2月に来たばかりの台湾だが、この10カ月で大きな変化があった。どこに行っても団体旅行のツアーバスをたくさんみかける。景気がいいのかなぁ、それとも今が台湾人にとっての旅行シーズンなのかなぁ、ぐらいに思っていたのだが、たまたま話した人にそう伝えたところ、「あれは台湾人じゃない。中国からの旅行者」と言われた。
中国本土からのツアーが急増しているという。そういわれて気をつけて見ると、中国の旅行会社の名前がついた袋を持っている人もいる。なるほど〜。
考えてみると、日本に観光旅行で来るのに比べたら言葉も通じるし、物価も安いし、食べ物の味だって予想がつくだろうし、旅行するのはずっとラクだろう。以前だったら服装で台湾人と中国本土の人を見分けられる自信があったのだが、少なくとも今回はどちらか分からない人もかなりいる。
2月11日の「2年ぶりの台湾(1)」で、グググッと中国寄りに舵が切られたことを実感したと書いたのが何年も昔のことみたいだ。
私は台湾独立を支持しているつもりなのだが、今回台湾に来てから「ひとつの中国」という言葉が頭の中をグルグルと回っている。建て前や過程はともかく、両国は「ひとつの中国」という落としどころに向かって動き始めたように感じて、自分としてはちょっとショックでもある。
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