2005年09月04日

カトリーナにまつわるデマ(と信じる)

【追記】下記の内容はブログ筆者のロビンソン氏が「確認が取れない」として、該当部分を撤回しました。(9月13日確認)

 米ブログ界で一両日注目を集めている記事がある。公民権活動家のランドール・ロビンソン(Randall Robinson)氏がニュースサイトThe Huffington Post内で書いているブログの記事だ。略歴によると彼は外交問題の専門家で著作も数多くあるらしいが、ほとんどのサイトは「公民権活動家」としているので、私もそれに従っておく。

 2日付のNew Orleansと題した記事は、あまりにも衝撃的なエピソードで始まる。
It is reported that black hurricane victims in New Orleans have begun eating corpses to survive. Four days after the storm, thousands of blacks in New Orleans are dying like dogs. No-one has come to help them.
ニューオリンズの黒人のハリケーン被災者は生き延びるために死体を食べ始めたと伝えられている。ニューオリンズの何千人もの黒人はハリケーンの4日後、犬のように死につつある。誰も彼らを助けに来なかった。=らくだ訳
 ロビンソン氏は「伝えられている」と書いているとはいえ、彼の情報源は記事を最後まで読んでも明らかにされていない。ニュースサイトで一生懸命に検索しても、それらしい記事は見当たらなかった。彼の記事に触れている多くのブログも同様で、幸いにも私が見た限りでは上記の内容を信じている人はいない様子だ。

 ロビンソン氏の記事自体にもたくさんのコメントがついていて、当然ながら情報源を明らかにしてほしいという要望も目につく。これに対するロビンソン氏の反応はいまのところ見られない。無責任な人だ。

 今の段階で上記の内容は全くのデマだったとスッキリキッパリ判明したわけじゃない。でも、私には到底信じられないし、信じる根拠もない。大きな自然災害の時にはデマが流れやすくなるといわれる。なるほどこういう情報が広がっていくんだなと、その一例に触れて納得している次第だ。
posted by らくだ at 22:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする