かなりの円高局面に来たのだから、次に韓国に来る時のため両替しておくことにした。今朝方出かけたトンネ温泉で、たまたま大手ウリ銀行の支店を見かけてATMを利用した。
最初のATM画面で英語のみならず日本語の説明を選べる。次のページに進んだら、ピリピノ語なども選べる様子、ずいぶん進んでいるな〜と感心したのだが、次の瞬間に自分の甘さを思いしることになった。
せっかくなので50万ウォン(3万6000円相当)を下ろす。画面には50万ウォンのボタンもあるし、高額すぎることはないはず。順調に手続きは進み、カードとレシートが出てきたのだが、キャッシュが出てくるはずの窓口はビクとも動かないまま、初期画面に戻ってしまった。え〜っ! 手元のレシートには確かに500000の数字が印字されている。
何か非常にやばいことになっているような気がする。ちょうど50がらみの男性がATMを利用しにやってきた。助けを求めたのだがまったく言葉が通じない。ATMの傍らにある電話にはハングルしか書いていない。この際構っちゃいられないので、受話器を上げて3つあるボタンを上から順に押す。
一番上のボタンはどこかにつながったが、何回呼んでも誰も出てこない。二番目を押すとしばらく鳴って女性が出てきた。しかし、彼女も言葉が通じない。「英語か日本語話す人いますか?」と英語と日本語で尋ね「チョトマテ」と言われて5分ほど待つと、日本語を話す男性が出てきた。
ATMの番号などを告げ、向こうでATMの出金状況を確認してもらう。確かに50マンウォンは引き下ろされていないという。でもレシートが出てきているんです、としつこく食い下がる。言質をとろうとすると、どうも日本語があいまいになる。
10分程度の会話の結果、カードの磁気が弱まっているせいか、とにかく取引は成立しておらず、私の口座からは引き落とされていないという。じゃ、なんでレシートが…と突っ込むと「あなたが50万ウォン下ろしたかったという記念です」と言われた。「記念」は「記録」の言い間違いだとして、あたしゃそんな記録いらない。
最初の画面で「お、日本語がある」と喜んで油断しちゃった。取引ができなかった際、お知らせが一切出てこないかわりにレシートが出てくるのが普通らしく、電話の男性はなぜ私があせっているのかさっぱり理解できない様子だった(だから会話がかみ合わなかったのだ)。
不安になりながら宿に戻ってメールをチェック。海外で出金があるとお知らせメールが来ることになっているからだ。幸いなことにメールは来ていなかった。いや〜、どっぷり疲れた。