2009年08月30日

感動なき政権交代

 朝方投票に行った。いつもと違ったのは記入台がいっぱいで順番待ちしなくてはならなかったこと。カップルで来ていた若い男性が「週末にこんな早起きしたのは10年ぶりだ」と言っているのを小耳にはさみ、やはり今回の選挙は違うのだと実感した。

 それなのに、いざ開票が始まると不思議なほど感動がない。やっと政権交代が実現するっていうのに、テレビで開票速報を見ていても、どことなく白けている私だ。結局のところ、4年前の郵政選挙と役者が変わっただけで同じようなことが起きているんじゃないかっていう気がしている。

 選挙結果をみると、当選して欲しい人が当選したっていうよりも、え、この人どこの誰?というのが多い。自分が知らないだけ? 一方、落選してほしい欲しいと思っていた人が多数落ちたってことで喜ぶべきなんだろうか。個人的には小泉ジュニアの当選はやや意外だったな。

 民放の特番にヒガシコクバル知事が出演して、したり顔で解説していたのには苦笑させられた。あの人の出馬が取りざたされたのは随分前のように感じる。テレビが大衆迎合型の選挙速報をやっているのもシラケの一因かもしれない。
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2009年08月29日

取材協力

 ひょんなことからアメリカの雑誌に寄稿しているというイギリス人ライターに取材への協力をお願いされ、深く考えずに「私で役に立つんだったら、限られた語彙で頑張って協力します」と答えてしまった。そうしたらメールで質問一覧がずらずらっと送られてきた。

 「あなた自身が好きな温泉を数カ所挙げてください」なんていうのは比較的簡単だけれど、「初めて日本に来た人にお勧めの温泉は?」なんていうのは、あれこれ考えてしまうと決めかねる。

 おまけに「日本文化における温泉の重要性は?」とか「温泉は日本の文化や生活について何を伝えているか?」なんていう質問は、尋ねる方は1行で済むのに、答えるのは日本語だって難しい。私は研究者じゃないんだし。さらに「原稿の締め切りまであまり時間がないのでヨロシク」とのこと。こっちは何時間かけても満足できる回答が書けず、安請け合いしたことを今になってすっごく後悔している。 
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2009年08月28日

サクラ疑惑

 ある大きな駅に降り立ったら、某党の選挙カーがとまっていて、その前にものすごい人だかりができていた。選挙カーの垂れ幕を見ると、候補者の演説だけでなく党の大物の応援演説もある(既にあった?)らしい。

 私は目的地に向かうのにその人ごみをかき分けて進まなくてはならず、かなり苦労したしすごく迷惑だった。とにかくすごい人。マイクを持った人が何かいうたびに歓声が上がる。みんな今回の選挙はこんなに関心があるんだ。それにしても平日の夕方だっていうのに足を止める人がこんなにいるとは。しかも熱心に歓声を送ったり拍手している人ばかり。やはり今回の選挙はこれまでと違うんだ、と感心した。

 しかし、よくみると、観衆の中に手に持ったパンフレットを見ながら頷いている人が何人もいる。選挙運動の期間中はパンフレットやチラシの配布って禁止されていたのでは? ひょっとして、この人たちは自宅からパンフレットを持参したのだろうか? と思った次の瞬間、なんだ、この人たちはサクラか、と思い当った。だって、街頭演説を聞きながら揃ってパンフレットに目をやりウンウンなんて頷かないでしょ、普通。

 確かに党の大物がやってくるのだったら、大勢動員しないと格好がつかない。これまで、これだけ人が集まった選挙演説に出くわしたことがなかったので、どれだけサクラが混じっているんだろうなんて、考えたこともなかった。本当のところどうなんだろう?

 小一時間で所要を済ませて駅に戻ると、まだ演説をやっていた。ちょうど終わるところだったみたいで、「これで私の話は終わりにしますけれども…」と候補者が言ったところで、今までで一番大きな歓声が上がった。サクラと思われる皆さんも『早く終わらないかな』と思っていたんじゃないだろうか。
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2009年08月26日

食欲の秋!?

 ここんとこめっきりと涼しくなった。長袖のワイシャツやジャケットを着ているサラリーマンが目につく。ヒマワリはどうみても季節外れなので、タイトルバーナーの画像をススキに換えた。

 既に食欲の秋が始まっているのかな、と思ったのはガラガラの電車内でのヒトコマ。体育会系らしい女子高校生が乗ってきて向かいの座席(ロングシート)に座った。手に持っていたのはカップ焼きそば。

 電車内でカップ焼きそばを食べている人を見るのは初めてだった。あまりジロジロみるのも悪いな〜とは思ったのだが、前を向いていると必然的に彼女の姿が目に入ってくる。

 彼女はどこかでお湯を捨ててきたらしく、しばらくするとふたを取ってソース類を器用にかけ、お箸でかきまぜて食べ始めたかと思ったら、食べ終わっていた。そりゃまぁ見事な食べっぷりだった。

 最初はどちらかというと「最近の若いもんはロングシートの電車内でカップ焼きそばですか…」なんて感じで批判的な眼差しを送っていたのだが、あまりの食べっぷりにすがすがしさすら覚えた。

 食べ終わった彼女、空の容器を足元に置いていたのだが、ある駅でゴミ箱が近くにあると見てとるや、短い停車時間の間に容器を捨てて戻ってきた。慣れた様子だったから毎日のようにやっているのかもしれない。

 ある意味「大物」だなと思ったのだが、最近ではこういう人はごく普通にいるのだろうか? オバサンにはとても真似できないけれど、不快感はなかったな。しかし、隣で食べていたらやっぱりイヤだなぁ。
 
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2009年08月23日

ちまちまマラソン@世界陸上

 昨日、今日とベルリンでやっている世界陸上のマラソン競技があった。どちらも部分的に見ただけに終わった。いつもならこういう世界的な大会は何を差し置いてもキッチリ見ているのに。

 このところ私自身があまり走れていないのが理由の一つだ。夏場はいつも走る距離がガクンと落ちるのだが、今年はかなり長めの旅行に出かけていたこともあり、さらにサボり体質になっている。フルマラソン復帰どころか10Kも走れそうにない…。

 出場選手の名前をほとんど知らないってのも一因だ。男子は佐藤敦之選手だけだったかな、名前と顔が一致する人。北京オリンピックの際、最下位でゴールしたあと、トラックに向かって深々と頭を下げたのがすごく印象的だった。あの日があったからこそ今回の入賞があったのだと思う。おめでとうございます(といってもゴールシーンは見ていなくて、後で知った)。

 女性陣は渋井陽子選手が欠場してしまったので知らない人ばかり。それだけ選手層に厚みが増したってことなんだろう。事前に全然騒がれていない選手が2位に入ってしまったのは爽快だ。でも、こちらはゴールシーンを見ていたので、中国の白雪選手に追い抜かれたのが残念でならない。あと少しだったのに。

 でも、マラソン競技にくぎ付けになれなかった最大の理由は他のところにありそう。ちまちましたコースだ。1周10キロの周回コースを4周ちょっと。同じ眺めがしょっちゅう出てくる。飽きた。ブランデンブルク門も最初と最後だけにした方が感動できそう。

 テレビを見ている人たちにベルリンをPRするつもりで、ぐるっと大周りコースにしていろんなところ見せてくれればいいのに。夫に「クーダムは絶対出てくるよ」なんて話していたら大外れだった。

 あのコースは交通規制区間や警備範囲を狭くできるメリットはあるんだろうけれど、テレビを見ている人へのサービス精神が感じられなかったな。
タグ:マラソン
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2009年08月19日

アイスランドで食べた物

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 私に言わせるとアイスランドの国民食はホットドック。食事に困るアイスランドでホットドックだけは比較的簡単に買える。ホットドック屋が多いというよりも、飲食店に占めるホットドック提供店の割合が大きいと書いた方が正確かも。揚げ玉ねぎなどが入っていてマスタードの味もちょっと甘め。何回か食べた。190−260クローナ(140−190円)と、アイスランドでは珍しく安さを感じた食べ物。(写真左)南部の町セルフォスのガソリンスタンドでホットドックを買ったところ。(写真右)クリントン元大統領も訪れたというレイキャビクのホットドックスタンド。この暗さで夜11時近く。

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 泊まったところで朝食付の宿は1軒、前日に予約すれば別料金で朝食を出してくれるところは2軒あった。2軒のうち高い方(1300クローナ=950円)の朝食。ハムやチーズ、野菜、フルーツ、パン、ヨーグルト類、シリアル、コーヒー、ジュースがあってセルフサービスで食べる。

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 ガソリンスタンド併設のカフェテリアで食べた「本日のスープ」セット。ラム肉が入っている。1095クローナ(800円)。

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 同じくガソリンスタンド併設の食堂で食べたバーガー。いくらだか忘れた。メニューを見ても何バーガーか分からなかったので、好奇心からこれにした。注文時に「フレンチフライはバーガーに添えてあるんじゃなくて挟まっているけどいい?」と確認された。これがアイスランド風?

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 これもガソリンスタンド併設のカフェテリアで食べたランチセット。ニョッキのトマトスープにラムの煮込み、マッシュポテト、野菜、パンとコーヒーがセットで1400クローナ(1030円)。この食事が一番お得感があった。

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アークレイリのレストランで食べたマス(ケイパーバターとエビのソース、マッシュポテト添え)はパン付で2390クローナ(1750円)。ちょっと味が濃かった。

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ボルガーネスのレストランで食べたマッシュ(ト)フィッシュ。マッシュポテトにタラらしき魚の肉が混ざっている。なかなか美味でペロッとたいらげた。2100クローナ(1500円)。

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 B級グルメに人気らしいレイキャビクのシーグリフィンという食堂。又の名をシーバロンという。有名なのはロブスタースープ。パン付で1100クローナ(810円)。かなり味が濃い。ごろごろ入っていると聞いていたロブスターはコロッ程度だった。コリアンダーの風味が強いので苦手な人にはお勧めしない。

 こうしてきちんと円換算してみると、全般的に思っていたほど物価は高くなかったかも。ただ、バリューという点でみるとお得感のある食事はほとんどといっていいほどなかった。

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 最後は私たちのサバイバルフード。魚肉ソーセージ入りラーメンとアルファー米で作ったおにぎり、魚の缶詰が並んだ。わびしく見えるけれど、みんなでわいわいと食べればそれだけで楽しかった。
 
 
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2009年08月16日

滝三昧

 アイスランドは私がこれまに訪ねた国の中で、もっとも滝が多いと思う。東海岸のフィヨルド地帯なんて右を見ても左を見ても何本もの滝が目に入ってきた。

 何日目かの段階で「一生分の滝を見たと思う」とボソッと言ったら、みんな同意してくれた様子だった。その後もいくつも滝を見たから、滝に限定すれば人生を1.5回分生きたような気がする(ってなんのこっちゃ)。といっても私は子供のときから滝見物が大好きなので、どの滝も楽しめた。

 しかし正直に書くと、あまりにもたくさんの滝を見すぎてごっちゃになり、名前もよく思いだせない。「フォス」というのがアイスランド語で滝を意味するらしい。どの滝も無料で見物できるし、柵や注意を促す看板等もなかったように思う(細いロープが張ってあるところは一部にあった)。日本とはエライ違いだ。そんなアイスランドの滝をまとめてご覧あれ。

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↑「ゴールデンサークル」と称される定番観光ルートの一部になっているグトルフォス。左側に写っている小さな人間たちをみれば規模はおわかりいただけるはず。

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↑同じく「ゴールデンサークル」の別の見どころ「シンクヴェトリル」にあるオクスアルアゥルフォス。シンクヴェトリルは世界で最も早く民主制議会が開かれた場所で、北米プレートとユーラシアプレートの境目になっているところでもある。この滝は北米側からユーラシア側に流れ落ちている(と思う)。なぜか滝の上部中心だけ緑色っぽくなっている。

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↑セリャランスフォス。遊歩道ができていて滝の裏側をぐるっと歩くことができる。当然ながら水しぶきを浴びてビショぬれになる(滝見物はそうでなくちゃ)。

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↑スコウガフォス。落差62メートル。滝の右側に遊歩道ができていて、上まで登ることができる。これは一番下じゃなくて途中の斜面から撮影。

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↑東部セイジスフィヨルズルにある二股の滝。名前は知らない。流れ落ちて合流する。滝の右側に遊歩道があって滝壺まで歩くことができる。

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↑名前不明の滝。

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↑デティフォス。ヨーロッパで一番の水量を誇るとか。周りの岩がおもしろい形をしている。

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↑ゴーザフォス。ガイドブックには一番美しい滝だと出ていた。いったい誰が滝の美醜を決めるんだろう?

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↑私が個人的に好きなのは、こんな感じの幾筋もの細い滝。多分名前もないか、あっても知られていないと思う。これが道の両側に何本もあるのがアイスランド東部の風景で、すっかり慣れっこになってしまって特に写真も撮らなかった。上の写真を見て「こういう滝が一番好き」といっても見る人はピンと来ないかも。

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↑おまけ。馬に「やっほ〜」と挨拶したら笑われた(としか思えない表情)。左の馬はおとなしく、なでなでしてあげたら気持ちよさそうにじっとしていた。そんな一シーンにも後ろに滝が写りこんでいる。

 しかし、滝撮影は320万画素のショボいコンデジには厳しいものがある。新しいデジカメ欲しいな。次ももちろんコンデジだけど、マニュアル操作ができるやつ。
 
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2009年08月15日

駆け込みで8円携帯

 携帯電話が壊れかかっているのは以前にも書いた通り。なんとかしなくちゃと思っていたら、ソフトバンクの8円携帯が8月18日でなくなってしまうと聞き、ここに来てようやく重い腰を上げる気になった。

 8円携帯というのは、最初に端末を0〜9800円の一括払いで購入して各種オプションを外せば、3カ月目からホワイトプランが月々ユニバーサル使用料の8円で利用できるってもの。初期投資と新規契約手数料がかかるし、当初は必要ない有料オプションがてんこ盛りになっているし、機種変と比べてどっちが得だか私は正直言って分からない。

 でも、5000円分の商品券ももらえるっていうので、こちらがお得って気になった。そんなわけで、埼玉の行ったことないエリアまでのこのこと出かけてきた。

 当然ながら人気の機種や色は既に売り切れ。もちろん0円の端末なんてない。評判の思わしくないパナソニックの端末(またパナソニックか…)で、色はゴールドになってしまった。なんとなくバブリーな感じだ。従来との違いはワンセグつきだってこと。

 2年の縛りはなく、いつ解約してもいいそうなので、商品券をもらったら解約してしまおうかと思う。それで従来から使っている携帯のUSIMカードを差して使えばいいんだし。でも、従来の携帯を解約してこっちをメインに使った方がずっとお得なんだよな〜。電話番号とメアドが変わってしまうけど…。悩むところだ。
 
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2009年08月13日

アイスランドの印象

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(レイキャビクの町)
おととい帰国した。帰るなり蒸し暑さと時差ボケでヘロヘロ。おまけにロストバゲージにあった。私と一緒にNYからシカゴ経由で成田に着くはずなのに、なぜか1つがサンフランシスコに届いてしまったという。今日ようやく手元に届いて洗濯と荷物整理が一段落したところ。ま、タダで我が家まで届けてもらえてラッキーといえなくもないんだけど。

 アイスランドはこれまで行ったどの国とも違うとても不思議な国だった。

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(レイキャビクの町)
 まず、9日間の滞在中に邪悪さを感じる人というかイヤな人に1人も会わなかった。普通なら現地事情に疎い外国人旅行者から多少なりともボッタクってやろうという人が1人くらいはいるものだし、欧米ではアジア人は言葉が不自由だし西洋式のマナーを身につけていないとして見下すような態度を取る人も見かけるのに、単なる偶然なのかそういう人が全くいなかった。

 例えば宿を探していたとき。「うちは満室だけどちょっと待ってね。他のところに電話して空室がないか聞いてあげるから」と言ってあちこち電話してくれる人が何人もいた。しかも、見つけてくれたところを「すみません、私たちにはちょっと予算オーバーで…」と断っても嫌な顔一つせず、「隣の町に行くとゲストハウスがあるよ」とニッコリ送り出してくれて恐縮した。

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(レイキャビクの町)
 友人が貴重品を宿に忘れてきたことに2日たってから気付いた際は、2日前の宿まで夜通し運転して往復することになりそうで、その場合はペーパードライバーの私も運転しなくちゃいけないだろうな〜と覚悟。でも、宿の人に電話したら私たちのいるところに近い町まで届けてもらえることになり、その町に住んでいるという息子さんが「ついでだから」と持ってきてくれた。帰国してお礼のメールを送ったらすぐに「お役に立てて嬉しいよ。また来て泊まってね」と返事が来た。

 ビジット・アイスランド・イヤーかなにかで『外国人観光客に親切にしましょう』というキャンペーンでもやっているのかと思って聞いてみたのだが、そんなこともなさそう。素でいい人たちなのだ。

 ピュアな自然と人間に触れ、自分自身を浄化できたような気がした。このところこういう時にデトックス(detox)という言葉を使うことが多かったのだが、なぜか今回は浄化(purify)という言葉が頭に浮かんだ。

 天気も不思議だった。お天気雨は何回も経験しているものの、それに台風以上の強風と霧だか靄が共存できるとは知らなかった。どれだけの強風かっていうと、前を走っているバスがズズズッと滑るように動いて行ってセンターラインを越えるくらい。見ていて怖かった。

 それからアイスランドは人も店も予想以上に少なかった。北海道と四国を併せた程度の面積に人口は30万人強。レイキャビクに次ぐ第2の都市(というか町)アークレイリの人口は2万人にも満たない。

 幹線道路を走っていても、店とかレストランなんてまずない。時折あるガソリンスタンドがコンビニと食堂を兼ねていて、昼ご飯はもっぱらガソリンスタンドの食堂で食べていた。

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(東部セイジスフィヨルズルの町にあるガソリンスタンド併設の食堂)
 夜ごはんだって、ありつくのは簡単じゃない。予約していたユースの公式サイトに「直近の町は数十キロ離れているので食料を持参してください」と書いてあるほど。何年か前にアイスランドを旅行した人から「とにかく食事に困る」と聞いていたので日本からカップヌードルやアルファ米を持参して食べた。たとえどんなにまずくても現地の食事を試したい私にとって、こんな旅は初めてだった。

 確かに食材を買って何か作ろうにも、ガソリンスタンド併設のスーパーで見たキュウリ(日本のよりも太いやつ)が1本350円じゃ、とても買えない。アイスランド人の生活はどうなっているのだろう? 不思議でしょうがない。

 1年前の金融危機で通貨クローナが暴落し、外国人にとって物価は安く感じられるのかな、と思っていたのだが、キュウリに限らず物価は高めだった。ガソリンが1リットル190クローナ(144円)前後、街中のレストランで食事をすると魚のメインディシュが2000−3000クローナ(1500−2300円)程度。そんなこともあって自炊は必須だった。

 アイスランドという国自体が破たんの瀬戸際に追い詰められたと聞いていた割には、一介の旅行者にはそれを実感することはできなかった。強いていえばNYからレイキャビクに往復したアイスランド航空の機内食やイヤホン類が有料だったことくらいかな。

 あと8月8日夜のレイキャビクは若者が街にたむろしていて妙な雰囲気だった。アイスランドで2番目に大きな祭のせいだということは後になって知った。その祭というのがゲイ・プライドで、この日は午後にパレードがあったらしい。ゲイじゃない人も繰り出していた様子だが、若者が一様に暗くてどんよりした目をしているように見えたのが気になった。

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(レイキャビクの町。ゲイパレードの翌朝)

 
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2009年08月02日

火と氷の国

 NYから5時間弱のフライトで1日の午前6時20分(現地時間)やっとアイスランドの首都レイキャビクに到着。なぜか靴を脱いでのX線検査が入国時にあり、ペットボトル飲料も没収されていた様子。入国審査に予想以上の時間がかかった。こんな検査をするのはアメリカからの便だけらしい。

 空港バスでバスターミナルに直行、そこからわずか数分でバスを乗り継いで温泉ハイキングへ。現地在住の日本人の方たちがバス停まで迎えに来てくれて朝ごはんを食べ、いざ出発。

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 ハイキングロードに入ってまもなく、源泉がこんなにボコボコと湧いているところを発見。柵や注意をうながす看板もない。

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 で、こんな道を歩いていって

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 途中で靴を脱いで川を渡って進むと(右側はコロンビアからの旅行者)

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 こんな看板があった。しかし、ボコボコ湧いているのは違う場所。2008年5月の地震のあと、源泉の位置が変わってしまったらしいとのこと。

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 その先をもう少し進むと、ハイキングロード脇の川を温泉が流れている。

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 私はどこでしょう?(ウソ。ドイツからの皆さんです)この先で川が二またに分かれ、左手から温泉、右手から水が合流している。このあたりでも42−43度くらいあり、熱がっている西洋人が多かった。

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 ハイキングのあと、案内してくれた方のお宅でおそばをご馳走になり、バス停まで送ってもらってレイキャビクに戻った。世界のあちこちでいろいろな人のお世話になっている私、今回も親切な人たちのおかげで到着早々至福のひとときを過ごすことができた。

 今日は日本からやってくる友人3人と落ち合って、車での旅が始まる。現在、現地時間で午前6時前。時差ぼけというわけじゃないのだが、隣の部屋のフランス人一家がバタバタしている気配で目覚めてしまったのでブログの更新をすることにした。これからしばらく(帰国まで?)更新できない見通し。
 
posted by らくだ at 14:54 | Comment(4) | TrackBack(0) | 旅日記ほか旅関連 | 更新情報をチェックする