9月7日に書いた「
オレオレ詐欺被害者の体験記」に、きょうになって本当に被害に遭ってしまった人からのコメントが寄せられた。被害者のタイニーさんは本当にお気の毒で、読んでいてこっちがつらくなる。同時に犯罪者への怒りがこみ上げてきた。オレオレ詐欺って大方の人が認識しているよりもずっと身近な犯罪になっているのは間違いない。
Internet Watchによると、ことし1月から7月のオレオレ詐欺認知件数は7623件、そのうち実際に被害にあったのは4647件。ざっと6割だ。まぁ、被害を未然に防いだ人は「あ〜よかった」と安心して届け出ない人もいるだろうから、実害にあった人の割合が大きくなっているとは思う。それにしても、ちょっとこの数字多すぎませんか? しかも被害総額は77億2023万円、平均すると1件当たり166万円の被害になる。検挙は580件だから検挙率は12%ってとこ。
その上
なっとく法律相談を読むと、たとえ犯人が検挙されてもお金を取り戻すのは大変そうだ。提訴に時間とお金がかかるだけでなく、犯人に財産がなかったらそれまでとか…。
こんな深刻な事態に警視庁はどうしているのだろうとホームページを覗きにいって見つけたのが、
敬老の日スペシャル警視庁特別カードというオレオレ詐欺防止掲示板セットとメッセージカード(ぜひリンク先に飛んでいって見てね)。拡大してみて思わずのけぞった。なんじゃこりゃ。「あの〜警視庁のみなさん、ご存知ですか? オレオレ詐欺って日々進化しているんですよ。こんな子供だましみたいなグッズで犯罪が防げると本当に思っているんですか?」といいたい。犯罪者側が大学生か大学院生の知識をもっているのに警察側が幼稚園児か小学生レベルだね、これじゃ。なんかもう、お先真っ暗だ。
交通事故を装ったオレオレ詐欺が増えているのだから、「実際に事故があったときの処理はこういう流れになります」っていうのを発表すればいいのに。また犯人側が対策を講じてイタチゴッコになるからと諦めているんだろうか? ちょっと怠慢すぎるよ。
マスコミも力不足だ。「オレオレ詐欺があって被害者は○○○万円を騙し取られました」というような報道は数あれど、どんな方法で騙されたかの具体的な説明はない。模倣犯が出たらまずいと思っているのかなぁ。だから一般市民は「またオレオレ詐欺なの? なんでこんなに話題になっているのにこの期に及んで騙されるのかなぁ」などと油断しているのだ。次に被害に遭うのは自分かもしれないのに。
そういう意味では、ブログなどネット上で手口が読めるのは本当にありがたい。でも、大方の場合、こういう情報を得られるのは自分から探した人だけなんだよね。騙されて、あるいは騙されそうになって初めて手口を調べる人もいそうだ。
そういうわけで、先日リンクしたサイトを含め、参考になりそうなサイトを以下に列挙するのでぜひご覧ください。英語の電話がかかってくることもあるそうでビックリ。
【関連サイト】
オレオレ詐欺の最新手口(悪徳商法・詐欺の犯罪対策室)
オレオレ詐欺、4部作(from Shun)
実体験!オレオレ詐欺の手口1(Filtration)←9月7日のエントリーで紹介した体験記(全5回)の1
posted by らくだ at 17:17
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