2004年12月19日

辞めないエビちゃん

 お風呂から出てテレビをつけたら一連の不祥事を受けての「NHKに言いたい」という番組をやっていた。途中から見た限りでは、海老沢会長は辞めるつもりがないらしい。そんなことはおくびにも出していなかった。てっきりこの場で辞意を表明してけじめをつけるのかと思っていたのだが。

 全体的に中途半端な作りの番組だったな。ガス抜きにはなるのかもしれない。でも、抜本的な改革姿勢は少なくとも私には全くうかがえなかった。

 NHKの労組「日本放送労働組合」ホームページの主な質問と答えはおもしろい。ぜひ、このリンクに飛んで2番目の質問と答えをご覧あれ。無力感の表れなんだろうけどつい笑ってしまった。この番組を受けて何か気のきいたコメントが付け加えられるんだろうか? ぜひこのままにしておいてもらいたい。

【関連バックナンバー】
NHKの体質(7月29日)
posted by らくだ at 23:19 | 東京 ☁ | Comment(3) | TrackBack(1) | メディア | 更新情報をチェックする

ドンキ報道のバイアス

 ここんとこ足が遠のいていた駅向こうのスーパーに行ったら、いつもと様子が違う。何がおかしいんだろうと考えたら、いつもなら足元のすきまに所狭しと突っ込まれている野菜類が消えて足元がすっきりしていた。スカスカして妙な気分。ドンキホーテ放火事件の影響とみた。

 私自身、ドンキには1回しか行ったことがない。足を踏み入れたときの印象は『テレビは大きな地震があったときにコンビニ店内のビデオじゃなくてドンキ店内の様子を映せばいいのに』。要するに地震のときはドンキにいたくないなぁと思った。火事のことなんて考えもしなかった。

 そんなわけで、今回の放火事件も「圧縮陳列」がクローズアップされて伝えられている。そういう目でみると、社長の記者会見をテレビで見ても『あそこまで泣き崩れたのにすぐに立ち直ってちゃんとしゃべれるのはおかしい。ウソ泣きじゃないの?』と思えてくる。「消防庁が改善を要求していたのに対応していなかった」と非難する声もある。

 でも、ちょっと目のつけどころを変えれば、マスコミは被害者のドンキにかなり冷たく批判的な論調ともいえる。放火されたほかの店、たとえばロフトとかニューライフカタクラで死者を出すような火災になっていたら、マスコミは果たして同じような報道をしていたんだろうか。どうも疑わしい。ドンキはこれまで深夜営業で地元住民と軋轢を起こしたり、薬品販売をめぐって厚労省とやりあったりと、いわば小売業界の問題児。ヤリ玉にあげられやすいのは分かる気もする。ライブドアの堀江社長が嫌われるようなもの?

 マスコミが例えば「消防庁が改善状況のチェックを怠った」という点に目を向ければ、まったく違った報道になっていたんだろう。マスコミの論調がどっちに流れるかで世間の目が同情的になったり、批判的になったりするんだな。放火を未然に防ぐリスク管理だけじゃなくて、いざというときに批判的な目を向けられないようにするリスク管理っていうのも、ドンキには必要だったのかもしれない。 
posted by らくだ at 18:57 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(3) | メディア | 更新情報をチェックする