実際は小難しい論文というよりも、加野瀬未友という人の真面目な講演録だった。図を多用して説明しているので友人は一見して「小難しい論文」だと思ったらしい。タイトルは「個人サイトを中心としたネットにおける情報流通モデル」。これの2ページ目「情報流通モデル」と3ページ目「情報流通回路にのった実例」に、わがブログがちょこっと登場する。こんなところで取り上げてもらえるとは思っていなかった。嬉しくて恥ずかしくて頭をコリコリかいた。
私はネット界のことには疎い(ほうだと思う)ので、「席を譲らなかった若者」と対で紹介されている「JOY騒動」のことは『どこかで聞いたことがあるかもしれない』程度しか知らない。「はてなブックマーク」も「はてなダイアリーの注目URL」も知らなくて、申し訳ないような気分だ。
講演録を読んでいって気になったのは、炎上の定義が「ブログのコメント欄に、管理人による個別のレスができなくなるほどに書き込みが殺到することを指しています」とあったこと。これってまさにあたしのことじゃない。席を譲らなかった若者を書いてしばらくは、数分ごとにコメントが寄せられ、とてもレスなんてできなかった。「きっと答えはひと〜つじゃな〜い」と、ミスチルのAnyという歌を口ずさみながら、ひとつずつ読んでた。
私としては『たくさんコメントもらってありがたいなぁ』と感謝していたんだが、炎上を喜んでいたってこと? 自分のブログが炎上して喜ぶブロガーって、ブログ界広しといえどもひょっとしてあたしだけなんじゃないだろうか。
コメントを寄せてくれた人の中には「コメント欄が荒れちゃってたいへんですね」とか「自分がブログを書くときは(こういうことにならないよう)気をつけようと思いました」とかいう人がいて、『別に大変じゃないんだけどね』と思ってた。ズレてたのは自分だったのか。考えていたら、講演録で紹介されたことより、そっちの方がずっと恥ずかしくなってきちゃった。