2006年12月11日

ピノチェト死去

 チリのピノチェト元大統領が現地時間の10日死んだ。やっと死んだかっていうのが正直な感想。享年91歳。悪党ほど長生きするって典型例かもしれない。10日は世界人権の日だそうで、3000人余りの市民を殺したとされる独裁者の命日としてはなんとも皮肉な話。

 アジェンデとピノチェトは研究課題のひとつだったから、それなりに感慨はある。ピノチェトが退いてチリに17年ぶりの民主制が復活した1990年3月、私はチリのサンチャゴにいた。町中の看板などに「Adios Pinochet」と落書きがしてあったのを思い出した。あの時はお祭り気分で「自由万歳」って騒ぐ市民に装甲車が催涙ガスを撒き、私も頭から浴びちゃった。息が止まるかと思った。

 ニュースをみると、きょうのサンチャゴもピノチェト支持派と反ピノチェト派が衝突して催涙ガスや水が撒かれたそうで(BBC)、写真をみてすごく懐かしくなってしまった。
  
posted by らくだ at 23:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする