2005年07月07日

ロンドンでテロ−日本と海外の報道に格差

 ロンドンで7日朝(日本時間夕方)、地下鉄駅とバスの同時爆破テロが起きた。ロンドンで働く友人にお見舞いメールを送ってから、日本時間午後8時現在に日本と欧米のニュースサイトをチェック、見出しを比べてみた。

 偶然なのか、日本と海外のメディアに大きな違いが出た。日本のメディアは勢いよく飛ばしている」(こんな事件が起きているのに不謹慎な表現だが)という感じだ。もちろん、すべてのサイトを同時にチェックしたわけじゃなく巡回には時間差がある。あくまで私が8時すぎに見た段階の話で、その後の更新は追っていない。

 日経新聞「90人以上死亡か」
 毎日新聞「死傷者90人以上か」(本文によるとロイターES時事の情報)
 朝日新聞「50人死亡の情報」
 共同通信「20人死亡か」
 サンケイ新聞「死傷者多数」(本文に「約20人が死亡」とあり)
 読売新聞「死傷者多数」(本文に警察関係者から聞いた話として「死者最大50人)
 
 一方、海外のメディアはどれも「2人死亡を確認」か死亡者数を出していないかどちらかだ。キワモノのイメージがある米ドラッジ・リポートもまだ通信社の報道を転電しているだけなのか、控えめな報道なのにはちとビックリした。

英BBC "Two die in London terror blasts" ロンドンの爆破テロで2人死亡
英Financial Times "Caused fatalities" 死者が出た
英Times "2 confirmed dead" 2人の死亡を確認
英Guardian "Two fatalities confirmed" 2人の死亡を確認
米New York Times "at least 2 killed" 少なくとも2人が死亡
米Washington Post "killing at least two2 少なくとも2人が死亡
米Drudge Report "killing at least two" 少なくとも2人が死亡 

 私だって死者は2人よりも増えるだろうなとは思うのだが、日本の報道は「聞いた話」とか「死亡か」と断定を避けて責任逃れをしながら数字を水増し、「このぐらいの爆破テロなら死者は確認しているよりも多くなるはずだ」という思い込みに予想を加味して書いているような印象だ。
posted by らくだ at 20:46 | Comment(10) | TrackBack(4) | メディア | 更新情報をチェックする