今年のバージョンでは、1998年から2008年の年代別海外旅行人口について、人口の推移と比較している。それによると、20代の人口は10年間で22%減少しているのに対し、海外旅行者は37%減少。一方、60代は人口が13%増に対して海外旅行者は39%増と、それぞれ人口増減率を上回る変化をみせた。
1年前の記事が出た段階で、『総人口に占める若者の割合が減少しているのだから、ことさら若者が海外旅行をしなくなった訳じゃない』っていう指摘は見かけたのだが、やはり人口の推移を超える変化があったってことか。
自分も旅先や飛行機の中で感じる。明らかに若者に会わない。若者人口が減っているのを前提にして、これまで5人会っていたところ3、4くらいなら理解できるのだが、感覚的にはゼロから1人、たま〜に2人といったところ。
ま、私の旅先が若者向きじゃないってだけかもしれないけどね。若者だけじゃなく日本人全般に会うことが減り、最近では中国人とタイ人(ちょっと前はインド人)の旅行者が増えているようにも感じる。
1年前の記事に「そんなこと(海外旅行)に金を使うくらいなら、保障されていない自分の老後のために蓄えておく」という若い読者(年齢は知らない)からのコメントがつき、自分ではその時点で納得できた。時代は明らかに変わったのだと。だって、私が20代のときに自分はもちろん、そんなこと言う友人は1人もいなかったもの。
1年前の記事を書いた段階では「旅せよ若者」と言いたかったのだが、あのコメントを読んだあとは「それでも旅したほうがいい」とはとても言えなくなった。なんていうのかな、「オバサンたら若い時にさんざん楽しんじゃってごめんね」って、若者にどことなく申し訳ない気持ちだ。