2007年09月28日

ロンドン発のビルマ情報ブログ

 予定よりもかなり早く、従来使っていたXP機が修理から戻ってきた。予備に買ったVista機は使い勝手が悪くて手をやいていたから、「これからもうずっと一緒だよ揺れるハート」なんてベタな恋愛ドラマの台詞みたいな言葉をかけ、XP機のハードディスクをなでたりさすったりした。

 Vistaを使っていた一週間弱、従来よりも改善された点というのがまったく実感できなかった。私が必要としていない機能ばかりが強化されたような気がする。そのうちVistaに乗り換えなくてはならないと思うと気が重い。

 パソコンを使いあぐねてモタモタしているうち、ビルマ(ミャンマー)が大変なことになってしまった。3年前の旅行でも市民の不満は感じていた。あちこちで政府へのに反発を聞いたし、私に近づいてきてアウン・サン・スーチー女史の写真を見せてくれた人もいた。こっちが『そんなことをして、見つかったら大変なんじゃないの?』って心配してしまったくらいだ。

 何人もの人にメールアドレスを教えたものの、メールは結局1通も来なかった。エアメールで手紙を交換した際に「メールを送った」と書いてあったから、政府が遮断しているに違いない(現地で旅行会社を営んでいる日本人からのメールはもちろん問題なく届いた)。

 それでも、どうにかしてメールを国外に送っている人はいる。ロンドンに住むビルマ人コーさんには何人ものビルマ人からリアルタイムで情報が寄せられて、コーさんのブログ「ko htike's prosaic collectin」に掲載されている。

 日本人ジャーナリスト長井さんについては「日本の長井健司さんは世界中の人たちに(ビルマ軍の)銃撃を伝える取材活動中に自らの命を犠牲にした。ビルマの人々に代わってその勇気を称える」と書かれている。

 在住シンガポール人もひどい目に遭っている(原文はこのページの下部=ケガの写真つき)。要約するとこんな感じ。9月27日の午後4時から4時半ごろ、職場に向かおうとしたところ警官が道を封鎖していたので奥さんとともに車を止めて降りた。そこへ治安部隊と軍のトラックがやってきていきなり一般市民に発砲した。彼は2回撃たれて両足をケガしたうえ、ほかの人たちと一緒に排水溝に蹴り込まれ、警官たち(の顔?)を見たら殺すと脅されたという。

 このシンガポール人の話からいっても、長井さんが殺された前後の動画を見ても、長井さんが流れ玉に当たって死んだなんてとても思えない。あれは取材活動をしていると分かった上で狙い撃ちした殺人だ。こんな行為が許されていいはずなく、日本政府は強く抗議するべきだ。

 3年前「ビルマが民主化されたらまた来るね」と約束した人たちの顔が思い浮かぶ。長井さんの死を無駄にしないためにも、今度こそビルマに自由を! 
posted by らくだ at 23:28 | Comment(2) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする