「階段がなければいくらでも歩ける」と言われても、大きな交差点を渡る際に地下道を通らなくちゃならないことも多かった。地下鉄の駅なら1カ所はエレベーターがあるものの、こっちが慣れていないせいで、どこの出入口を使えばラクできるか分からない(韓国の方がバリアフリー化が遅れているように感じたけど、ただ単に慣れていないせいかもしれない)。
事前の情報収集も不十分だったと反省した。ヨイドにある63ビルの60階の展望台から市内を見おろそうと案内したら改装中で上れず、義父の希望で行った鉄道博物館は変則的な振り替え休日で7日はお休み。最終日のきょう(8日)、午後の飛行機に乗る前に片道1時間余りかけて出直すことになった。
私は一緒に行くつもりでいたんだけど、夫が「明日も鉄道博物館に行ってもしょうがないんじゃない? 温泉でも行って来れば?」と言い出した。確かに私は自分が乗る(乗った)列車には多少の興味はあるものの、列車が置いてあるだけの博物館なんて興味はない。「親子3人水入らずの方がいいの? いや〜温泉に行くつもりなんてなかったから、仕度も予習も全然してないよ〜」と言いながら、自然と声が弾んでいるのが自分でも分かった(夫にも指摘された)。
で、きょうは帰国前に1人でいそいそとソウル市内の温泉に出かけた。韓国の温泉は温泉らしさゼロのスパ銭みたいなところばかりとはいえ、のびのびできた。自分でいうのもなんだけど、束の間の「水を得た魚」状態だった。写真もたくさん撮った。
私は学生時代からずっと1人旅をしてきたし、夫との2人旅になっても日中はそれぞれ別々に自由行動していることがほとんどだ。私は温泉に行くかハイキング・トレッキング、美術館めぐり又は本屋を徘徊していることが多い。今回みたいに4人で四六時中いつも一緒というのは全く経験がなく、予想以上に濃密な時間だった。
結局「良いヨメ」を演じるどころか、3日で婚家からヒマを出されちゃった「至らぬヨメ」というところ。それにもかかわらずウキウキと足取りも軽やかに別行動しているのが私らしい…。
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