2010年02月07日

花粉症完全復活

 去年はなぜか薬を飲まずに済んだ花粉症が完全復活した。体質改善したかもと書いたのはぬか喜びで、ヨーグルトは関係なかった。去年の2月17日に書いた「ヨーグルトのおかげ?」を読んで、体質改善のために毎日ヨーグルトを食べているなんていう人が万が一いたら大変申し訳ありません。

 去年はほとんど症状が出なかった理由がさっぱり分からない。2月の上旬から中旬にかけて海外に出かけていて花粉を浴びなかったのがよかったのだろうか? でも今年を含めいつもの年はもっと早くの1月下旬から症状が出ているのに。

 3年ほど前に鼻の粘膜を焼くレーザー治療を受けたけれど、治療して数年経った方が効果があるのだろうか。とにかくヨーグルトの摂取量は今年と去年でほとんど変わらないはずなので、ヨーグルトのせいじゃないことだけは確か。

 去年が冷夏だったから今年の花粉の量は少ないはずとはいえ、耳鼻科の先生によると飛び始めたのは早いそうだ。1月下旬から薬を飲み始めたが、今日みたいに風の強い日は鼻にきちゃう。先生によると「鼻の仲は数年前よりもずいぶんマシになってるよ〜」とのことだけど、それでもこれから1、2カ月はどこか花粉のないところで暮らしたい。
    
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2010年02月06日

「海角七号 君想う、国境の南」

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 幅広い世代から支持されて台湾映画史上最大のヒットを記録したという「海角七号 君想う、国境の南」を見てきた。タイトルは「うみかど」ではなく「かいかく」と読む。いきなり日本語のナレーションで始まるという不思議な映画だ。

 というのも、この映画は戦時中に台湾に赴任した日本人教師と現地の教え子の実らなかった恋愛と、台湾男性と日本女性の現在進行中の恋物語が絡み合って描かれる映画だから。台湾人の目を通してみる日台関係と言えば大げさかもしれないが、「台湾人にとっての日本人」がどのような存在なのかを考えさせられる映画だった。

 登場人物は脇役も含めてみなどこかに傷を持っている。例えば主人公の男性は音楽での成功、女性はモデルとしての成功を諦めるしかない現実をかみしめている。そして皆、傷を負っているからこそ優しい。悪役は誰も出てこない。

 ふと考えてみると、台湾が植民地支配を受けて深い傷を負ったのはいうまでもないが、支配者だった日本も敗戦国となり結果としては傷を負ったといえるのかもしれない。映画の背景にそんな解釈があるように感じられた。台湾でこの映画が作られて、しかも空前のヒットを記録したということは素直に嬉しい。一方でこのような映画が中国や韓国で制作されることは絶対にないだろう。台湾て本当に不思議な国だ。

 映画としては各登場人物の設定がうまくできているのに感心した。もう少し深く描いてほしい部分もあったけれど、全体的によくできた佳作。ただ、万人に推薦できるかっていうと疑問で、台湾に興味のない人が見て楽しめるかどうかは微妙なところだ。東京・銀座での上映は2月19日まで。各地で上映される予定があるので、関心のある方は映画の公式サイト(音が出ます)をご覧ください。

 見ていて思い出したのは、2007年6月の台湾訪問で会ったおばあちゃんのことだ。おばあちゃんは貧しい家庭に生まれて学校に行くのを諦めていた。日本軍が来て学校を造った上に子供は学校に行けと命令を出したので2年間だけ学校に行くことができ、彼女のお母さんは日本の兵隊さんが来るとたくさんご飯を食べさせたのだと、嬉しそうに話してくれた(詳細は2007年6月17日付の「台北のおばあちゃん」を参照)。あのおばあちゃんは今でも元気で温泉に通っているのだろうか。
     
タグ:台湾 映画
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2010年02月04日

辞めない人、辞めた人

 今日のニュースは小沢サンと朝青龍で持ち切りだ。ここまで書いて、なぜ朝青龍は呼び捨てで小沢サンは「さん付け」なのか自分でも分からない。もう引退した人なんだし、聞きなれなくても朝青龍サンと書いた方が正しいのかもしれないが、今日は慣例に従って呼び捨てにさせていただく。

 小沢サンは今が絶好の辞め時だと思う。自分は起訴を免れたから表向き大きな顔をしていられる。しかし、このままだと参院選挙などへの影響は免れない。だから「自分は全く知らなかったのでやましいところはない」と言いつつ、「自分の下にいたものが起訴されたから…」という理由で幹事長を辞任すればいい。ここで辞めれば民主党のダメージを多少なりとも抑えることができると思うのだけれど。でも、辞めないんだろうな。報道では既に「続投」とされている。

 朝青龍はどこかのテレビで「突然の引退」と言っていて苦笑した。突然とは思えなかったから。一連の報道を読んだり聞いたりして不思議なのは、暴力事件以前の話。場所中だっていうのに、そんな時間まで繁華街で飲んだくれたってことが信じられない。相撲界ではそんなことが許されているのだろうか? しかも、そんな人が優勝しちゃって誰もかなわないって、あまりにも情けない。相撲界はもう終わってるんじゃ…。

 本当は朝青龍のキャラって結構好きなので、こんな風に場所が終わってから「あれが最後の取り組みだった」というような引退はしてもらいたくなかった。暴力事件を起こしたんじゃしょうがない。残念だ。
    
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2010年02月03日

「午前十時の映画祭」が始まる

 「午前十時の映画祭」というイベントが2月6日から始まる。期間は来年の1月21日まで。1950〜70年代を中心とする海外の名作映画50本が週替わりで上映され、しかも大人は1000円。「午前十時の…」というくらいだから上映時間は午前十時からだ。ちょっと時間的な制約があるものの、何回かは見に行きたいと思っている。

 というのも普及の名作がめじろ押しでよだれが出そう(上映される「何度見てもすごい50本」の一覧はこちら)。私はもともと映画が大好きな人間だった(過去形)ので、50本のうち見ていないのは「ショーシャンクの空に」と「バベットの晩餐会」だけ。両方ともこの中では新しい作品だ。

 しかし、やはり見たくなるのは以前見た作品。この中で一番好きな「ニュー・シネマ・パラダイス」はもちろん、デビッド・リーン監督の「戦場に掛ける橋」や「アラビアのロレンス」、スティーブ・マックイーンの主演作の中では一番の傑作だと思っている「パピヨン」、オールスターキャストの「大脱走」、ロバート・ショーが主演2人を食う演技をした「スティング」、名画座で何回もみた「ライムライト」など…。ややオヤジくさい趣味かも。(苦笑)

 いろいろな権利など絡むのだろうけれど、このほか選んで欲しかったのは、パッと思いつくところで「或る夜の出来事」、「駅馬車」、「シェーン」、「失われた週末」、「パリテキサス」、「ディア・ハンター」、「ドクトル・ジバゴ」だ。

 札幌から鹿児島までの全国25カ所で上映するそうなので(劇場一覧はこちら)、上映劇場が便利な場所にあって映画にも関心のある方は出かけてみてはいかが? 
    
    
posted by らくだ at 22:59 | Comment(4) | TrackBack(0) | 書評・芸能など | 更新情報をチェックする

2010年02月02日

厳密さに欠ける温泉用語

 今日(2月2日)付の大分合同新聞に別府市で「豊かな温泉資源を未来に継承する別府地域懇談会」が開かれたとの記事が掲載されていた(リンク切れの場合はこちらのウェブ魚拓を参照)。この中で目をひいたのは以下の部分。
意見交換会では、温泉の利用量を表す「湧出(ゆうしゅつ)量」と「採取量」の言葉の使い分けについて「もっと一般の理解を深めた方がよい」と参加者が提言。由佐(悠紀・京都大学)名誉教授は「ポンプでくみ上げているものも含めて湧出という言葉を充てるのはどうか。大分県だけでも言葉を厳密に区別してみては」と同調した。
 大分県だけでなくぜひとも全国的に厳密にしてもらい、温泉法を改正していただきたいと思う。実をいうと数年前からずっと気になっていた。国語だの文法だのにはまったく弱い私だが、「湧出する/湧出した」という動詞は自発的な動作を表す自動詞ではないだろうかと。つまり掘削して汲み上げている温泉を「湧出している」と表現するのにとても抵抗を覚えるようになった。以前運営していた温泉関連のブログでは途中から表現を変えたのだが、気付いた人はたぶん一人もいないだろう。
(変更前)○○県××市◇◇町で進められていた温泉掘削工事で、地下1200メートルから34度の温泉が湧出した。

(変更後)○○県××市◇◇町で進められていた温泉掘削工事が成功し、地下1200メートルで34度の温泉を掘り当てた。
 新聞報道などでは一般的に変更前の表記になっている。各社とも温泉担当記者なんていないだろうから、そんなこと考えもしないだろう。私も報道の表記に倣っていたのだが、段々と疑問が湧いてきて、ささやかながら自分なりの抵抗を示してきたつもりだ。

 そもそも日本語の表記には厳密さが欠けている。上記の文例で示したような掘削泉だったら英語圏では私の知る限りhot springとは表記しない。spring(泉)とは自然に湧き出ているものを指すからだ。上記例のように掘削して汲み上げている温泉だったらgeothermal water(地熱水)と表現して区別する。例えば昨年の夏に訪問したアイスランドのブルーラグーンは日本では温泉として知られているが、公式サイトにはhot springという言葉は一切出てこない。説明に用いられているのはgeothermal seawater(地熱海水)という言葉だ。

 日本で使われる「泉源」という言葉も、温泉ならfountainheadと表現する一方、掘削泉ならboreholeと使う言葉が違う。日本は世界に名だたる温泉大国のはずなのに、このあたりがあまりにも曖昧すぎる。

 ここ1年英語での活動を増やした結果、私の危機感は強まる一方だ。というのも日本の温泉を訪ねたけれど、予想していたのと違った(要するに満足できなかった)という人から何回かメールを受け取ったからだ。あるアメリカ人の男性は、他の旅行者が温泉に行くというので喜んでついていったが、「期待したようなジャパン・スピリットを感じる場所ではなく、アミューズメントパークもしくは大勢で作業をしている工場みたいに感じた」と印象を書き送ってきた。彼が訪ねたのはいわゆる最近の温泉施設だ。日本の心どころか温泉らしさだって感じられなかったはずだ。

 何年か前まで私は「温泉は日本が海外に誇れる天然/観光資源」だと思っていたが、最近は自信がなくなってきた。先のアメリカ人の男性に「あなたの入ったのは1000m以上の深さからポンプアップしているgeothermal waterだが、日本では自然湧出泉も地熱水も同じように温泉と認められている」と説明したら、大変驚いた様子で「そんなトリックがあったのか。次回はぜひgeothermal waterではない本物のonsenに入りたいのでその際は情報よろしく」と返事の返事が来た。

 「どうせ海外の温泉なんて水着で入るのだから日本の温泉よりも全然レベルが低い」とか「オンセンとホットスプリングはまったく別物なの」などと自信に満ち溢れた「鎖国脳」の持ち主もいらっしゃる。しかし、「日本は世界一の温泉大国」なんてお山の大将を気取っているうちに、海外の人たちから「なんだ、日本は地中深く掘削して汲み上げた地熱水でもオンセンと称することができるんだ。いい加減な国なんだね。日本のオンセンも大したことないね」なんて言われるようになるんじゃないかと、それが心配でならない。

 日本の温泉をダメにしていくのは、温泉でひと山当てて儲けようと企む人やザル法を放置する人だけじゃない。「温泉」という名前がついていれば質を問わずに飛びつく私のような人たちにも責任の一端があるように感じている。
   
posted by らくだ at 23:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする