2005年09月29日

メディアの信頼度が上昇

 といっても、アメリカの話。米Editor & Publisherがギャラップの調査として伝えたところによると(英語の原文)、50%のアメリカ人はメディアを信頼していると回答、その割合は前年同期調査の45%から上昇した。ハリケーン「カトリーナ」関連の報道が貢献しているらしい。

 内訳は「とても信頼している」が13%、「かなりの程度信頼している」が37%。信頼していないとの回答は49%(前年は55%)で、「それほど信頼していない」が37%、「まったく信頼していない」が12%だった。

 日本でこんな調査をやったら信頼感は右肩下がり? 少なくとも現段階では信頼感は低そうだ。私が答えるとしたら「それほど信頼していない」だな。
posted by らくだ at 22:24 | Comment(4) | TrackBack(0) | メディア | 更新情報をチェックする

秋の交通安全運動は危険だ

 年に2回、春と秋の交通安全運動が始まると憂鬱な気分になる。主に歩行者たまにチャリダーの私にいわせれば、「安全」ではなくて「危険な10日間」でしかない。30日までだからあと1日の辛抱だ。

 交通安全運動の期間中、あちこちで大きなテント(運動会で使うようなやつ)が張られるのがいけない。テントのせいで見通しが悪くなって死角ができてしまう。いつものつもりで歩いていると、いきなり自転車が目の前に飛び出てきたりする。かなり緊張を強いられる期間なのだ。こんなふうに感じているのは私だけなのかな〜と思っていたら、きょうはテントのある交差点で自転車同士がちょっと接触しているところを見かけた。やっぱり危ないものは危ないのだ。

 テントは何のためにあるのだろう? 四六時中観察しているわけじゃなく、だいたい決まった時間しか見ないのだが、我が家の近所の場合、人がテント内にいるのをほとんど見ない。これが週末の日中になると。多ければ十人ぐらいが椅子に座って小僧寿しとか饅頭を食べていたりする。どうみたって交通安全に貢献しているというよりも路上ピクニックだ。

 ひょっとしてひょっとしたら、この運動の趣旨はわざと危ない環境を作り出すことで注意喚起をすることだったりして。つまり、(1)交通安全運動が始まる→(2)テントが張られて視界が悪くなる→(3)通行時の見通しが悪い→(4)だから注意するようになる→(5)交通事故が減る→(6)みんな幸せ−というワケ。ヒネクレ者の私ときたら(3)までは一緒だとしても、(4)で「危なくてムカつく」だな。

 ペーパードライバー歴○○年の私にはドライバーのみなさんの考え方が皆目見当つかない。この交通安全運動とやらが少しでも安全運転に役立っているのならいいのだが…。 
posted by らくだ at 21:14 | Comment(9) | TrackBack(1) | 話題 | 更新情報をチェックする

2005年09月27日

リンディ・イングランド有罪

 イラク・アブグレイブ刑務所での虐待事件で、リンディ・イングランド上等兵に有罪の評決が下った(AP通信)。刑期は報道によって違うものの最長で9年から10年らしい。早ければ現地時間の27日に言い渡されそうだ。

 有罪になってなんとなくホッとした。5月に彼女自身が有罪を認める証言をしたものの、あとになってから「上司に言われてやったことで本人は自分が何をしているかわきまえていたなかった可能性がある」とかいう話になり、5月の証言が採用されないことになってしまったから、ひょっとして無罪なんていうこともありえるのかな〜とちょっと引っかかっていたのだ。

 私は昨年5月に虐待の事実が明らかになった際に「イラク人虐待の象徴となった女」で、自分が彼女の立場だったら同じことをやっていたかもしれないと書いた。今でもその気持ちは全く変わらない。というよりも、自分の性格の悪さからいって、その場にいたら絶対に虐待に加担していた気がする。それでも、あれだけの悪事を働いたなら、上司がどうこういう前に1人の人間として当然罰せられるべきだという気持ちにも変わりはない。

 彼女に同情の余地があるとしたら、小柄な女性だったから注目されやすかったってことだろうか(久しぶりに写真を見たら随分太っていた…)。私が新聞社・雑誌社の編集長で何百枚もの虐待写真を入手したならば、やはり彼女の写真を一番大きく載せようとするだろう。男性兵士が虐待している写真よりもインパクトがあるからだ。それはゴシップ中心のイエロージャーナリズムだろうと高級紙だろうと変わらない。実際、私が見たすべての新聞のサイトは彼女の写真を大きく扱っていた。その結果、多くの人はリンディ・イングランドの名前は忘れていないのに、虐待に加担したほかの兵士の名前は全くといっていいほど覚えていないということになった。

 BBCによるとイングランドの上司で虐待を命じたとされるグレーナーJr.が禁固10年だから、彼女の刑期はもっとずっと短いだろうと予想する。上でリンクしたAP通信の記事(AOLニュース)併設のアンケートだと、「どれだけ厳しい量刑が適当か」との質問に「最低限」との回答は47%と半分近くを占める。「最大限」は30%で「中間」は23%。それでは「実際に量刑がどうなると思うか」には「中間」が52%、「最大限」が29%、「最低限」が19%となっているのが興味深かった。私が参考にした時点のアンケート結果は、日本時間午後9時前の段階で回答数は3万9699件。

 これとは別に、イラク関連で見つけたのは英オブザーバーの記事で、米政府がイラク復興費用の提供を国民に募ったところ、これまで集まったのは2週間でわずか600ドルだって話。思わず600の後ろにミリオンか何かが抜け落ちているのではないかと最後まで読んでしまった。天災なら募金をする気にもなるけど、米政府の呼びかけでイラク復興費用を募金する気には私だってなれないから、まあ当然の反応ではある。

【追記】
 イングランド上等兵には27日、不名誉除隊と禁固3カ月の罰が下った。(9月28日記)
posted by らくだ at 21:11 | Comment(1) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする

2005年09月25日

愛知万博閉幕

 愛知万博がやっと終わった。スロースタートで終盤にかけてじりじりと人気が出てきたみたいだ。リピーターが多いらしい。好きな人は好きなんだね。

 あたしゃ人ごみと行列が大嫌いなので、全く関心がなかった。どっちがモリゾーでどっちがキッコロかも最後まで覚えられず、ここにきてようやく『デカくて色黒(というか色の濃い)のがモリゾーだったかな』というレベルに達したかと思ったら、すかさず「モッコロとキリゾー」なるニセモノが登場、一段と混乱したまま終わっちゃった。夫に「最後までキッコロとモリゾーが覚えられなかった」と言ったら、「何それ? 初めて聞いた」と言われた。上には上(下には下というべきか…)がいるもんだ。

 子供のころって『こういう基本的なことも覚えられない大人ってホント情けない』と軽蔑していたな。でも、興味がないんだからしょうがない。これであと10年もすれば「キッコロ」と「ピッコロ」が聞き分けられなくなっていそうだ。こうして人は年をとっていくのだろうな。
posted by らくだ at 22:29 | Comment(10) | TrackBack(0) | 話題 | 更新情報をチェックする

2005年09月23日

誰が言い出した「角界のベッカム」?

 琴欧州の快進撃(きょうは負けちゃったけど)は海外でも結構知られているみたいだ。豪アデレードの日刊紙アドバタイザーのサイトで22日付のSumo's Becks adds sex appeal(角界のベッカムがセックスアピールを添えた)という記事が読める。

 書き出しから「デービッド・ベッカムとルックスを比較されるブルガリア生まれの琴欧州は、相撲の世界にセックスアピールをもたらした」ときたもんだ。記事の中のほうで、再び「モデルのような笑顔と胸毛のある琴欧州を、日本のメディアは角界のデービッド・ベッカムだと伝えてきた」とある。

 ふうん、あたしゃ琴欧州が角界のベッカムだなんてこれまで一度だって聞いたことはなく、このニュースで初めて知ったよ。いったいどこのメディアがそんなこと言っているのだろうと興味津々でググッたら、日刊スポーツの「琴欧州は角界のベッカム」欧州でも反響
という記事が見つかった。でも、待てよ、これだって21日付の英紙デーリーテレグラフが「角界のベッカム」「革命的な新しいヒーロー」と伝えているというのをニュースにして取り上げているだけだ。

 じゃあってんで、そのデーリーテレグラフの記事Adoring Japanese hail 'European prince of sumo'を見つけた。あたしって恐ろしくヒマ人だな(きょうはこれで3本目のエントリーだし)。で、この記事は結構ムッとする書き出しなのだ。いわく「1500年もの間、相撲はファンさえもがハンサムには程遠いと認める太ったアジア人に独占されてきた」と始まり、まるで琴欧州という1人のニューヒーローのおかげで相撲のイメージがガラッと変わったかのような論調なのだ。

 フンと鼻を鳴らしながら読み進む。3段落目に「これまで相撲を見なかった人の間にもファンを増やしていることから、角界のベッカムと言われている」と出てくる。結局のところ、誰が「角界のベッカム」と言っているのかは明記されていない。

 こうやって「日本のメディアが『角界のベッカム』としている」とか「海外のメディアが『角界のベッカム』と伝えた」とか堂々巡りをしているうちに、言いだしっぺの分からない「角界のベッカム」は既成事実になるのかもしれない。琴欧州って日本ではまだそこまで騒がれていない気がしていたので、海外での関心の高さがかなり意外だった。
posted by らくだ at 21:35 | Comment(6) | TrackBack(1) | スポーツ | 更新情報をチェックする

サーバダウンのお詫び

 本日(9月23日)昼ごろからサーバが落ちていたようで、このブログに数時間アクセスすることができませんでした。午後4時すぎの段階でどうにか復旧したようです。ご迷惑をおかけしました。

 これとは別に、9月27日(火)午前3時から午前6時もメンテナンスのため、当ブログにアクセスすることができなくなります。これまでの経験からいって、作業時間が長くなる可能性もありそうです。どうぞご了承くださいませ。
posted by らくだ at 16:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ、訂正など | 更新情報をチェックする

フリスト米上院議員にインサイダー取引疑惑

 2008年の大統領選に名乗りを上げると見られているフリスト米上院議員(共和党上院院内総務)に株式のインサイダー取引疑惑が浮上している。

 問題になっているのは病院経営HCA社の株式売却。Congressional Quarterlyとのインタビューで19日に明らかになった。HCAはフリスト議員の父親が設立、兄弟(兄か弟か不明)が名誉会長で3.7%の株式を保有(3月末現在)する大口株主でもある。取引の経緯は次の通り。
(1)フリスト議員が6月13日、自分と妻、子供が保有するHCA株をすべて売却するよう資産管理受託者に命じた。
(2)HCAの株価は6月22日に58.22ドルの高値をつける。
(3)7月1日までにフリスト議員の持分はすべて売却。
(4)7月8日までに妻と子供の持分もすべて売却。
(5)HCAは7月13日の寄り付き前、第2四半期の業績はアナリストの予想を下回ると発表。株価終値は9%下落して50.05ドルに。
(6)9月22日のHCA終値は前日比3.2%安の45.90ドルと約7カ月ぶりの安値。
 94年に初当選したフリスト議員は、医療業界や健康保険にかかわる立法業務に携わると同時にHCAの株式を保有していることが「利益相反」に当たると非難され、資産管理を受託者に任せてきた。今回の売却についてフリスト議員の広報担当は、いかなる利益相反も防ぐためとしているが、なぜこの時期に売却したのかについては説明がない。

 フリスト議員は次の上院選には出馬しないと既に明らかにしている。好意的に考えれば、大統領選でネガティブ・キャンペーンに使われる恐れのある材料は今のうちにキレイさっぱり消滅しておきたかったってところかもしれない。それにしても時期が悪かった。米証券取引委員会(SEC)が調査に乗り出すかどうかは今のところ不明。

【参考サイト】
Senator Sold Stock Before Price Dropped(Washington Post)
Frist Stock Sale Raises Questions on Timing(Washington Post)
Senate Leader Explains His Sale of a Stock That Then Plummeted (New York Times)
posted by らくだ at 11:06 | Comment(2) | TrackBack(0) | 国際ニュース | 更新情報をチェックする

2005年09月22日

米作家団体がグーグルを提訴−著作権侵害で

 米作家団体などは20日、米グーグルの進めている「プリント・ライブラリー」計画が著作権を侵害しているとしてニューヨークの米連邦地裁に訴えた。原告は作家団体のAuthors Guildのほか、元ニューヨーク・タイムズ記者で作家のハーバート・ミットガング氏、児童小説作家のベティ・マイルズ氏、詩人のダニエル・ホフマン氏の3人(Authors Guildのプレスリリース)。

 問題になっている「プリント・ライブラリー」は、ミシガン大、スタンフォード大、ハーバード大の全蔵書を1ページずつスキャンしてデータベース化し、内容を検索可能にするプロジェクト。有名な3大学のほか、ニューヨーク公立図書館と英オックフフォード大は著作権が期限切れになった蔵書に限定してグーグルに協力する意向(この部分、BBCでは著作権切れの蔵書限定で提供するのはオックスフォード大だけとなっている)。

 グーグルの説明によると、出版社が提供した著作(A)とパブリックドメインの著作(B)については、書籍そのものを画面上で再現(検索結果のイメージ画面は)する。半面、著作権が有効な著作は検索語句の前後数行だけを部分的に表示する(イメージ画面)にとどめることで、著作権の侵害を免れるつもりだ。

 あちこちから非難の声があがったことで、グーグルは11月までという期限付きながら蔵書のスキャンを一時停止しているところだ。また、著作権所有者がグーグルに「プリント・ライブラリー」からの除外を申請すれば、その希望を尊重するという。

 グーグルは既存のメディアとは根本的に考え方が違うんだろうな。グーグルの基本的な認識は、著作物がプリント・ライブラリーに入ることでその著作物の認識度が高まり、著作物の売上げ増にも貢献するということだ。で、見切り発車してしまう。一方の出版社はそんなことをされたら本が売れなくなってしまうと警戒する。私はどちらかといえば既存のメディアの考えを理解しているほうだし、「プリント・ライブラリー」でいえば、著作物の売上げ増よりも減につながる可能性が大きいように思う。

 上記の訴訟は原告が有利な気もするのだが、少なくとも私自身についていえば、著作権に対する考え方が最近だんだんと変わってきたように感じている。というか、特にネット上での著作権侵害を防ぐなんて不可能とさえ思えてきた。さまざまなブログをみれば、テレビから「キャプチャした」画像とか、ほかのサイトから「借りてきた」写真が百花繚乱。文章だってまるごと転載しているのもよく見かける。で、それが幅広く受け入れられている。「著作権を侵害している恐れのあるサイトはリンクしない」のを密かな原則としてきた私も、その原則を維持するのは去年のうちに諦めた。他人の行為にいちいち目くじらをたてていられない(といっても著作権侵害を奨励するつもりは全くない)。

 こんな現状をみていると、取締りが厳しくなって著作権侵害が根絶されるとは考えにくい。著作権法はネットが普及する以前に作られたものだから、そのうち現状を追認する格好で大幅改正されるのかもしれないなぁと思うようになってきた。クリエイティブ・コモンズは正直いってまったくといっていいほど理解していないし、日本での知名度はあまり高くなさそうだけど、これから理解が広がるのかもしれない。今のうちにちと勉強しておこうか。

【参考サイト】
Authors sue Google over book plan(BBC)
Writers Sue Google, Accusing It of Copyright Violation (New York Times)
posted by らくだ at 23:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web&ブログ | 更新情報をチェックする

2005年09月21日

秋仕様に模様替え

 あれ、違うサイトにアクセスしちゃったかな、と思ってクリックし直しちゃった人がいらしたかもしれない。季節外れになってしまったテンプレートを模様替えした。変えたのは背景の色とタイトルバナーの写真だけというミニマムチェンジだ。これで10月末ぐらいまで引っ張るつもり(とはいえ、もう十五夜も終わってるんだよな…)。

 朝方というヘンな時間帯に変えたのは、過去1年半余りの記事がたまっているので再構築に時間がかかるから。夜に作業すると途中でサーバーエラーになる可能性大とみた。今週末の連休まで模様替えを待つつもりにしていたら、どんどん涼しくなっちゃったので計画を前倒しした。北海道・大雪山系の旭岳ではきょう初冠雪があったとか。変えて良かった。
posted by らくだ at 18:36 | Comment(2) | TrackBack(0) | Web&ブログ | 更新情報をチェックする

2005年09月20日

「ブログ 世界を変える個人メディア」

ブログ 世界を変える個人メディア 「ブログ 世界を変える個人メディア」(ダン・ギルモア著、平和博訳、朝日新聞社)を読んだ。帯にホリエモンの写真が載っていて「ホリエモンもお勧め!」と書いてあったので3歩ぐらい後ずさりしたくなって買う気が失せたのだが、中をパラパラ見ると知らないことがたくさん出ていたので買ってしまった。

 正直言って全面的にお勧めする本じゃない。読み物としてはタルイし、情報は細切れだ。少なくとも私に限っては、ワクワクしながらついつい読みふけってしまうなんてことはなかった。それでも価値があると思うのは、アメリカでのブログ・ジャーナリズムの動きを丁寧に追っているのと、資料的価値がすごく大きいから。

 個々のトピックはとても興味深く読んだ。例えば97年にはディープリンクしただけで訴訟沙汰になったことや、ある本の著者がアマゾンで自著に好意的な書評を寄せていたことなど、私にとってすごく面白そうな話が数行で終わってしまうのはもったいない気がした。

 紹介されているニュース・ブログは一部しか知らなかった。お気に入りサイトがこの本のおかげで少し増えた。ニュース系ブログを運営している人やジャーナリズムに興味のある人は読んで損はないと思う。ブログでもっと何かできるのではないか、こんなダラダラしたブログを書いていていいのだろうか、という気にさせてくれた。

 本文よりも価値があるかもしれないと思えるのは、巻末のリンク集と脚注に記載されている資料のURLだ。これさえなかったら図書館で借りて済ませてもよかった。

 たまたま見つけた情報によると、著者のダン・ギルモア氏(本人のブログ)は9月26日夜に銀座のアップルストアで講演する予定とか。詳細と予約はこちらのサイトでどうぞ。
posted by らくだ at 23:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評・芸能など | 更新情報をチェックする

2005年09月19日

芸術とスポーツと食欲と

museum 残暑は厳しくても秋は秋。知人から上野の東京都美術館でやっている公募展(写真)の招待状をいただいたので3連休最後のきょう出かけることにした。芸術の秋だ。

 単に上野と我が家の間を往復するだけじゃつまらない。そこで自転車で行くことにした。スポーツの秋だ。我が家からざっと12、3キロあると判断、テキトーに南東を目指した。うちから5キロぐらいまでなら、自動車が少なくて走り易い道を知っている。それ以降は未知の世界だ。

shinobazu 東京の中心部ってこんなに坂が多かったんだ。建物が密集しているから、たとえ坂の上にいても見通しの聞くところがほとんどない。普段はそんなに坂の存在を意識していなかった。それでも行きは下町に向かって降りていくのだからラク。道に迷いながらも一時間ほどで上野に到着した。不忍池(写真)は家族連れやカップルでにぎわっている。

上野公園は行楽客とホームレスが入り混じってすごい人出。外国人の旅行者とホームレスが話していたりして、ちょっと不思議な光景だった。津軽三味線の路上パフォーマンスを楽しんでから美術館に行く。ここもすごい人。普段あまり美術館に行くことがないので、こんなに込んでいるとは予想外だった。次から次に人が入っていくので、「冷房中 開放厳禁」という正面入口の扉は閉まる瞬間もない。ゆっくり絵を鑑賞するのは何年かぶり。右脳だか左脳だか知らないが、本当にいつもと違う部分を使っているような気分になった。脳のシワが収縮運動をしているような感じ。たまには芸術鑑賞もしなくちゃね。

zunda 帰りは基本的に上り坂なので消耗した。団子坂をパスして不忍通りを進んでも、結局は急坂に行く手を阻まれてヒ〜ヒ〜いいながら上るはめになった。いや〜いい運動をした。ちょっと足がだるくなった。

 芸術とスポーツとくれば、食欲の秋も忘れてはいけない。きょうまで東北に出かけていた夫が仙台で「ずんだ餅」(写真)を買ってきてくれた。いってみれば緑のおはぎで、枝豆の餡で餅が覆われている。夕食後には間食しないことにしているが、きょうは例外。おいし〜。いくら運動しても、これじゃ痩せそうにない。
posted by らくだ at 23:38 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする

2005年09月18日

NYTが一部コンテンツを有料化

 米ニューヨーク・タイムズ紙が19日、ウェブサイトのコンテンツを一部有料化、Times Selectというサービスを導入する。

 クルーグマン、フリードマン、クリストフなどのコラムが無料で読めなくなってしまうのは寂しい。崇拝しているとかそんなんじゃなく、いろんな意味で楽しみにしていたから。Times Selectは1年間49.95ドル(18日いっぱいは39.95ドルの割引料金)。1981年以降の過去記事の検索もできて、これが近く1851年以降の記事まで対象になるというから、決して高くないと思う。もう国会図書館でマイクロフィルムをクルクル回さなくて済むんだし。

 申し込むなら10ドル安いきょうのうちだ。すご〜く迷っている。絶対的には高くないと思うものの、ネットを通じて無料で入手できる有料情報があまりにも多いため、わざわざ有料サービスに申し込まなくても必要な情報にはアクセスできると予想している。コラムはあくまで読み物だしなぁ。

 ウォールストリート・ジャーナル、次いでフィナンシャル・タイムズがそれぞれウェブサイトで有料サービスを始めたときも、かなり迷った末に結局申し込まなかった。今はそれぞれのサイトで無料でアクセスできる情報だけで満足している。この分でいったら、ニューヨーク・タイムズも申し込まないんだろうな、やっぱり。ひょっとして、どれか有料サービスを選ぶのならSalonかもしれない。
posted by らくだ at 20:58 | Comment(0) | TrackBack(0) | メディア | 更新情報をチェックする

「メディア」カテゴリー新設

 これまでに複数の方からメールでご提案いただきましたので、新しく「メディア」カテゴリーをつくりました。これまで「話題」「国際ニュース」「国内ニュース」に散在していたメディア関連のエントリーをまとめてあります。

 それから、いつまでも「ひまわり」の写真を使っているのも季節はずれなので、なるべく早く模様替えする予定です。うまくいかない場合は、ことしの夏まで使っていたテンプレートに戻そうと思っています。
posted by らくだ at 17:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ、訂正など | 更新情報をチェックする

2005年09月17日

新代表とホワイトバンド

 民主党の新代表に前原誠司氏(43歳)が選ばれた。お遍路さんとはなんと2票の僅差当選だった。きのうあたりの報道では「お遍路さんが有力かな」と思ってたので、きょうのタイトルは「民主党を、あきらめた」にしようと思っていたんだけどな。ちょっと残念でもある。

 これで先祖がえりをしていたら民主党も終わっただろうに(イメージ的には自分の尻尾を追いかけてクルクル回っている犬)、とりあえず今のところは首の皮1枚でつながったかな。とはいえ、この前原さんていう人、私はまったく評判を知らないのだ。なぜか、SL撮影が趣味ってことだけ聞いて知っている(日刊スポーツ)。

 これまであまりにも話題にならなかった人なので、これからネガティブな情報が一気に、あるいはじわじわと出てくるのだと思う。既に気になっていることがある。きのうかおとといテレビで見た新代表は、手首に例のホワイトバンドをしていた。どういうつもりで身につけているのか知らないが、少なくともネットの世界ではホワイトバンドの評価は地に落ちているといってもいい。

 ホワイトバンドをまったく知らない人のために説明すると、もともと海外で起きたムーブメントで、日本でも立ち上げの動きが出ていたところ、株式会社サニーサイドアップが英国のNGOに協力を申し出、協力企業とともに「ホワイトバンド・プロジェクト」を立ち上げて始まったそうだ。中国で生産しているブレスレット型のホワイトバンドはシリコン製で1つ300円。これを身につけることで「貧困をなくそう!」という意思表示をするのだそう。ただ、この300円からは貧困撲滅のための募金に1円だって回されない。30%が製作費、40%が流通費、残る30%は広報などの活動費となっている(公式サイトの売上げ使途=PDFファイル)。

 それでどんな活動をしているかっていうと、東京タワーのライトアップなど、派手なイベントだ。東京タワーのライトアップにお金を使うなら、その分を直接貧困救済の募金に充てたほうがずっと世界のためになるのではないかと思う。だって何も知らない人が東京タワーのライトアップを見て『よし貧困を撲滅しよう!』なんて気になるわけないじゃない。私だったら『あれ、きょうは展望台が白くなっているなぁ』と思うだけだ。

 公式サイトでは「ホワイトバンドの販売が開始されたのは7月頭ですので、売上の代金がホワイトバンド・プロジェクトに届きはじめるのは9月以降です。キャンペーンの終了予定である2005年12月末時点での会計報告を、2006年3月までに公開する予定です」とか「2005年12月時点での会計報告は独立した監査人、または監査法人に監査を依頼する予定です」と、あくまで予定ながらちゃんとしていること強調している。最近ではこういう「活動」もありなのかもしれないが、私は古い人間だからどうも胡散臭さを感じてしまう。公式サイトには事務局の住所も電話番号も見つからないし(どこかに小さく書いてあるのかもしれんが)。

 新代表は趣旨に賛同してホワイトバンドをしているのか、それとも最近マスコミで話題になっているからしているのか、自分から積極的にかかわっているのか−−どれなんだろう?

【追記】
 18日のTV朝日サンデープロジェクトに出演したムネオもホワイトバンドをしていた。議員の間で流行っているのかも。それにしてもムネオはギトギトしたアブラギッシュな感じが薄まり、ちょっとパサついてるように見えた。(9月18日)
posted by らくだ at 21:23 | Comment(11) | TrackBack(2) | 国内ニュース | 更新情報をチェックする

2005年09月16日

朝日新聞の検証

 朝日新聞が捏造メモ事件の検証を発表した。朝刊に掲載された記事は3ページにおよぶらしいが、私は購読していないのでネットで「朝日新聞から」というページに掲載されているのを読んだだけだ。

 これを読んで分かったこともあれば、依然として分からないこともある。率直な印象としては「世界に名だたるクオリティペーパーとかいわれてても朝日新聞てたいしたことないじゃん」、「横の連携、情報の共有が恐ろしく希薄でヘンな組織」ってところ。

 まず、解雇された記者が捏造メモを書くきっかけとなった取材のお願いは、こんな内容だったという。
自民党政調会長の亀井静香氏が13日か14日に長野県に行って、田中康夫・長野県知事と会談した模様だ。具体的なことはわからないので情報があれば連絡してほしい。
 なんだ、程度の強弱はあれ、最初から「長野県で会った」っていう先入観があったんじゃない。お願いの段階で「長野県に行って」となっている理由について具体的な説明がないのはなぜだろう。13日に「『亀井氏に近い新党関係者から「今日、亀井氏が田中知事に会いに行っている』と聞いた」というから、その際に場所が長野県だという感触があったのかな。取材先への配慮は分かるが、どうみてもこれは説明不足だ。

 しかし、このお願いもなんだかなぁ。デキの悪いサラリーマンが書く社内メモの例として取り上げたくなるほどだ。私のところにたまに送られてくるメールを思い出した。旅行記のサイトをやっているせいか「○○について何でもいいので情報をください」とお願いされることがある。○○に入るのは国名だったり、温泉名だったりする。気合を入れて丁寧な返事を書いているうちに分かってきた。こういう人たちは「そんなことはとっくに知っているので、別のもっといい情報をください」と再度メールを送って来るか、お礼の返事もなくそのままになるかのどちらかが圧倒的に多い。それで最近は「具体的な質問にはお答えできますが…」と返事を出すことにしている。朝日のこのお願いも、私にとっては返事を書きたくないメールだな。

 記事を書いた記者と捏造メモ記者(以下捏造記者)の間に何人も入っているせいで、検証の内容はややこしい。一度読んだだけじゃ理解できない。要するに政治部の記者が記事を書くのに上司が地方支局のトップに材料の提出をお願い、それが指示として下々に回ってきたという流れみたいだ。捏造メモも政治部の記者宛てではなく政治部のキャップにメールで送ったというのだから、記事を書いた政治部記者と長野総局の捏造記者との間で直接のやりとりはない。伝言ゲームみたいだ。

 部外者にしてみれば、政治部と地方の記者なんて互いに活発に情報交換しているようなイメージがあるのだが、実際はお役所くさいうえに恐ろしく風通しが悪いとみた。こんなにまどろっこしい流通システムなのに、要所でチェック機能がまったく働いていないというのだから始末におえない。取材メモなんて社内の関連部署で共有して誰でも見られるようにした上、「確認は東京ではできなかったから長野で頼む」みたいにして、それを見たら上司の指示待ちなんてしないで自ら動くみたいにできないのだろうか。

 この捏造記者が入社以来564本の記事を書いて訂正を1本も出していないうえ、取材先や読者からの苦情もなかったというから、自分が書く記事については細心の注意を払っていたんだろう。検証を読んだうえで想像してみると、東京の政治部記者が書く記事なんて、彼にとってはどうでもよかったのではないかと思えてくる。それで何が何でも取材しようという気になれず、適当につじつま合わせをして『記事を書く人が確認するだろう』と思っていた。ほかに関係ある人が何人もいながら、みんな透明人間または木偶の坊と化していた。逃げられなくなったのは康夫ちゃんが記者会見という公の場でばらしちゃったからだ。他人事ながらなんか空しい。

 これは決して個人の問題じゃなく、組織がどこかおかしいのだ。ほかの新聞は大丈夫なのか。新聞に書いてあることがますます信じられなくなっていきそうだ。

【関連バックナンバー】
氷山の一角?(8月30日)
posted by らくだ at 00:22 | Comment(8) | TrackBack(0) | メディア | 更新情報をチェックする