2008年10月31日

ばらまきと増税

 追加経済対策のおかげで、全国民にお小遣い?が出ることになった。1人1万2000円〜1万5000円程度とか言われている。現金か商品券でもらえるらしい。一部報道では銀行振り込みなんていうのも見たけれど、銀行振り込みだと私の場合はそのまま預金になりそうだ。

 現金か商品券でもらっても、結局のところ日常生活の必需品を買って終わりそうだ。たかだか1万円ちょっとで、このご時勢に「よ〜し、パ〜ッと使っちゃお!」なんて気になれない。しかも来年3月末までにとかいう気の長い話で、そのころに景気がどうなっているかなんて分からない。

 それでも選挙前に消費税増税の話を出してくるなんて予想だにしていなかったから、ばらまきのニュースよりもずっと意外性があった。金融危機を言い訳に選挙を来年に先送りして、ちょうど「ばらまき効果」で選挙をどうにか戦い、選挙のあとで消費税増税が一気に現実味を帯びてくるのかと思っていた。そういう意味では初めて麻生さんを見直したかも。
posted by らくだ at 22:25 | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2008年10月24日

円独歩高

 円独歩高にしびれた。パソコンのデスクトップに主要通貨の対円クロスレートをリアルタイムで表示するようにしているので、ついつい目がいってしまう。

 主要通貨の下げ足があまりにも速く、目をパチパチしているうちに数十銭から1円以上動く相場展開。血が騒いだ。といってもディーリングをやっているわけではなく、ただ見ているだけだ。傍観者だから興奮していられるんだろう。

 英ポンドが150円割れって前回いつ見たかな? オージーが60円を割って56円とか57円てのも記憶にない。できることならば、今すぐあちこち海外を旅して回りたいよ。

 今回の荒れ相場について、テレビや新聞は最もらしい理由をつけたがる。説明しない訳にはいかないんだし。でも、どれもこれも結局のところは後付けでしかない。この相場でたんまり儲けている連中がいるに違いないって思い当たってみんなが冷静さを取り戻せば、少しは落ち着くような気もするんだけど。おっと、「血が騒いだ」なんていう私がそんなことを書いても、ちっとも説得力ないや。
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2008年10月22日

私は「わたし」

 文化審議会の漢字小委員会が「私」という漢字を「わたし」と読んでもいいと了承したという(10月21日の産経ニュース)。そんなことをいわれても、小学生の頃から「私」と書いて「わたし」って読んでいた。小学、中学、高校と何も言われなかったし、職場でも「私」と書いて「わたし」と読む暗黙の了解があった。細かい決まりがようやく実態に追いついた。

 自分にとって「わたし」よりも問題があるのは「こむ」の漢字表記。「込む」じゃなくて「混む」を使うことになるとか。以前の職場で「こみあうは『混み合う』じゃなくて『込み合う』ね!」と教育を受けた身には「込む」が染み込んでいる。学生時代に「混む」と書いていたのを社会人になって「込む」と直した。

 ネット上で書く文章にも「込む」を使っている。一般的には「混む」を使う人が多いに違いない。わざわざ「ホームページのここの字が間違っていますよ」とメールで指摘してきた人すらいる。これは実態に自分が遅れていたってことだ。

 今後は「混む」が優先されるという。紙に書いたものは直せないにしても、ネット上に公開していて修正可能なものは直したほうがいいんだろうな、やっぱり。優先度なんてつけないで「どちらでも可」と曖昧にしてくれると修正しないですむからありがたい。
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2008年10月20日

オリガミ銀行とスモウ銀行!?

 日本通の外国人の間で?日本の金融危機に関するこんなメールが回っている。立て続けに数通送られてきた。何バージョンかあるのだが、私が一番気に入ったのは以下の内容。
Uncertainty has now hit Japan. In the last seven days, Origami bank has folded, Sumo Bank has gone belly up and Bonsai Bank has announced plans to cut some of its branches. Yesterday, it was also announced that Karaoke Bank will go up for sale and will likely go for a song, while shares in Kamikaze Bank were suspended today after they nose-dived. While Samurai Bank is soldiering on after sharp cutbacks, 500 staff at Karate Bank got the chop and analysts report that there is something fishy going on at Sushi Bank, where it is feared that staff may get a raw deal.
 簡単に説明すると、日本にも金融危機が広がって銀行がバタバタつぶれているって話だ。出てくる銀行名がすごい。オリガミ銀行、スモウ銀行、ボンサイ銀行、カラオケ銀行、カミカゼ銀行、サムライ銀行、カラテ銀行、スシ銀行だ。

 言葉遊びという点ではとてもよく書けている。例えばボンサイ銀行はいくつかの「支店(英語でブランチ=小枝の意味もある)を切り捨てる」と発表、カミカゼ銀行は株価が「急降下」して株式の取引が中止といった具合に、それぞれの銀行名にふさわしい表現が出てくる。これを書いた人はセンスあるなぁ。

 ちょっと不安もある。日本のことをほとんど何も知らない人が読んだら「日本はそんなに銀行がバタバタつぶれているのか」って信じちゃうんじゃないの? そういう意味では最後に一ひねりが欲しかったな。
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2008年10月18日

白川郷

 世界遺産の白川郷に行ってきた。予想を大きく上回る人気ぶりだった。改めて「世界遺産」のパワーを感じた。

バス車内

 上の写真は高山から白川郷へのバス車内。1時間に1本あるのにすごい混雑ぶりで、補助席を全部使って最大定員45人のところ43人乗っていた。つまり補助席が2つ余っていただけ。乗客のうち4分の1程度は見ただけで外国からの観光客と分かる人たち。中国や韓国からの人たちもいるだろうから外国人比率はもっと高いだろう。

 東海北陸自動車道の全通で所要時間はわずか50分。しかし運賃は2400円と結構高い。高山から富山への高速バスは2時半半弱かかるのに2000円だ。しかも、富山行きは乗客が1人も乗っていないまま高山を出て行くのもある。

 白川郷へ向かうのはバスだけじゃなくて車も多い。白川ICから駐車場までの2キロ程度の道のりに先日の連休中日には2時間!かかったそうだ。まだ紅葉も本番とはいえないのに。

白川郷1

白川郷2

 白川郷に到着し、数々のポスターなどでお馴染みの眺めが見られる展望台へ早速向かう。軟弱にも歩かずにシャトルバスに乗った。こちらも満員で座れない人がいるほど。

 展望台にはカメラをぶら下げた人が2人いて「デジカメや携帯のシャッター押します」と声をかけては自分のカメラでも「テストです」と撮影、あとで記念写真を売りつけようとしている。

 この人たちのカメラにはフラッシュのあたりから角というか尻尾のようなアンテナが出ていて無線で建物内にデータを送信。40秒でプリントされて出てくる。昔の観光地の写真に比べればすごいスピードアップだ。

 なぜか我が家の写真は2枚撮られていた。1000円というので2枚で1000円かと思ったら1枚1000円だという。ずいぶん強気の商売だ。我が家はもちろん買わなかった(買っている人たちも多かった)。

 実際に合掌造りの家の内部を見学することもできる。一軒だけ見学させてもらった。5階建てのうち4階部分まで公開されている。しかも住民が住んでいて生活部分を除いて歩き回ってもいいという。見学料300円。次から次に見学客がやってきていた。

 古きよき日本の原風景が残っているといえばその通りとはいえ、合掌造りの家々の美しさよりも人の多さが印象に残ったというのが正直なところ。これじゃ世界遺産への登録をめぐって観光地や自治体が大騒ぎするのも無理はないなぁと思った次第。
posted by らくだ at 22:57 | TrackBack(0) | 旅日記ほか旅関連 | 更新情報をチェックする

2008年10月11日

同情の対象

 この1週間、世界の株式市場の大暴落には興奮した。こんなの一生に何回も見られるもんじゃない。私は株式投資なんて一切やっていない傍観者だから無責任なことが書けるのだが、久しぶりに市場の動きを見て血が騒いだ。

 純粋に市場の動きだけでこんなに興奮したのはアジア通貨危機以来かな。バイイング・クライマックスという言葉よりもセリング・クライマックスを使う機会が多いように、上げ相場よりも下げ相場のほうが興奮するしインパクトも大きい。ファンダメンタルズでもテクニカルでも説明できない相場に清々しささえ感じる。

 ある人に今回の株安について「○○みたいな下げ方」という表現だったら何を入れるかと尋ねられ、頭に思い浮かんだのがベネズエラにあるエンジェル・フォールズだ。実際にエンジェル・フォールズを見たことはないとはいえ、落差世界一で地面に落ちてくるまでに霧散してしまって滝つぼがないと聞いている。

 機関・個人投資家には今回の下げ相場で痛手を被った人がたくさんいるだろう。「興奮した」とか「血が騒いだ」なんて書くと「無神経だ」と怒る人がいるかもしれない。でも、私は「株価なんて上がることもあれば下がることもある」と思っているし、投資家の皆さんだってそれを承知で投資しているのだろうから、一切同情するつもりはない。

 ただ、大和生命の保険契約者はちょっと気の毒かもしれない。ニュースを見ていると、「大和生命は他の保険会社と違ってハイリスク・ハイリターンの投資をしていました。他の保険会社は大丈夫です」というような報道をしている。

 しかし保険会社っていうのは保障を売る商売。ハイリスク・ハイリターンの投資は規制されるべきだった。契約者もハイリスクを承知で契約していたのならしょうがないけれど、そんな説明はなくて普通の保険会社だと思って契約した人がいて、受け取る金額が目減りするのなら同情する。

 同情ということでいえば、自殺したロス事件の三浦和義氏にもある意味で同情を感じる。前にも書いた通り、彼は日本の司法制度において無罪を勝ち取った人間であり、邦人保護の観点から言えば日本政府は少なくとも表向きは「彼を日本に返せ」とアメリカに主張するべきだった。

 彼が事件に関わっていた可能性はかなりあると私だって思っているけれど、日本政府の対応に関する限り私は三浦氏に同情する。海外で私に何かあったとしても国は何もしてくれないんだろうな、ということだけはよく分かった。
posted by らくだ at 22:17 | TrackBack(0) | 話題 | 更新情報をチェックする

2008年10月04日

栃木のレモン牛乳

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 私のようなオバサン世代は栃木名物といえば干ぴょうくらいしか思い浮かばないのだが、少し前に栃木県限定で「レモン牛乳」なる飲料を売っていると聞いて密かに興味を持っていた。久しぶりに栃木県の湯めぐりをする機会があったのでコンビニで買ってみた。

 製品名は「関東・栃木レモン」。レモンは大きな太字、関東は大きめの字、栃木は目立たない小さな字で書いてある。通称の“レモン牛乳”を名乗れないのは乳飲料だから。底のほうに「商品名の関東・栃木は製造社名です」とわざわざ説明があるのに、脇をみると「製造者名:栃木乳業株式会社」となっているのが不思議だ。製品名は「栃木レモン」じゃだめなんだろうか?

 栃木県のどこのコンビニでも置いているわけじゃなく、1軒目のセブン−イレブンにはなかった。西那須野駅前のセブン−イレブンで見つけた。200ミリリットルの紙パックで83円。

 で、お味の方はというと、ひとことでいえばイマイチ。レモンらしさのかけらも感じられなかった。もともと「無果汁」という表記があるとはいえ、何らかのレモンらしい風味付けがあるのかと思っていた。実際にはただの甘い牛乳、じゃなかった乳飲料といったところ(牛乳よりも薄い)。私のレモン牛乳体験はこれが最初で最後になりそうだ。
posted by らくだ at 23:45 | TrackBack(1) | 旅日記ほか旅関連 | 更新情報をチェックする

2008年10月01日

第2誕生日&米金融危機

■第2誕生日
 きょうは私のネット上での誕生日だ。「らくだ」を名乗って自分の居場所を作ってからきょうで6年。いろいろあったけれど、やっと小学生レベルになれたのかな。

 この1年も何人かの素晴らしい人たちと知り合いになることができた。多分ネットで活動していなかったら永遠に存在を知らなかったであろう人たちばかり。メールをもらって知り合った人もいれば、ウェブ上で公開された文章を読んでこちらからメールを送った人もいる。

 掲示板とかブログだけじゃなくmixi、twitter(ともに数日でやめた)と試した結果、結局はメールに回帰している。もともと私が広く浅くのつきあいをするよりも、一対一でじっくり話をするのが好きなタチだからかもしれない。もちろん即レスを求めることも求められることもない。良い距離感を保ってポツポツと五月雨的にメールを交換するのが自分にはちょうどいい。

 もちろん、ネットで活動していると不要なトラブルに巻き込まれることおある。この1年間「損害賠償しろ」だのと訳の分からないメールもたくさん来た。私の対策は単純明快。「ネガティブパワーを回りに及ぼす人からはできるだけ遠ざかる」。

 そういえば、ブログのコメント欄を閉じてからしばらくたつ。コメントがないブログって味気なくてつまらないといえばつまらないけれど、管理はすごくラクだ。試験的にコメント欄を閉じたところ、再開のタイミングがつかめなくなっちゃった。

■米金融危機(その2)
 直前のエントリーで「アメリカが公的資金投入といっても、さすがにもう驚かない」と書いた翌朝、米下院で金融安定化法案が否決されたと知ってたまげた。共和・民主指導部の根回しで合意するものと思っていた。

 ここにきて久しぶりにbail outとかmoral hazardとかいう言葉を聞き、アメリカの金融界はいつの間にか日本の10年遅れで走っていたのか…という気になっていたのだが、やはり日米は全然違った。

 日本で公的資金導入が本会議で否決、しかも自民党から多数の造反議員が出るなんて、たとえ自民党がぶっ壊れてもあり得ない。ある意味ですごく羨ましく思えた。

 要するにアメリカではウォール街でbail me out のプラカードを持って抗議活動をしていた人みたいに、声を出せば届く(こともある)ってことだ。決定権を持つ議員たちが政府と大企業ではなく一般市民の方に向いているってのがすごく新鮮に思え、「あぁ、こういうのが議会制民主主義っていうのか」と単純に感心した(その気持ちはアメリカが選挙を控えているという事情を踏まえても変わらない)。

 翻って日本は自分が何か言っても何も変わんないよな〜という諦めみたいなものが充満していて、せいぜい個人のブログにグダグダと不満を書く程度。何か声を上げる少数の人は「プロ市民」と言われてキワモノ扱いだ。それに不良債権問題が一番深刻だった時期に議員のセンセたちは「今、金融機関をつぶしたら日本がそれこそ大変なことになりますよ」とか深刻な顔をしてみせて、一般市民よりも大企業をあからさまに優先していた。

 10年も前のことなのに、足元のアメリカの危機とその対応をみて、今になってモヤモヤした気分がわき上がっている。
posted by らくだ at 23:43 | TrackBack(0) | 話題 | 更新情報をチェックする