北朝鮮が再調査に着手するのを条件に経済制裁を一部解除すると聞いて、ありゃりゃ、こりゃ完全に北朝鮮にイニシアチブを握らちゃったと思った。前例から想像すると「再調査しましたが新事実は何も出てきませんでした」という回答が寄せられる可能性はかなりの確率でありそう。
その際に「こっちは合意に基づいてちゃんと再調査をした」と主張されちゃったら、再び経済制裁を強化するにしてもちゃんと根拠を示さなくちゃならない。新事実が何も出てこないまま経済制裁の一部解除を続けるなんてことになるとしたら腹立たしい。どうせなら「拉致被害者が1人帰国するごとにマンギョンボン号を1往復させてあげる」みたいな条件にすればいいのに。
こんなことをボンヤリと考えているうちに、ニュースは再びスポーツコーナーになってほぼオリンピック一色だ。公共放送がこんなに大衆迎合的でいいのかね。かねてから民放も含めて騒ぎすぎだと思っているが、さらに悪化していく一方だ。
夜7時のニュースは「オリンピック中継の後」ということでまったく存在しなかった。やっていたのは柔道だ。そういえば「ママでも金」がかなわなかった土曜日も7時のニュースの時間帯は柔道中継をやっていたっけ。
それほど注意して見ていた訳じゃないのに、あることに気付いた。私が柔道やレスリング観戦の面白さに気付いたのは小学生時代のオリンピック中継を通じてだった。柔道では「イッポン」や「マテ」などの日本語が使われているのが新鮮だったし、何よりも見ていてスカッとしたというか爽快感があった。
それが今になってみると柔道はどことなくチマチマしたスポーツになっている。子供のときに感じた面白さ、魅力をまったく感じない。これはルールが変わったなどのテクニカルな理由によるものなのか、私が年をとったという理由によるものなのか、その両方なのか分からない。
もともとスポーツ観戦は好きなのに、オリンピックはますます嫌いというか敬遠するようになっている私だ。そのせいかもしれない。オリンピックなんて早く終わればいいのに、と思ったのは今回が初めてだ。