2005年09月23日

誰が言い出した「角界のベッカム」?

 琴欧州の快進撃(きょうは負けちゃったけど)は海外でも結構知られているみたいだ。豪アデレードの日刊紙アドバタイザーのサイトで22日付のSumo's Becks adds sex appeal(角界のベッカムがセックスアピールを添えた)という記事が読める。

 書き出しから「デービッド・ベッカムとルックスを比較されるブルガリア生まれの琴欧州は、相撲の世界にセックスアピールをもたらした」ときたもんだ。記事の中のほうで、再び「モデルのような笑顔と胸毛のある琴欧州を、日本のメディアは角界のデービッド・ベッカムだと伝えてきた」とある。

 ふうん、あたしゃ琴欧州が角界のベッカムだなんてこれまで一度だって聞いたことはなく、このニュースで初めて知ったよ。いったいどこのメディアがそんなこと言っているのだろうと興味津々でググッたら、日刊スポーツの「琴欧州は角界のベッカム」欧州でも反響
という記事が見つかった。でも、待てよ、これだって21日付の英紙デーリーテレグラフが「角界のベッカム」「革命的な新しいヒーロー」と伝えているというのをニュースにして取り上げているだけだ。

 じゃあってんで、そのデーリーテレグラフの記事Adoring Japanese hail 'European prince of sumo'を見つけた。あたしって恐ろしくヒマ人だな(きょうはこれで3本目のエントリーだし)。で、この記事は結構ムッとする書き出しなのだ。いわく「1500年もの間、相撲はファンさえもがハンサムには程遠いと認める太ったアジア人に独占されてきた」と始まり、まるで琴欧州という1人のニューヒーローのおかげで相撲のイメージがガラッと変わったかのような論調なのだ。

 フンと鼻を鳴らしながら読み進む。3段落目に「これまで相撲を見なかった人の間にもファンを増やしていることから、角界のベッカムと言われている」と出てくる。結局のところ、誰が「角界のベッカム」と言っているのかは明記されていない。

 こうやって「日本のメディアが『角界のベッカム』としている」とか「海外のメディアが『角界のベッカム』と伝えた」とか堂々巡りをしているうちに、言いだしっぺの分からない「角界のベッカム」は既成事実になるのかもしれない。琴欧州って日本ではまだそこまで騒がれていない気がしていたので、海外での関心の高さがかなり意外だった。
posted by らくだ at 21:35 | Comment(6) | TrackBack(1) | スポーツ | 更新情報をチェックする

サーバダウンのお詫び

 本日(9月23日)昼ごろからサーバが落ちていたようで、このブログに数時間アクセスすることができませんでした。午後4時すぎの段階でどうにか復旧したようです。ご迷惑をおかけしました。

 これとは別に、9月27日(火)午前3時から午前6時もメンテナンスのため、当ブログにアクセスすることができなくなります。これまでの経験からいって、作業時間が長くなる可能性もありそうです。どうぞご了承くださいませ。
posted by らくだ at 16:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ、訂正など | 更新情報をチェックする

フリスト米上院議員にインサイダー取引疑惑

 2008年の大統領選に名乗りを上げると見られているフリスト米上院議員(共和党上院院内総務)に株式のインサイダー取引疑惑が浮上している。

 問題になっているのは病院経営HCA社の株式売却。Congressional Quarterlyとのインタビューで19日に明らかになった。HCAはフリスト議員の父親が設立、兄弟(兄か弟か不明)が名誉会長で3.7%の株式を保有(3月末現在)する大口株主でもある。取引の経緯は次の通り。
(1)フリスト議員が6月13日、自分と妻、子供が保有するHCA株をすべて売却するよう資産管理受託者に命じた。
(2)HCAの株価は6月22日に58.22ドルの高値をつける。
(3)7月1日までにフリスト議員の持分はすべて売却。
(4)7月8日までに妻と子供の持分もすべて売却。
(5)HCAは7月13日の寄り付き前、第2四半期の業績はアナリストの予想を下回ると発表。株価終値は9%下落して50.05ドルに。
(6)9月22日のHCA終値は前日比3.2%安の45.90ドルと約7カ月ぶりの安値。
 94年に初当選したフリスト議員は、医療業界や健康保険にかかわる立法業務に携わると同時にHCAの株式を保有していることが「利益相反」に当たると非難され、資産管理を受託者に任せてきた。今回の売却についてフリスト議員の広報担当は、いかなる利益相反も防ぐためとしているが、なぜこの時期に売却したのかについては説明がない。

 フリスト議員は次の上院選には出馬しないと既に明らかにしている。好意的に考えれば、大統領選でネガティブ・キャンペーンに使われる恐れのある材料は今のうちにキレイさっぱり消滅しておきたかったってところかもしれない。それにしても時期が悪かった。米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出すかどうかは今のところ不明。

【参考サイト】
Senator Sold Stock Before Price Dropped(Washington Post)
Frist Stock Sale Raises Questions on Timing(Washington Post)
Senate Leader Explains His Sale of a Stock That Then Plummeted (New York Times)
posted by らくだ at 11:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする