これだけだと何のことだかよく分からず、記事を読み進める。「危険な場合は歩道上に自転車通行部分を指定したり、車道に自転車専用通行帯を設置するなどの対策を進める」という文章を読んで、なんとなくニュースの内容が分かった(朝日新聞の記事のほうが分かりやすかった)。
確かに現状は車、自転車、歩行者がうまく共存しているとは全然思えない。歩道に「自転車通行可」の標識がないからと車道の端っこを走っていたら、バスから激しくクラクションを鳴らされた上に、おまわりさんに「あんた、歩道を走って!」と怒られたこともあった。かといって、すれ違うのも難しいような狭い歩道を自転車で走るのはためらわれる。
記事に出ているような対策がちゃんと講じられれば、歩行者にも自転車乗りにも歓迎されそうではある。でも、コトはそんなに簡単にいきそうにない。
広めの歩道で自転車と歩行者の通行部分が既に分割されているところを何カ所か知っている。うまく機能しているのは1カ所だけで、自転車も歩行者も少ない。繁華街の中心部だと、自転車の通行部分は放置自転車やバイク、ちょっと乗り上げて駐車している車が自転車通行部分をふさいでいて、結局は普通の歩道と変わらない。
車道の一部を自転車専用通行帯にする、ってのも近所に実際あるのだが、結局は自転車乗りよりも路肩駐車をする人が便利になっているだけで、脇をすり抜けるときにドアを開けられないかヒヤヒヤしながら走っているのが現状だ。駐車違反を厳しく取り締まっている地域では効果があるのかもしれない。
町中の自転車については、ヨーロッパの多くの都市がうらやましい。ちゃんと歩道、車道、自転車って分かれていて、逆走する人もなく、皆かなりのスピードですいすい滑らかに走っている。日本の都市部であんなふうにうまく共存出来ないのは人口密度のせい?