2008年02月10日

日米入院比較

 ミネアポリスの友人から久しぶりに電話があった。たまにメールを交換しているものの、声を聞くのは7、8年ぶりだ。アナログ女の彼女のことスカイプなんて知らないという。固定電話なのについつい長電話になってしまった。

 話しているうちに彼女も昨年、私と同様の手術をしていたことを知った。「偶然だね〜」と盛り上がったものの、同じだったのは同じような症状で手術をしたってことだけ。日米の入院事情に大きな違いがあった。

 まったく同じ開腹手術をしたという彼女が「病院にいたのは一晩だけ」ってケロリと言うのを聞いて耳を疑った。私だってアメリカに3年近くも住んでいたのだから、それなりに事情は分かっているつもりだったのに、それでも驚いた。

 彼女は朝方車を運転して病院に行き、昼ごろ手術をして夕方には歩く訓練、翌日の昼には退院して自ら車を運転して帰宅したってんだから、一瞬ことばを失った。会社は6週間休んだというけれど、家ではほぼ普通に生活していて、帰ってきた日から普通にお風呂に入っていたばかりか、リハビリとしてプール通いを勧められたそうだ。

 「え〜っ、こっちなんて手術前日に入院して、結局1週間入院したよ。退院後もしばらくはシャワーだけって言われて、本当なら術後1カ月検診でお風呂解禁になるらしいんだけど、先生のいうことを自分なりに解釈して退院後1週間でお風呂に入ったんだ。いろんな人に回復が早いって驚かれたんだけど…」と自分のことを説明したら、「日本人ていつも忙しそうにしているって言われているのに、入院はのんびりなんだね〜」と向こうも驚いていた。

 年齢とか体型・体力からみて彼女と私にそれほどの違いがあるとは思えない。むしろ彼女からはいつも「フルマラソン走るなんてスゴイね〜」と感心されていたくらいだ。

 郷に入れば郷に従え。私もアメリカで暮らしていたら1泊2日入院で退院して、それが当たり前だと思っていたんだろうな。そう考えてみると自分の置かれている環境に慣れきっているのが恐ろしくなってきた。

 ちなみに1泊2日の入院費用は手術代別で1万ドルくらいっていうから100万円以上。私なんて手術代を入れてももっとずっと安かった。彼女はもちろん保険でカバーするのだが、国民皆保険制度のないアメリカでは、必要な時に手術を受けられない人も多そうだ(いちおうメディケア・メディケイドといった社会的弱者向けの保険制度はある)。 
posted by らくだ at 16:27 | Comment(2) | TrackBack(1) | 日記 | 更新情報をチェックする
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