喪中のせいか正月気分が盛り上がらないと書いたが、どうも喪中は関係ないみたいだ。テレビをつけると仕事と家を失った労働者の話ばかりやっている。「みぞうゆ」の大不況だからしょうがない、といってしまえばそれまでなんだけどね(ちなみに「みぞうゆ」で変換すると「未曾有湯」と出てくる)。
原油相場の急反落や円相場の急伸でラクになった人もいるはず。夏ごろに一斉休漁した人たちは一息ついているだろうし、輸入産業だって年度初めの想定ベースからみれば円高差益が随分出ているだろう。
私に馴染みのある?日帰り温泉業界だって、燃料が下落に転じてガソリンも安くなっているのだから夏場に比べたらラクになっているはずだ。さらに、不況で遠出を諦めて近場の日帰り温泉にするなんていう人が増えているかもしれない。せめて正月くらい、そういう明るい話があってもよかったのに。
でも、「儲かってます」なんていう景気のいい人はもちろん、「一息つけました」とか「ラクになりました」なんていう人はテレビには出てこない。所持金が1000円とか何百円でネットカフェにもいけないとか、そんな人ばかり。これじゃ世の中がますます暗くなっていく一方だ。
厳しい環境にある人から目を背けろというつもりはない。ただ、あまりにも判で押したように画一的すぎるんじゃ? 原油価格の下落がちゃんと価格に転嫁されているかとか、そんなところにも目を向けてもらいたいもんだ。