2005年12月31日

今年のブログ生活を振り返って

 振り返ってみると、少なくともブログに関しては波乱の1年だった。というのも、4月の末に書いた「席を譲らなかった若者」というエントリーにアクセスが殺到して環境が一変しちゃったからだ。

 あのエントリーがなんでそんなに読まれたのか、いまだに分からない。分かっているのは、自分はこれだけ多くの人に読まれる文章をあとにも先にもほかに書けそうにないってことだ。

 それまでの私は大方のブロガーと同様『アクセスが増えるといいな〜。どうにかして増えないかな〜』と思っていた。大物ブロガーにとっては1日数万のアクセスなんて日常茶飯事だろう。でも、実際に万単位のアクセスが何日も続くというのは私にとっては嬉しさを通り越して脅威だった(そのヘンが私の小物ぶりを物語っているわけよ)。

 「席を譲らなかった若者」とそれ以降のエントリーに大量のトラックバックやコメントをもらって分かったのは、自分の国語力が劣っていることだ。自分が感じたこと、考えたことをできるだけ忠実に文字にしたつもりでも、すべての読者が自分の意図したように受け止めてくれるわけじゃないというのは結構ショックだった。自分の表現力のなさに日々落ち込んでいた。

 たくさんの人に読んでもらうのには慣れていなかったので、突然読者が増えたのは窮屈でもあった。で、更新頻度を落としたり、どうでもいい話を書いたりしてアクセス減に努めた(冗談じゃなくて本気だった)。仕事でもなく好き勝手に書いている文章だから自分が楽しめることが一番大切。来年は本来のグ〜タラな自分らしく、ダラダラともっと自由気ままに書いていこう。

 近所の寺から除夜の鐘の音が聞こえてくる。これを読んでくれているみなさん、よいお年を!
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2005年12月30日

2005年最大ニュースはイラクと津波−BBC調査

 英BBC放送がカナダの調査会社GlobeScanに委託して世界で実施した世論調査によると、2005年の世界のトップニュースにイラク情勢とインド洋大津波(発生は2004年)がトップに並んだ。

 調査は10月から12月にかけて世界27カ国(日本は入っていない)の3万2439人を対象に実施、「将来、歴史学者が2005年を振り返った場合に世界のどの出来事が最も重要とみなされるか」という観点から質問された。トップのイラク情勢と大津波を挙げた人はそれぞれ15%に上った。

 3位は米国を襲ったハリケーンのカトリーナとリタで9%。被災国のアメリカでは15%の人がトップニュースに挙げたのに対し、アフガニスタンとアルゼンチンはそれぞれ18%と、アメリカよりも大きなニュースとして受け止めている(アフガンなんてアメリカの心配しなくていいから自分とこの心配しなよ…って言いたくなった)。

 上位のランキングは以下の通り。
 1位 イラク情勢
 1位 インド洋大津波
 3位 ハリケーン・カトリーナとリタ
 4位 ローマ法王ヨハネパウロ2世死去
 5位 ロンドンの爆弾テロ
 6位 地球温暖化
 6位 鳥インフルエンザ
 8位 パキスタンの地震
 8位 バリ島の爆弾テロ
 当然といえば当然ながら明るいニュースは皆無。自然災害と人災が大部分を占めていて暗い気持ちになった。

【参考】国別の調査結果一覧表(PDFファイル)
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2005年12月29日

年賀状

 毎年この時期に『来年こそは早めに年賀状の準備をしよう』と思うのに、1年近くたつとそんな反省はどこへやら。12月初めに裏側だけは印刷したら安心してしまい、宛名書き(いまだに手書きでやっている)と一言書き足すのをサボっていて、とうとうこんなに遅くなってしまった。

 10数年前は今よりもずっと忙しかったにもかかわらず、前回の戌年は版画の年賀状を送った。板を買ってきて彫刻刀で絵と文字を彫るのが慣わしだった。印刷の味気ない年賀状はつまらないし。今はPCで写真を取り込んでレイアウトするだけなので簡単になったもんだ。
 
 それに年々メール賀状が増えている。最初は自分から送ることはなく、もらったメール賀状に返信する程度だった。ここにきてメールでの付き合いしかない人が大幅に増え、自分から積極的にメール賀状を送ることになった。全体の4分の1ぐらいかな。そのうちメール賀状が過半数になるかなぁ。
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2005年12月28日

退院

 父が6週間の入院の末、めでたく退院した。入院先の病院を紹介してくれた人(医者)によると、「退院後はまともに歩くのも難しく、しばらくはほぼ寝たきりの生活になるはずだから、1人暮らしなんて絶対にムリ」という話だったので脅えていた。

 実際のところどうだったかというと、病院を出た段階でまだ11時だというのに「昼ごはんを食べていこう」と定食屋に入り、いきなり大瓶のビールをゴクリ飲み干した上、とんかつ定食をペロリとたいらげた。

 しかも店中に響き渡るような大声で「飲みすぎなければビールも飲んでいいって言われているから大丈夫だ。きょうは退院祝いだ!」と説明。夫と私はあっけにとられて「パッと見じゃ誰が退院したのか分からないね」とヒソヒソ話をしていた。

 当初は春になるまで我が家で生活してもらうことも考えていたのに、本人は冗談じゃないという。それじゃ、せめて正月明けまでいればと提案したら、それも拒否された。ま、うちにいたら自由にビールが飲めないと思っているんだろうな(実際その通りなのだが)。

 で、実家まで荷物運び人となって同行した。荷物を置いた直後に「あとは俺がやるから、もう帰っていい。買い物も好きな時間に好きに行くから、一緒に来るとか言われるとかえって迷惑」とまで言うので、留守宅の管理をしてくれた近所の人に挨拶だけして帰ってきた。

 本人は次の海外トレッキングのことしか考えていないので、すべてがトレーニングという位置づけなのだ。1週間ほど前に「再来年の正月に南米のパタゴニアかネパールに行く」と入院してから初めて山の話を持ち出したかと思ったら、きょうはそれが「山に行くのは来年の10月あたりになりそうだな」と微妙に前倒しされていて、こっちは苦笑いするしかなかった。
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2005年12月24日

何かの冗談ですか?

 「あられもない姿で男性誌に=ビンラディンの姪の歌手」という見出しに誘われてリンク先のYahooニュースに飛んでしまった人は私以外にもいるだろうか? 開けてびっくりのけぞった。ぜひリンク切れになる前にご覧あれ。

 これは何かの間違いか冗談としか思えない。元のAFPが間違って配信しても転電の段階で時事通信が気づくだろうから、時事がおかしいのだ。証券会社が誤発注するなら通信社は誤配信か?

 これだけじゃつまらないからホンモノの写真もみつけた。BBCのBin Laden niece in glamour shotsという記事にある。写真をパクると著作権侵害になってしまうので、関心のある方はぜひリンク先へ見に行ってください。大元の写真はアメリカのGQ誌に出ているそうだ。
 
posted by らくだ at 23:04 | Comment(3) | TrackBack(2) | 話題 | 更新情報をチェックする

1人ごはんのイブ

 クリスマスイブのきょうはブログの更新をしない人が多いかもしれない。でも、私は全くいつもと変わらない生活。で、天邪鬼ぶりを発揮してこんな時間に更新してみる。

 我が家ではクリスマスの存在感が年々縮小していく。去年はクリスマスディナーがあった(2004年12月24日のエントリー参照)のに、ことしは夫が国内旅行中。帰ってくるのは明日の夜遅くだから、きょうはわびしく1人ご飯だ。高級食品でも買ってこようかな。

 クリスマスプレゼントも変わってきたなぁ。当初は人並みにアクセサリーとか買ってもらっていた。ここ数年はもっぱら実用品ばかり。ことしは何が欲しいのか何回も聞かれているが、まだ決めていない。

 あんまり物欲ないし、これといって欲しいものがない。かといってやはりプレゼントはもらいたい。う〜ん何がいいかなぁとグズグズしていたら、フェリー乗船券でどう?という話になった。年明けに18きっぷとフェリーを利用して九州に行こうかという話になっているのだ。

 夫のリクエストは去年がMP3プレーヤー、今年はなぜか布団だ。しかも今使っている布団の処分(粗大ゴミとして)込み。リクエストを聞いたときは「はいはい、布団ね」と返事したもの、こうして文字にしてみると生活臭がプンプン漂よっていて自分でも少したじろいでいる。
posted by らくだ at 14:37 | Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2005年12月23日

耐震偽造関連3社のサイトを見たら疲れた

 一連の耐震強度偽造問題についてほとんど書いていないのは、あまりにも多くの登場人物がいて、私の単純な頭じゃ理解できないからだ。私の許容範囲はせいぜい3人ぐらいまで。5人を超えてくると諦めちゃう。

 ヒューザーの小嶋社長の証人喚問が1月に実現するそうだけど、そんなに引っ張られたらますます理解が難しくなりそうだ。マスコミ報道から感じた「極悪番付」は以下の通り(綿密に報道をフォローしているわけじゃないから、報道陣の意図を読み取っていないかもしれない)。
横綱 総合経営研究所(内河所長)
大関 木村建設(木村社長、篠塚前東京支店長)
関脇 イーホームズ(藤田社長)
小結 姉歯元建築士
 勝手にこんな番付を作って相撲関係者と相撲ファンに怒られるかも…。平成設計という会社をどこにはめこめばいいのか分からなかった。

 姉歯元建築士については「悪魔に魂を売っちゃった人」という位置づけかな。裏側にいた黒幕企業があぶり出されるにつれ、この人を全面攻撃する報道はなくなったような感じだ。

 自分からちょっと情報を仕入れて勉強するかと上記各社のホームページをのぞいてみた。総合経営研究所のサイトは構造計算書偽造事件について個々の記事などにコメントしているのだが、まぁこれが左右の余白ゼロで読みにくいことこのうえない。あっさり諦める。

 それにしてもトップページの下部にある「経営思想から言えば、フル・ターン・キー サービスの精神でお客様に奉仕したいと願っております」っていうのが私には全く意味不明だった。これ見た限り、ここにコンサルティング頼む気になんてなれない。

 ヒューザーのサイトはトップページから「姉歯建築設計事務所による構造計算書の偽造事件について」となっていて、普通の企業のホームページという感じは皆無。イーホームズの藤田社長に3回質問状をぶつけて全然相手にされていない様子がうかがえる。

 で、そのイーホームズのサイトは一番まともだ。それでも日本ERIをチクッと攻撃したり、アトラス設計の渡辺社長も公文書偽造を提案したと暴露する文章を書いたりしている(難をいえば恐ろしく文章が読みにくい)。アトラスの渡辺氏といえば最初に偽造を見抜いた人とされていて、メディアの扱いは「一連の事件関連では唯一の正義の味方」だと思っていたのだが火の粉が降りかかってきた?

 いろいろな利害関係が絡み合っている様子がうかがえたのは面白いが、結局のところますます混乱して疲れた。
posted by らくだ at 23:47 | Comment(8) | TrackBack(0) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2005年12月21日

今年あったヘンな話(AFP)

 仏AFP通信が伝えた「世界のヘンな話2005年版」、別にどうってことないくだらない話が集まっているのだが、読み出したら最後まで読んじゃった。例のピアノマンの話は覚えていたけど、あとはほとんど知らない話ばかり。いくつか紹介する。

■テルアビブ近くの墓地を管理する機関は、66年前に19歳で死んだイギリス人の墓に観光客が殺到するのをいぶかしく思った。その墓石には「ハリー・ポッター」と名前が刻まれていた。

■トルコの刑務所の隣合った独房にいた男女が壁に穴を開けて密会、子どもまでできてしまった。公共の資産を破壊したとして、男性に4カ月の刑が追加された。

■イスラエルの男性がお金をめぐる夫婦ゲンカの末、自宅の禁固から68万ドル(約8000万円)相当の紙幣を持ち出して庭で燃やしてしまった。

■ヴァージンアトランティック航空はペット用のフリークエントフライヤープログラム「Flying Paws」を立ち上げた。当初のメンバーは犬4匹と猫1匹。(オフィシャルサイトはこちら

 日本のヘンな話も2つ紹介されている。1つは「交通事故で大切な試験に遅れそうになった生徒を警官がパトカーでエスコートし、10分前に到着した」ってやつ。これは去年の話だったような気もするけど、毎年こんな話があるのかもしれない。

 もう1つは「不倫相手の男性の奥さんを殺そうと13万6000ドル(1500万円)で殺し屋を雇った女性が、殺し屋が仕事をしないと警察に相談にいった」という話。
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2005年12月19日

「ディープ・スロート 大統領を葬った男」

ディープ・スロート 大統領を葬った男 私は大学時代のゼミで「大統領の陰謀」を読んでレポートを書いたこともあり、70年代のアメリカの調査報道っていうやつにはいまだに憧れがある。そういう意味では「ディープ・スロート 大統領を葬った男」を読んで後悔した。学生時代に感じたワクワクするような興奮が皆無だった上に調査報道ってやつに幻滅を覚えたからだ。

 私にとって「大統領の陰謀」は2人の若きジャーナリストが些細な事件をきっかけに手がかりを広げ、ニクソン政権の不正を次々に暴いていって最後には大統領を辞任に追い込むといった、手に汗握るノンフィクションだった。この新作を読むと、視点を180度変えて改めてウォーターゲート事件を考えたい気分になった。

 つまり「FBIの生え抜きながらトップに上り詰められなかったナンバー2(マーク・フェルト)が、政権への復讐のために若い記者を利用、スクープを書きたかった記者との利害が一致した」ってこと。あたしも年をとって素直に物事をみられなくなっているのかなぁ。

 優秀な記者は賢くウソをつく嫌なヤツなんだろうか。少なくともウッドワードはそうみたいだ。ワシントン・ポストのコラムニストだったリチャード・コーエンがディープ・スロートはフェルトだってことに感づいて記事を書こうとしたとき、ウッドワードはコーエンに対し、フェルトはディープ・スロートではない、君は間違っていると、平気でウソをついた。

 自分は次々にスクープ記事を書いているのに、他人のスクープはウソをついてボツに追い込む。ウッドワードの正義感なんて大したことなさそうだ。「何も言えない」とか「否定も肯定もできない」で押し通せなかったんだろうか。おまけに、もしコーエンが記事を書いたら自分も大陪審に召喚される可能性があり、証言を拒否したら拘留されるかもしれない、と心配している。

 ディープ・スロートのフェルト自身はかなり認知症が進んでいるってことも、読後感の悪さにつながった。この夏にディープ・スロートの正体が明らかにされたときは、フェルト本人が暴露に同意したような話になっていたけど、本を読む限りではフェルトはすべてを理解しているとはとてても思えない。本人がボケちゃった段階で周りがお膳立てしたってわけ。本人が自覚した上で名乗り出るのでなかったら、墓場まで秘密を持って行ってもらいたかった。 
posted by らくだ at 23:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・芸能など | 更新情報をチェックする

2005年12月18日

NYTが政府の圧力で報道を自己規制

 ブッシュ米大統領が2002年、国家安全保障局(NSA)に対して令状なしで個人の電話を盗聴したりメールをチェックしたりする権限を与えていたことが16日付のニューヨークタイムズで明らかになり、その後大統領本人がそれを認めたことで、アメリカは大騒ぎになっている。私がその事実以上にびっくりしたのは、ニューヨークタイムズが1年前からその事実を知っていながら、政府当局者の要望を聞き入れて報道を見送っていたことだ。

 16日付のニューヨークタイムズ(無料登録していないと開けないかも)は、9段落目が次のようになっている。
The White House asked The New York Times not to publish this article, arguing that it could jeopardize continuing investigations and alert would-be terrorists that they might be under scrutiny. After meeting with senior administration officials to hear their concerns, the newspaper delayed publication for a year to conduct additional reporting. Some information that administration officials argued could be useful to terrorists has been omitted.
 簡単に訳すと、「米政府は、(9・11テロ関連で)進行している捜査を阻害し潜在的なテロリストに警告を与えることにもなるとして、この記事を掲載しないようニューヨーク・タイムズに要請した。当紙は複数の米政府高官と会って彼らの懸念を聞き、追加取材をするために1年間掲載を遅らせた。テロリストにとって有益な情報になりえると当局者が主張した情報は省略した」ってところだ。

「戦時中」ゆえの「自己規制」「自己検閲」ってことだろうか。そんなことは昔からどこの国でもあり、そのたびにメディアは権力に屈したことを反省してきたんじゃなかったのか…。それに令状なしに電話での会話を盗聴したり、メールをチェックするっていうのは憲法違反じゃないんだろうか? 政府の圧力に屈してしてしまったニューヨーク・タイムズには幻滅した。

 米Editor & Publisherによると、ニューヨーク・タイムズが情報を入手したのは、1年前といっても米大統領選の前らしい。もし、これが大統領選の前に明らかになっていれば、そしてハリケーン・カトリーナが今年じゃなくて去年米南部に上陸していたら、なんていっても空しいだけか…。
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2005年12月17日

モナリザは「83%幸せ」

 オランダ・アムステルダム大学の研究者が15日、「謎の微笑」と言われるモナリザの表情の分析結果を発表した(AP通信の元記事)。米イリノイ大学と共同で開発した感情認識ソフトウエアを使い、モナリザの模写を分析したそうだ。

 その結果、モナリザは83%幸せで、9%うんざりしていて、6%怖がっていて、2%怒っている。そして全く驚いていないそうだ。うんざりの9%は原文ではdisgustedとなっているので、この単語を「うんざりしている」と訳すか「むかついている」と訳すかで、印象は随分違いそうだ。

 世界の多くの人がなんでそんなにモナリザに関心を持つのか、正直いって私には分からない。何年か前にルーブルで実物を見たときも「ふ〜ん、これかぁ。予想よりも小さいなぁ」程度の感想しかなかった。絵そのものよりも、それを見ている日本人観光客を観察していた時間のほうが長かった。
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2005年12月16日

回復期の老人はわがままだ

 入院というのは、もちろん本人が一番つらいものだと思うのだが、家族だってそれなりにエネルギーを使う。病院に縁のなかった私は右往左往の毎日だ。父の入院から1カ月余り。ここにきてめきめきと回復して年内に退院できる見通しになったのはめでたいが、それにつれて注文も多くなってきた。

「年賀状の印刷を頼んでおいてくれ」なんていうのは分かる。多いのはおやつの要望だ。「みかんを買ってきてくれ」「今度はバナナだ」「チョコレートが食べたい。アメリカのハーシーのやつ」「キャラメルと飴だ」と、老人とは思えないリクエストが寄せられる。クスリの副作用で糖尿病になる恐れもあると聞いていたのに、「食べ過ぎなければ大丈夫だと言われている!」と断言する。

 それならいいでしょう、と言われるままに運び屋をやっていたのだが、病室内の冷蔵庫の中にお菓子の空き箱、空き袋が入っているのに気がついた。聞くと「部屋のゴミ箱に捨てると、お菓子を食べているのがバレるから隠しておいた」と悪びれる様子もない。担当医が大丈夫と許可してくれたなんてウソなのだ。

 着る物にもうるさい。病室内が結構寒いというからフリースのガウンを持って行き、外出許可がおりたから出かけると聞いてユニクロでエアーテックジャケットを買って行った。言うことはいつも同じ。「ジジイくさいなぁ」。う〜ん、ユニクロでジジイくさかったら、GAP KIDSあたりに行けってことか。こっちはプチギレして「360度どこから見ても(ジジイなんだから)大丈夫! それともあたしのこの赤いダウンと交換する?」と反論を許さない口調でピシリと言って置いてきた。

 そしたら次は電話攻撃だ。「以前利用した旅行会社の電話番号を調べてくれ」。もしやもしや、退院したらまたネパールやパキスタンの山を歩くつもりじゃ…。うちの老人が元気を取り戻しつつあるのはありがたいとはいえ、あたしゃそれに反比例するかのように元気を吸い取られてしぼんでいく感じだ。 
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2005年12月14日

古本とジェイコム株

 読み終わった本をたまにアマゾンで売っている。これまではある程度数がまとまると段ボールに入れてブックオフに売っていたのだが、これだと計り売りに近い感覚だ。自分としては2度と読まない本だって、これを求めている人がどこかに必ずいるにちがいないってこともある。そういう本だけアマゾンに出品するようになった。

 アマゾンだと1冊ずつ発送しなくちゃいけないから、そんなに大量に出品できないのだが、読んでくれる人に届くという安心感がある。年末も近くなったから、2、3冊出品しようかと思ってふと考えた。
 例えば1800円の本を1000円で売ろうと思ったとする。1000円で1冊と入力しなくちゃいけないところ、間違って1円で1000冊なんて登録したらどうなるのだろう。アマゾンの場合、売れたあとでも売り手側から取引をキャンセルできるはずなのだが、自分はそんな手続きをしたことがないので、うまくいかないかもしれない。ヘタすると売買契約が破棄できず、定価の1800円で999冊を買い入れて1円で1000冊売らなくちゃいけなくなったりして…。
 最近のジェイコム株騒動のせいか用心深くなっている。でも安心。アマゾンの出品画面は数量の欄の初期設定が「1」になっているのだ。なかなかお利口さんにできている。安心して出品することにした。
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2005年12月12日

キャッシュレスのナシモトさん

 12日付のワシントンポストに東京特派員が書いた日本の電子マネー事情の記事(無料登録していないとアクセスできないかも)が載っていた。私はクレジットカードさえそれほど使わない現金経済の女なので、この記事が外国の話のように感じられた。

 記事は不動産業に携わるナシモト・トオルさん(36)の話で始まる。彼がピシッと着こなしているピンストライプのスーツのポケットには硬貨なんて入っていない。昼ごはんはスシバーに行って45ドル(5400円!)の代金を電子マネーで払う。「今では財布を持ち歩かないこともしょっちゅうだ」そうだ。

 これが平均的な日本人の姿だとして伝わるのはなんだか抵抗あるなぁ。記事は昼ごはんを何人で食べたかなんて書いていなくて、ただ to settle his $45 lunch tabとかNashimoto had paid for his meal of sea urchin, eel and raw fish and was hustling back to workとかとある。先入観なく読めば1人で昼ごはんを食べたような感じなのだ。職業といい、服装といい、バブル期を彷彿とさせる人だなぁ。

 こんな人、私の周りにはいないのだが、記事によると、一部のスーパーでは全売上げの最大40%が電子マネーによって支払われているという。知らないうちに時代に取り残されちゃったかもしれない。

 電子マネーが日本で普及してきた(というか現金がうとんじられている)理由として挙げられているのは、最低額紙幣の1000円札が8.3ドルに相当するってこと。アメリカでは最少額紙幣は1ドル(120円)だから、「日本では小額の買い物をするのに6種類の硬貨を財布からひきずりださなくちゃならない(のが面倒)」というのだ。アメリカに住んでいたとき、お釣りの1ドル札が財布の中にたまって私はいつも困っていたので、この説明はとても新鮮に感じられた。 
posted by らくだ at 22:35 | Comment(8) | TrackBack(0) | 話題 | 更新情報をチェックする

2005年12月10日

日本の賭け率F組で最悪…

 ドイツW杯の予選リーグ組み合わせが決まった。テレビで見たブラジルの一般市民の反応は「日本などのいる楽なグループに入れてラッキー」といったところだ。まぁ、そうだろうな。

 F組はFIFAのランキングだとブラジル1位、日本は15位で、クロアチアは20位、オーストラリアは49位というから、これだけでみると日本はなんとなく決勝リーグに進めそうな雰囲気なのだが、世界の一般市民?の見方はそんなに甘くないようだ。

 オンライン・ブックメーカーのlandbrokes.comによると、優勝予想の賭け率でみるとF組のうち一番有望なのはブラジル(賭け率11/4)なのは当然として、次がクロアチア(50/1)、オーストラリア(125/1)、日本(150/1)の順だ。要するに日本はF組の中で一番弱いと見られているのね…。ちなみに日本の賭け率は韓国と一緒だ。

 日本時間10日午後6時すぎ現在の賭け率は以下の通り。賭け率はオリジナルの分数表示のままで計算していない。末尾のアルファベットは予選リーグの組み合わせ。
ブラジル 11/4 F
イングランド 6/1 B
アルゼンチン 7/1 C
ドイツ 7/1 A
イタリア 8/1 E
オランダ 10/1 C
フランス 12/1 G
スペイン 12/1 H
ポルトガル 20/1 D
チェコ 33/1 E
スウェーデン 33/1 B
クロアチア 50/1 F
メキシコ 50/1 D
ウクライナ 50/1 H
コートジボアール  66/1 C
セルビア・モンテネグロ 66/1 C
パラグアイ 80/1 B
ポーランド 80/1 A
米国 80/1 E
スイス 100/1 G
オーストラリア 125/1 F
エクアドル 125/1 A
日本 150/1 F
韓国 150/1 G
チュニジア 200/1 H
ガーナ 250/1 E
イラン 250/1 D
コスタリカ 350/1 A
トーゴ 350/1 G
アンゴラ 500/1 D
サウジアラビア 500/1 H
トリニダード・トバゴ 750/1 B
posted by らくだ at 18:24 | Comment(3) | TrackBack(0) | スポーツ | 更新情報をチェックする