ウィニーといえば、ウイルスに感染したパソコンから対外秘のはずのファイルが流出したことで知られている。それ自体は開発者とは何の関係もないはずだが、一般の人は「ウィニー」と聞いたら「極悪」イメージを抱くのではないかって気がする。だから何も知らないなりに被告にはちょっと同情を覚える私だ。
そのせいか、日経新聞夕刊の1面に載っていた次の部分にはちょっと引っかかった。
氷室裁判長は、同被告が「情報はただで当たり前」とインターネット掲示板に書き込みしていたことや、ウィニー上でやりとりされるファイルの9割近くが著作権者の許可を受けていないものと指摘。ウィニーが「著作権方違反を容易にならしめた」と認定した。最初の部分を読んで、『建前はその通りだけど、実際には情報ってタダじゃん』て思ったからだ。厳密にいえばパソコン購入やネット接続にもちろんお金はかかっている。でも、情報に対価を支払わなくても入手することができるようになり、それがいつの間にか当たり前になっている。「情報はタダで当たり前」って掲示板に書き込みしたらいけないのだろうか? 言葉尻をとらえて揚げ足を取らせてもらえれば、裁判長の認識は古臭く感じた。