1位 ボブ・ディラン「ライク・ア・ローリング・ストーン」トップ10をみると、回答者の年齢層は全般に高そう。どれもリアルタイムでは知らない。ひょっとするとセックス・ピストルズぐらいはラジオで聞いていたかもしれないけど、パンクロックは好きじゃなかった。たとえ聞いていても無意識のうちだ。映画はどれも名画座で見た。この中で一番のお気に入りは9回見た「タクシードライバー」。人生を変えたってほどじゃないけどね。
2位 エルビス・プレスリー「ハートブレイク・ホテル」
3位 ビートルズ「シーラブズ・ユー」
4位 ローリング・ストーンズ「サティスファクション」
5位 スタンリー・キューブリック「時計じかけのオレンジ」
6位 フランシス・コッポラ「ゴッファーザー パートT パートU」
7位 デビッド・ボウイ「ジギー・スターダスト」
8位 マーティン・スコセッシ「タクシードライバー」
9位 セックス・ピストルズ「勝手にしやがれ」
10位 英テレビシリーズ「The Prisoner」
米ローリング・ストーン誌が先に実施した音楽関係者へのアンケート(結果はこちら)でも、「ライク・ア・ローリング・ストーン」が最も偉大な500曲の1位に選ばれている。こっちの調査だとビートルズ関連では「イマジン」(3位)、「ヘイ・ジュード」(8位)がトップ10入り。「シー・ラブズ・ユー」は、それほど偉大ではないけど世界を変えたって解釈でいいのかな。三人称の歌詞が当時は革命的だったと聞いたことがある。
歌と映画のほか、テレビ番組も10位以内に入っているのに対し、本は19位に入ったビート詩人ジャック・ケルアックの「路上」が最高だっていうのは、かなり意外だった。
翻って自分はどうだろう。影響を受けた映画や音楽はあるかもしれない。映画は学生時代には1年に200本ぐらい見ていた。子供のころから本が好きだったから、本の影響が大きいかな。それでも人生を変えるところまで行っているかどうか。あらためて考えてみると、何に影響を受けたかなんてハッキリと分からない。
こういうときに哲学書の名前でも挙げれば格好いいのに、パッと思い浮かんだのはなぜか児童文学の「ウォーターシップダウンのうさぎたち」たちだ。古典的作品でもないし、そうかといってハリーポッターみたいに人気が有るわけでもない。それでもリンク先のアマゾンの書評をみれば分かる通り、一部に根強いファンがいる。
この話、人間はあくまで添え物で最初から最後までウサギたちが主人公だ。それぞれが自分の長所を利用して仲間を助け冒険を繰り広げる、勇気と愛と冒険の1作。最初に読んだのは小学校高学年か中学に入ったころだ。それ以来何十回も読んでいるが、読むたびに必ず勇気をもらう。「人生に必要なことは全部ウサギが教えてくれた」っていったら大げさかな。でもそんな気分。