないのがもどかしい。こんな風に感じるのはひねくれ者の私だけ?