2006年12月17日

米TIME誌「今年の人」は「あなた」

 米タイム誌が選ぶ毎年恒例の「パーソン・オブ・ザ・イヤー(今年の人」が一般的な「You(あなた)」になったそうだ。6月にフォーチュン系の「ビジネス2.0」誌がビジネス界の重要人物50人の1位にやはり「あなた」を選んでいる(→6月22日付の記事「ビジネス界の重要人物ランキング」を参照)が、TIMEはもっと保守的な選択をすると思っていたから、すごく意外だった。

 違う見方をすると、今年は目だった人がいなかったということなのかもしれない。そうねえ、これって人は思い浮かばない。タイム誌が選んだ次点はイランのアフマディネジャド大統領だった。各社が伝える「あなた」が選ばれた理由は以下の通り。
■読売新聞
動画投稿サイト「ユーチューブ」や個人の書き込みで蓄積されるオンライン百科事典「ウィキペディア」などを通じて、これまでにない規模の共同体が構築されていると指摘。世界中の「あなた」がメディアの支配権を握り、新たなデジタル民主主義を作っていると評価した。

■共同通信
 同誌は、世界中から毎日おびただしい数の動画が投稿されるサイト「ユーチューブ」や、誰もが書き込めるネット上の百科事典「ウィキペディア」が社会に与える影響力の大きさを強調、市民1人1人が「デジタル民主主義」の一員だと指摘した。

■ロイター(日本語版)
 選考の理由について、同誌のレブ・グロスマン氏は「グローバルなメディアの手綱を握り、新しいデジタル民主主義を支え、無報酬でプロ顔負けの仕事をしている」と説明した。

■BBC(らくだ超訳)
 (あなたという)選択はある一個人を指すというよりも集合的な意味合いで、ブログやビデオ、ソーシャルネットワークスを通じてメディア内の権力のバランスが変わりつつあることを反映している。
 たぶん、読売と共同はタイム誌の同じ部分を使っていると思う。個人的にはロイターとBBCのほうが「ウンウン」とうなずける内容だった。

 私のネット上の活動にとっても、去年の秋から今年にかけては転機だった。自分の新サイトがCGM(消費者創造型メディアもしくは消費者発信型メディア)と称されることはあとで知った。自分でニュースサイトをやりながら『なるほどWeb2.0とか集合知というのはこういうことなのか』と実感でき、毎日のように新しい発見をしているうちに1年がすぎていく。来年もワクワクしながら新しい発見ができるだろうか。
posted by らくだ at 22:29 | Comment(2) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする