写真は今回の地震被害の象徴になっているニュージーランド・クライストチャーチの大聖堂(2001年3月撮影)。写真中央の塔には上ることができた。その上から撮った写真が下。
あの塔が地震で崩れてしまった。観光客がいたかもしれない。周辺の古そうな建物も被害が大きいだろう。地震による死者は100人を超え、行方不明者も200人超を数えているけれど、個人旅行で来ている人など把握しきれていない人がまだいるのではないだろうか。
正直言って、最初はこんな大災害だと思わなかった。語学学校の先生がメールで家族に被災を知らせてきたというニュースを聞いて、『それだったら連絡が現地にも行くだろうから、早期救出に結びつくだろう』と安心してしまったというのはある。確か自分の周辺に生徒7人が見えるというメール内容だったと記憶しているが、全員同じ状態でいるかのように思い込んでしまった。
メールを送ったという先生とその7人が救出されたと聞き、ほかの人も全員そろってすぐに助けてもらえるだろうと期待した。楽観的だったのは昨年のチリ鉱山の落盤事故で全員救出されたニュースの影響もあるかもしれない。それなのに朝方テレビをつけると、新しい救助のニュースが入ってこない。それどころか今晩になって語学学校の入っているビル跡から47人の遺体が見つかったと聞いて愕然としてしまった。
でもまだ希望は捨てたくない。これまでも何日もたってから建物の倒壊現場から救出された人だっていたわけだし。被災者の家族のことを考えると(自分が被災者の家族だったら)、「72時間の壁」とか「タイムリミット」という言葉をあまり使ってほしくない。