2009年07月07日

消えた「事実無根」

 7月3日に書いた「分が悪いルートイン」の続報。きょうになって気付いた。ルートインの発表が昨日の段階でずいぶんマイルドに修正されていた。キバを抜かれちゃった感じ。

 週末までの「6月24日の事実無根の誤った報道について」というタイトルは、「6月24日の一部報道機関による弊社記事について」と差し替えられた。内容も「一部事実と異なる誤った内容を掲載」と“一部”が書き加えられ、先日までの「正式に法的抗議を講じる次第です」が削除された。半面、「ADR 手続きの活用についても視野に入れております」という苦笑部分も削除されちゃって、全く面白みがなくなってしまった。

 4日だったかな、匿名の方からメールをいただいて「知り合いがルートインに勤務しているのですが、個人のブログもチェックしていると聞いたのでご注意ください」と親切な忠告をいただいた。ありがとうございました。自分で書いたものを読み返してみても別にやましいことは何も書いていないので、自信をもってそのままにした。それどころかコメント欄では実際にかかわっている金融機関の方が実情を書き込んでくれている。

 こういうときは、こうして個人でグダグダとブログをつづっていることにも多少の意味があるんだなぁと思う。そんな風に感じたことは1年以上なかったかもしれない(この1年程度ボロボロだったし)。このブログをもう少し大切にしなくちゃ。
 
posted by らくだ at 22:40 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2009年07月06日

バカにつける薬(怒)

 大阪市に(株)XXXXXXXという会社がある。今のところは最後の情け心で記事中には会社名を明記しないでおく。関心のある人はリンク先をご覧あれ。何が本業なのか分からない。温浴関係の業務もやっているらしく“今までなかった温泉施設様専用の企画会社”を自称している。しかし、私にとってみれば、迷惑メール送信業者以外の何者でもない。しかもすごく悪質な。

 最初に迷惑メールを送りつけてきたのは昨年の9月1日。件名は「温泉・宿泊施設様へご案内」で、内容は「施設の改良、イベント、集客、広告など様々なお手伝いをさせていただきます」という話。最後に「このメールは、過去に弊社へお問合せがあったまたはご案内メールをいただいた、その他Webサイトの掲載情報を元にメールを配信しております。今後ご不要な祭は、件名に“不要”とご記載の上ご返信お願いいたします」と書いてあった。もちろん、それまでに私からこの会社にコンタクトしたことはない。

 このメールが送られてきたのが、もう一つのブログで使っていたメールアドレスなら納得もできる。温泉関連のニュースを流していたから、業界関係者に間違われることも多かったし。しかし、届いたのはこのブログとホームページで使っているメールアドレスあて。ということは、ヤフーの「温泉カテゴリ」に登録されているサイトからメールアドレスを拾ったとかそんなところだと思われる。個人の趣味サイトの主宰者にこんなメールを送りつけてくる段階で顧客のターゲティングが全くできておらず、無能ぶりを露呈している。

 私は末尾に書かれた通り、件名に「不要」と書いた上で、件名に「未承諾広告」と書かずに不特定多数にこのようなメールを送信するのは特定電子メール法違反だということを指摘して返信した。向こうの希望通りに不要と書いたのだから、ここからのメールは2度と来ないと思っていた。そうしたら1カ月半近くたってまた来ちゃった。件名はこうなっていた。
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posted by らくだ at 22:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする

2009年07月04日

瀕死のケータイ

 携帯電話の調子が悪いことは6月1日の「音無しケータイ」に書いた通り」なのだが、最近は状況がさらに悪化してきた。

 通話&メールの着信音が鳴らないことが増えただけでなく、私の声が相手に全く聞こえないことがある。そういえば最初に「声が聞き取りにくい」と言われたのは3月だった。その時は相手が人ごみからかけているせいだろうと思ったのだが、その後、何回か夫に「声が小さい」と言われ、今週は「声がまったく聞こえなくなった」と言われた。こちらは相手の声が聞こえるのだが何を言っても、相手は「もしもし、もしもし…」しか言わない。

 これじゃ携帯を持っている意味がないと思い、雑務が一段落した今日、ソフトバンクショップに行ってみた。なぜかショップでは着信音はちゃんと鳴った。鳴る時と鳴らない時があるのだ。

 通話の音声は確かに聞こえないとのこと。最初に「声が聞こえない」と言われた際、マイクの穴に何か詰まっているのかと思って爪楊枝でほじくったのがいけなかったんだろうか…。でも、これはショップのお兄さんには言わないでおいた(何となく)。

 お兄さんによると、修理には少なくとも1万7000円かかるそうだ。もちろん安心なんとかパックには入っていないから修理代は全額負担。「この機種を使い続けたいという強い希望がなければ機種変更をお勧めします」と言われた。

 確かに1万7000円以上出して修理するつもりはない。中古携帯を買おうかと思うのだが、盗品だったりして使えなくなったらどうしよう。電話番号が変更になるというデメリットを我慢すれば、機種変更よりも解約&新規契約の方が安上がりだろうか? これから検討しなくちゃ。

 それにしても、何かと物要りな夏よのぅ。○| ̄|_
  
posted by らくだ at 18:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2009年07月03日

分が悪いルートイン

 日経新聞とビジネスホテルチェーンのルートインが興味深い対立を見せている。きっかけとなったのは6月24日付の日経夕刊が報じた「「ルートイン、私的整理へ」って記事。事業再生ADR(裁判外紛争解決)による経営再建をめざす方針を固めたって報じた。

 情報源は明らかにされておらず、「返済期限の延長などを通じて経営の立て直すもようだ」、「グループ全体の借入金は3月時点で900億円とみられている」などと推定表現が目立つ。それなりに歯切れの悪い記事といえるだろう。

 これに対しルートインは、公式サイト上に「6月24日の事実無根の誤った報道について」(PDFファイル)と全面否定にみえる抗議文を掲載した。要するに、収益が急速に悪化した事実はないという反論で、真っ向から噛みついたのかと思いきや、読み進んでいくと「強固な収益体質と長期にわたる安定した財務体質の確立を図るため、そのひとつの手段としてADR 手続きの活用についても視野に入れております。これは、取引金融機関の支援を得て返済条件の緩和をお願いするものです。」なんて文章が出てくる。あちゃ〜。この部分で腰砕けだ。

 これじゃ、日経に訂正を求める抗議文を送っても鼻もひっかけてもらえないし、「法的手段を講じる次第です」なんて強がるのはやめておいた方がいいですよって言いたくもなる。

 だって、今年に入ってからルートインの事業計画に大きな変化があったのは事実なんだから。どうもおかしいと思っていた。公式サイトを見る限り年末年始あたりの開業予定店舗一覧のページはすごくにぎやかだった。7カ月ほど前に私が把握していた開業予定は以下の通り(一部漏れや名称や日付の表記ミス等があるかも)。
  予定   名称     実際の開業日or新たな開業予定日
 2月28日 名張     2月28日
 3月 3日 鶴岡駅前   3月3日
 3月 6日 いわき泉駅前 3月6日
 3月10日 東室蘭    3月10日
 3月13日 花巻     3月13日
 4月10日 渋川     7月2日
 4月11日 伊那インター 7月2日
 4月13日 由利本荘   7月17日
 4月22日 名取
 4月23日 足利駅前   7月9日
 4月24日 半田亀崎   7月24日
 4月28日 氷見
 5月30日 石巻     7月14日
 6月11日 駒ヶ根インター7月7日
 7月31日 新潟黒崎
 8月 3日 矢板
 8月10日 第2西那須野 7月30日
 8月21日 丸亀
 9月10日 ひたちなか
 9月10日 魚津
 9月10日 鹿沼インター
 9月28日 薩摩川内
10月13日 いなべ
10月13日 伊勢崎三室
10月13日 第2佐野藤岡インター
10月26日 第2伊賀インター
10月26日 関
11月10日 安中
11月10日 福島東
11月10日 豊田旭ヶ丘
11月10日 金沢県庁前
11月10日 鯖江
12月10日 伊勢原
12月10日 豊田陣中
12月25日 鹿児島空港
12月30日 橋本
 年が変わるあたりで1年先の開業予定日まで決まっているということにも驚いたし、不景気なこのご時世にこれだけの勢いで新規出店を続けるってことには心底仰天していた。それが3月で出店がピタリと止まったから、私のような全くの部外者だって『はは〜ん、こりゃ何かあるに違いない』って思った。そうしたら今回の報道が出たから『なるほど〜』と納得していたわけ。

 さっき気が付いたらオープン予定ホテルのページは復活していた。ただ、掲載されているのは7月に開業する9店舗のみ。このうち鶴賀駅前別館は年初段階のリストには掲載されていなかったように思うのだが定かではない。

 ルートインは、過去半年あまりのうちに出店計画を大幅変更した理由も説明すべきだと思う。それでないと「事実無根」という言葉は大変に軽いものになってしまう。

 勝手に推測すると3月中旬以降出店がピタリと止まっていたのに7月に入って動きが出てきたっていうことは、むしろ金策のメドがついたってことなんじゃないだろうか? そこへ日経が不安を煽るような記事を流したのでムカっと来たのではないかと想像しておく。
 
 ちなみに私は日経を長年読んでいるものの特別の思い入れはない。ルートインも何回か泊まったことがあり、さらにあちこちにオープンすれば便利でいいかも程度の極めてニュートラルな立場。
 
【続報】消えた「事実無根」(7月7日)
 
posted by らくだ at 18:59 | Comment(6) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2009年07月01日

共倒れ

 6月16日の「2度目の破産」の続報。札幌のワンディ・スパと関係の深かった静岡県の建設会社・桐山も18億円余りの負債を抱えて倒産、民事再生法の適用を申請していた(大型倒産速報)。

 こうなることは1年以上前からなんとなく予想がついていた(参照記事)。ワンディ・スパが経営危機に陥って北海道三笠市と大阪府泉佐野市で建設中のプロジェクトから撤退した際、三笠市のプロジェクトを引き継いだのが施工会社だった桐山だった。ワンデイ・スパ三笠店になるはずだった温浴施設は「三笠温泉太古の湯」という名前で昨年6月にオープンした(昨日の段階では営業中で当面営業を継続するとのこと)。

 桐山にしてみれば「去るも地獄残るも地獄」でババを引くしかなかったってところだろうか。3億5000万円余りのお金をつぎ込んで助成した三笠市の方が「ババ抜き感」が強いかも。しかし、いまどき「温泉でまちおこし」なんてことを考えるのは10年ほど感覚が狂っているのだから当然の結果とも思える。

 太古の湯はワンディ・スパの当初の計画から入場者数の見通しを下方修正した結果入浴料を高めに設定せざるを得ず、大人1575円になった。要するに入浴料は需要じゃなくてコストを基にして決められた。札幌の中心部でもない限り1500円超は高すぎる。素人が見たってこんな水準じゃ客は入らないだろうって自信を持って断言できる。

 しかし、温浴業界ではこんなのは日常茶飯事だ。これまで「施設を作れば客が来る」売り手市場が続いていたため、消費者視点で物を考えられない人があまりにも多い。3年あまり業界を覗いて感じたのは、目が$マーク(日本だから¥マークか?)の強欲な人たちが、カネと土地を持っている人たちを口車に乗せて高級感のある施設をあちこちに造っているってことだった。

 高級な施設を造れば、当然ながら投資回収のため高い入浴料を設定しなくてはならない。消費者からみれば常識外れとしか思えない入浴料でオープンして数カ月で料金引き下げるところは多いし、開業後数カ月から1年で閉店したところだって何軒もある。

 そりゃね、業界にしてみれば高級施設を造れば儲かるんだろう。しかし、中には何も知らない人をたぶらかして借金させて豪華な施設を造り、ふたを開けてみれば高い入浴料が嫌われて閑古鳥。経営が行き詰まると金融機関が手のひらを返したように貸しはがしに動いたなんていうのもあった。

 ケチな一消費者としては、首都圏の温浴施設で最高1000−1200円、東京中心部なら1500円くらいまでが妥当水準。地方都市とか郊外だったら700−800円くらいがいいところなんじゃないだろうか。いくら高級感でアピールしても、たかがお風呂に1500円じゃリピーターにはなれない。

 温浴業界ってどうして現実的な感覚の人がいないんだろう? 不思議でしょうがないし、消費者がバカにされているようにも感じる。
posted by らくだ at 23:27 | Comment(2) | TrackBack(0) | 温泉・温浴 | 更新情報をチェックする