イスラムを敵から守るための暴力行為について、調査結果が発表された6カ国の中で最も支持率が高いのはヨルダンの57%(2002年夏は43%)。過半数の人が暴力に賛成していることになる。イラクの隣国という事情があるからだろうか? あとはレバノンが39%(同73%)、パキスタン25%(同33%)、インドネシア15%(同27%)、トルコ14%(同13%)、モロッコ13%(2004年3月は40%)と、もともと低水準だったトルコを除けばかなり顕著な減少傾向にある。
アメリカとその連合国を対象とした自爆テロに限定して支持率をみると、モロッコ56%(2004年は66%)、ヨルダン49%(同70%)、レバノン49%(−)、パキスタン29%(同46%)、インドネシア26%(−)、トルコ24&(同31%)と全体に低下傾向。モロッコは暴力行為に賛成する人が少ないくせに、過半数が自爆テロを支持っていうのはどういうことなんだろう?
オサマ・ビンラディンへの信頼感(世界情勢に関してオサマが正しいことをしているとの確信)は、「かなりある・少しある」との肯定的な回答が、やはりヨルダンで60%(2003年5月は55%)に達した。自爆テロへの支持が減っているパキスタンも、こちらは51%(同45%)と過半数に増えている。一方、インドネシアは35%(58%)、モロッコ26%(49%)、トルコ7%(15%)、レバノン2%(14%)と、支持者が減少傾向にあることを示している。支持基盤が一部地域に限られてきたと言っていいんだろうか。
調査は世界17カ国で1万7766人を対象にして春に実施された。ロンドンの爆破テロ後に実施していたら、暴力行為・自爆テロへの支持率はさらに低下していたような気もする。